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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20142600 | 審決 | 商標 |
不服201419906 | 審決 | 商標 |
不服201318567 | 審決 | 商標 |
不服20144723 | 審決 | 商標 |
不服20147238 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W02070942 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W02070942 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W02070942 |
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管理番号 | 1296268 |
審判番号 | 不服2014-650032 |
総通号数 | 182 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-02-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-03-24 |
確定日 | 2014-11-25 |
事件の表示 | 国際登録第1106955号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第2類、第7類、第9類、第16類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2011年7月14日にEuropean Unionにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2012年(平成24年)1月3日に国際商標登録出願されたものである。 その後、本願の指定商品及び指定役務については、原審における平成24年11月12日付け手続補正書により、第2類、第7類、第9類及び第42類に属する別掲2のとおりの商品及び役務に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、登録第2603888号商標(以下「引用商標1」という。)、登録第5009155号商標(以下「引用商標2」という。)、登録第5380936号商標(以下「引用商標3」という。)、国際登録第920598号(以下「引用商標4」という。)及び国際登録第931023号(以下「引用商標5」という。)と同一又は類似の商標であって、その商標登録に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 なお、引用商標1ないし引用商標5は、その概要が別掲3ないし7のとおりであって、それらの商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標 本願商標は、別掲1のとおり、やや横長の「ROWE」の欧文字を黒色の太字で表し、該欧文字の上下に6つずつ放射状に伸びる薄灰色の帯を配した構成からなるところ、該欧文字の太さと薄灰色の帯の太さはほぼ同じであって、全体としてまとまりよい印象を与えるものである。 そして、上記「ROWE」の欧文字は、一般的な辞書類に載録された成語とは認められないものであり、また、本願の指定商品及び指定役務との関係において、特定の意味合いを有する語として一般に知られているとも認められないものである。そして、このような欧文字の造語にあっては、一般的に我が国において親しまれた英語又はローマ字の発音方法に倣って称呼されるといえる。 そうすると、本願商標は、その構成中の「ROWE」の欧文字に相応して、「ロー」又は「ロウェ」の称呼を生ずるものというのが相当であり、特定の観念は生じないものである。 イ 引用商標 (ア)引用商標1及び引用商標4は、別掲3及び別掲6のとおり、「LOEWE」及び「Roewe」の欧文字を書してなるところ、いずれも一般的な辞書類に載録された成語とは認められないものであり、また、それらの指定商品又は指定役務との関係において、特定の意味合いを有する語として一般に知られているとも認められないものである。 そうすると引用商標1及び引用商標4は、我が国において親しまれた英語又はローマ字の発音方法に倣って称呼されるといえるから、「ローウェ」又は「ローウィ」の称呼を生ずるというのが相当であり、特定の観念は生じないものである。 (イ)引用商標2は、別掲4のとおり、「ROE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、その指定商品との関係において、特定の語義を有する成語として知られているとはいい難いものであるから、我が国において親しまれた英語又はローマ字の発音方法に倣って「ロー」又は「ロエ」の称呼が生ずるものであり、また、欧文字3字を1文字ずつ区切って発音する場合には、「アールオーイー」の称呼を生ずるものであって、特定の観念は生じないものである。 (ウ)引用商標3は、別掲5のとおり、「LoE-179」(構成中の「E」の上には長音記号のマクロンが付いている。以下同じ。)の文字を表してなるところ、該構成中の「LoE」の欧文字は、辞書類に載録された成語とは認められないものであり、また、その指定商品との関係において、特定の語義を有する成語として知られているとも認められないものである。 そうすると、引用商標3は、構成文字全体から生ずる称呼のほか、引用3の要部と認め得る「LoE」の欧文字に相応して「ロイー」又は「ロエー」の称呼が生じ、また、該欧文字3字を1文字ずつ区切って発音する場合には、「エルオーイー」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じないものである。 (エ)引用商標5は、別掲7のとおり、円輪郭内に歯車の一部と思しき図形と横向きのライオンのシルエット図形を描いた図形部分の右方に「LOWE」の欧文字を配し、また、その文字中の「O」の上部に黒塗りの2つの正方形、同じく「WE」の上部に「ORIGINAL」の欧文字を書してなるところ、「LOWE」の文字部分についてみるに、「O」の文字の上部の2つの正方形はウムラウト記号として看取、把握することもできるものであり、ウムラウト記号付きの「LOWE」の文字は、「ライオン」の意味を有するドイツ語の成語として辞書に記載が認められるものである。 そうすると、引用商標5は、構成文字全体から生ずる称呼のほか、ウムラウト記号付きの「LOWE」の文字に相応して、ドイツ語の発音である「レーベ」の称呼が生ずるものであり、ライオンのシルエット図形を有した部分があることをも併せみれば、「ライオン」の観念を生ずるものといえる。また、その構成中の黒塗りの2つの正方形が「ORIGINAL」の欧文字部分の先頭に該文字とほぼ同じ大きさで配置されていることから、これを、その下部に表された「LOWE」の文字部分の一部として看取、把握しない場合は、単に、我が国において親しまれた英語又はローマ字の発音方法に倣って「ロウェ」と称呼するというのが相当である。 ウ 本願商標と引用商標との類否 本願商標と引用商標1ないし5は、それぞれ上記ア及びイのとおりの構成からなるところ、本願商標と各引用商標とは、図形の有無や構成文字及び文字数において一見して判然と区別し得る顕著な差異を有するものであるから、本願商標と各引用商標とは、外観上紛れるおそれはない。 次に、本願商標と引用商標1ないし4は、それぞれ特定の観念を生ずることのないものであるから、観念において比較することはできない。また、本願商標は特定の観念を生ずることのないものであるのに対し、引用商標5は「ライオン」の観念が生ずるものであるから、本願商標と引用商標5とは、観念において紛れるおそれはない。 そして、本願商標と引用商標1ないし5は、それぞれが複数の称呼を生ずるものであり、その一部の称呼において、本願商標と各引用商標とは類似する場合があるといえるものの、これらの称呼は、各商標から直ちに称呼し得るものともいい難いものであり、取引者、需要者が称呼のみによって商取引に資する蓋然性は低いとみるのが相当である。 してみれば、本願商標と引用商標1ないし5とは、それぞれ、称呼においてその一部が類似する場合があるとしても、外観においては一見して判然と区別し得るものであり、また、観念においては比較できない、又は紛れるおそれのないものであるから、その外観、観念及び称呼によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、本願商標及び各引用商標をそれぞれ同一又は類似の商品又は役務に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両商標は、非類似の商標といわなければならない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別記】 2 本願の指定商品及び指定役務 第2類「Toners and toner cartridges (filled) for printers;inks and ink cartridges (filled) for printers;developer powders for printers.」 第7類「Cutting machines;paper folding machines;punching machines;stapling,conveying,storage and stacking machines for paper,for cardboard and for films;filing strip apparatus and machines,namely tab applicators.」 第9類「Data-processing equipment and computers;printers;scanners;copiers;computer software for controlling printers;computer software for controlling scanners.」 第42類「Creation and development of computer hardware and software.」 登録出願日:昭和61年11月7日 設定登録日:平成5年11月30日 指定商品:第9類「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 4 引用商標2 商標の構成:ROE(標準文字) 登録出願日:平成18年3月22日 設定登録日:平成18年12月8日 指定商品:第9類「発光ダイオード,フォトダイオード,レーザーダイオード,炭化ケイ素半導体ウエーハ,パッケージされた発光ダイオード,発光ダイオードを用いた液晶ディスプレイ用バックライト,ショットキーダイオード,金属半導体電解効果トランジスタ,その他の光電子工学機器,その他の電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 登録出願日:平成22年8月17日 設定登録日:平成23年1月7日 指定商品:第2類「顔料,印刷インキ」並びに第2類及び第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 国際商標登録出願日:2007年(平成19年)2月22日 設定登録日:平成21年2月27日 指定商品及び指定役務:第7類「Atomisers (machines);truck lifts;metalworking machines;hand-held tools,other than hand-operated;jacks (machines);filters (parts of machines or engines)」並びに第7類、第12類及び第37類に属する国際登録に基づく商標権に係る国際登録原簿に記載のとおりの商品及び役務 国際商標登録出願日:2007年(平成19年)5月9日 設定登録日:平成20年12月5日 指定商品:第7類「Electronic pruning shear;electronic garden tools」並びに第7類及び第8類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品 |
審決日 | 2014-11-12 |
国際登録番号 | 1106955 |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W02070942)
T 1 8・ 263- WY (W02070942) T 1 8・ 262- WY (W02070942) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 薩摩 純一 |
特許庁審判長 |
酒井 福造 |
特許庁審判官 |
手塚 義明 浦辺 淑絵 |
商標の称呼 | ローウエ、ロー、ロウエ、ローウイ、ロベ、アアルオオダブリュウイイ |
代理人 | 今井 秀樹 |
代理人 | 藤田 アキラ |