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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W45
管理番号 1293857 
異議申立番号 異議2013-900369 
総通号数 180 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-12-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-10-24 
確定日 2014-10-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第5603055号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5603055号商標の商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件登録第5603055号商標(以下「本件商標」という。)は、「CLUB BLENDA」の文字を標準文字で表してなり、平成25年3月5日に登録出願、第45類「個室において異性の客に接触する役務の提供,派遣による異性の客に接触する役務の提供,派遣による人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務の提供」を指定役務として、同年7月8日に登録査定、同年7月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証を提出した。

3 本件商標に対する取消理由
商標権者に対して、平成26年4月21日付けで通知した本件商標の取消理由(要旨)は、次のとおりである。
(1)申立人の提出に係る証拠及び主張によれば、以下の事実が認められる。
ア 申立人は、平成23年5月2日、事務所の所在地を大阪市中央区高津3丁目とする、無店舗型性風俗特殊営業届出書を、平成23年5月2日付けで大阪府公安委員会に提出しており、そのころから、「club BLENDA」、「club BLENDA 難波店」、「クラブ ブレンダ」なる商標を用いて、いわゆるデリバリーヘルスと呼ばれる無店舗型性風俗特殊営業店を営んでいる(以下、その営業店を「クラブブレンダ」という。)(甲2)。
そして、クラブブレンダは、もとは同所において申立人以外の者が経営し、営業を行っていたものであり、申立人は遅くとも平成20年には、クラブブレンダの店長として勤務していた(甲3)。
イ 「blenda.info」のドメイン名を使用しているクラブブレンダのWebサイトには、「大阪/高級出張デリバリーヘルス 『CLUB BLENDA』(別掲(1)のとおり『CLUB』の欧文字が『BLENDA』の欧文字より小さく表してなるものである(以下「使用商標」という。)。」と表示されている。そして、そのWebサイトには、難波店、梅田北店、堺店、京都店、神戸店、北摂店、岡山店、奈良店とするWebページがあり、それぞれに、使用商標が表示されている(甲4)。
また、上記クラブブレンダのWebサイトのドメイン名は、2006年(平成18年)8月2日に取得されていることから、該Webサイトは、2006年8月頃から開設されたものと推認される(甲6)。
ウ クラブブレンダのWebサイトの「BLENDA会員メルマガ通信」と題したメールマガジンの画面には「club BRENDA」の表示があり、該メールマガジンの配信数を示す資料には、「配信 登録日時」の項に、例えば、「2011/11/08…」の登録日時、最下部の欄外に「総数〔2945〕…有効総数〔1639〕」などの記載があることから、2011年11月8日時点のメールマガジンの読者の累計総数は、2,945名、有効総数が1,639名であることが認められる(甲7及び甲8)。
このことから、上記「BLENDA会員マルマガ通信」は、有効総数として登録された読者に対し、定期的にクラブブレンダの情報を配信していたといえる。
エ 風俗情報FU-TOWNのWebサイトには、「club BRENDA」の表示があり、「大阪のデリヘル、ブレンダは最高レベルの女の子のみ集めた大阪の優良デリヘル店です。」等の記載とともに、「Registration 2008年9月10日掲載開始」と表示されている。そして、該Webサイトには「club BRENDA」の表示とともに多数の女性が紹介されている写真が掲載されている(甲9)。
オ 株式会社サンズネクスト作成の広告代理内容証明書、ブレンダ難波店への請求書(甲10)によれば、ブレンダ難波店は、フータウン、ODS、男ワーク等の雑誌やインターネットの広告を、2009年(平成21年)8月度から2013年9月度までの間継続して行っていることが認められ(甲12)、その掲載回数は、2011年5月度から2013年9月度までの2年5ヶ月の間に648回、その広告費は、2011年5月度から2013年9月度の間において、累計14,755,913円(甲10、甲12)であることが認められる。
(2)上記(1)の認定事実によれば、以下のとおりである。
クラブブレンダは、大阪市中央区に事務所を置く、無店舗型性風俗特殊営業店であって、その営業範囲を、大阪府、京都府、兵庫県、岡山県、奈良県及びその近隣地とするものである。
そして、クラブブレンダは、2006年から自己のWebサイトのほか、風俗情報FU-TOWNのWebサイト、その他のWebサイトや雑誌等において、使用商標を用いた広告宣伝を継続的に行っていることが認められる。
これらの状況からすれば、申立人の業務に係る使用商標は、本件商標の登録出願時には、大阪府、京都府、兵庫県、岡山県、奈良県などの関西圏を中心とする地域において、需要者の間に広く認識されていたものというべきであり、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものといえる。
(3)本件商標と使用商標の類否について
本件商標は、「CLUB BLENDA」の欧文字を標準文字で表してなるところ、申立人の業務に係る役務を表示する使用商標とは、構成文字を同じくする類似の商標である。
そして、本件商標の指定役務と申立人の業務に係る無店舗型性風俗特殊営業(いわゆるデリバリーヘルスと呼ばれる性風俗業)の役務とは、同一又は類似のものといえる。
(4)まとめ
したがって、本件商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている使用商標と類似する商標であって、使用商標に係る役務と同一又は類似の役務に使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に該当する。

4 商標権者の意見
本件商標について前記3の取消理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断
本件商標についてした前記3の取消理由は、妥当なものであり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
別掲 別掲(1)使用商標

(色彩は原本参照)



異議決定日 2014-07-14 
出願番号 商願2013-15225(T2013-15225) 
審決分類 T 1 651・ 25- Z (W45)
最終処分 取消  
前審関与審査官 藤平 良二 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 前山 るり子
渡邉 健司
登録日 2013-07-26 
登録番号 商標登録第5603055号(T5603055) 
権利者 坂本 博城
商標の称呼 クラブブレンダ、ブレンダ、クラブ 
代理人 中村 和洋 
代理人 ▲崎▼山 博教 

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