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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W03
審判 一部申立て  登録を維持 W03
審判 一部申立て  登録を維持 W03
審判 一部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1292908 
異議申立番号 異議2014-900079 
総通号数 179 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-11-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-03-18 
確定日 2014-10-17 
異議申立件数
事件の表示 登録第5636556号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5636556号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5636556号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成25年7月15日に登録出願、 第3類「おしろい,美顔用パック,口紅,その他の紅,香水類,ペンシル状の化粧品,マスカラ,まゆ墨,パック用化粧料,その他の化粧品,シャンプー,化粧用せっけん,工業用せっけん,その他のせっけん類,スキンホワイトニングクリーム,その他のクリーム,化粧用脱脂綿」及び第21類「つめ用ブラシ,歯ブラシ,ひげそり用ブラシ,ヘアブラシ,眉毛用ブラシ,アイシャドーブラシ,まつ毛用ブラシ,その他の化粧用ブラシ,化粧用スポンジ,コンパクト,化粧用パフ,化粧用はけ,くし,くし用容器,おしろい入れ,化粧用具セット,その他の化粧用具」を指定商品として、同年10月23日に登録査定、同年12月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録商標は、次のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1998629号商標(以下「引用商標1」という。)
商標 「ビューティーン/BEAUTEEN」
指定商品 第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」(平成19年12月12日書換登録)
出願日 昭和60年 2月18日
登録日 昭和62年11月20日
(2)登録第5206816号商標(以下「引用商標2」という。)
商標 「Beauteen」(標準文字)
指定商品 第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」
出願日 平成20年 7月 2日
登録日 平成21年 2月20日
(3)登録第5121781号商標(以下「引用商標3」という。)
商標 「ビューティーン/BEAUTEEN」
指定役務 第35類「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
出願日 平成19年 5月 9日
登録日 平成20年 3月21日
(4)登録第5282701号商標(以下「引用商標4」という。)
商標 別掲2のとおり
指定商品 第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」
出願日 平成21年 3月16日
登録日 平成21年11月20日

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 引用商標との類否について
本件商標からは、「ビューティープラスエン」の称呼(甲1)の他、ありふれた記号「+」を省略して「ビューティーエン」の称呼も生じる(甲6?甲10)。
そうであれば、本件商標の称呼「ビューティーエン」と引用商標の称呼「ビューティーン」は、称呼の識別上最も重要な部分の語頭部分の「ビューティー」と語尾の「ン」の音を共通にするものであって、印象の弱い中間音「エ」の音の有無にすぎないものであるから、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標である。
イ 引用商標の周知性
引用商標である「ビューティーン」、「BEAUTEEN」、「Beauteen」は、「頭髪用化粧品」である「ヘアカラー」について使用されている申立人の周知・著名な商標である(甲16?甲23)。
申立人は、「ビューティーン」、「BEAUTEEN」、「Beauteen」を大々的に使用しており、「頭髪用化粧品」である「ヘアカラー」の業界最大手のメーカーの主要ブランドとして一定の市場占有率を保持しており、需要者に浸透している。その著名性は、主要な需要者層である20代前後の女性においては極めて高い。このような著名商標をより厚く保護することは最近の傾向でもあり、著名商標との間にこそ誤認が起こりやすいものである。このため、本件商標と著名商標である引用商標とは類似するものである。
ウ まとめ
本件商標の称呼「ビューテイーエン」と引用商標の称呼「ビューテイーン」は、称呼上から類似するものである。また、両商標は、その指定商品(指定役務)も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
引用商標は、申立人の商標として、広く一般に知られている著名な商標であるから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。インターネットで「ビューティーエン」を検索しても、「ビューティーン」ではないかと疑問視されていたり、後日検索しても「ビューティーン」の検索結果が表示されている(甲24?甲27)。
実際の取引においても、このような混同を生じたり、「ビューティーエン」と認識したとしても、需要者は、申立人の商品あるいは申立人と何らかの経済的・組織的な関係を有する者の商品と認識して商品を購入してしまう可能性も大きいものであり、このような出所の混同を生ずる可能性が極めて大きいものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)むすび
本件商標は、その指定商品中、第3類「おしろい,美顔用パック,口紅,その他の紅,香水類,ベンシル状の化粧品,マスカラ,まゆ墨,パック用化粧料,その他の化粧品,スキンホワイトニングクリーム,その他のクリーム」について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなり、図形と文字との結合商標であるところ、その構成中の図形部分からは特定の称呼及び観念を生じるとは認められないものであり、また、その構成中の文字部分は、「Beauty」の文字を大きく書し、これに続けて「+en.」の記号及び文字を書してなるが、「+」の記号は、捨象されて理解されることも少なくないことから、構成全体に相応して「ビューティープラスエン」の称呼が生じるほか「ビューティーエン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1及び3は、「ビューティーン」の片仮名と「BEAUTEEN」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、片仮名部分は欧文字部分の読みを表すものと認められるものであるが、片仮名部分及び欧文字部分のいずれも特定の意味を有するとは認められないものであるから、該構成文字に相応して「ビューティーン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標2は、「Beauteen」の欧文字を標準文字で表してなり、該文字は特定の意味を有するとは認められないものであるから、該構成文字に相応して「ビューティーン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(ウ)引用商標4は、別掲2のとおり、上部に「BEAU」と「TEEN」の欧文字を上下二段に横書きし、その下に「ビューティーン」の片仮名を横書きしてなるところ、片仮名部分は欧文字部分の読みを表すものと認められるものであるが、片仮名部分及び欧文字部分のいずれも特定の意味を有するとは認められないものであるから、該構成文字に相応して「ビューティーン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
(ア)本件商標と引用商標の外観を比較すると、両者は、図形の有無や構成文字の相違など顕著な差異を有するから、外観において相紛れるおそれはない。
(イ)本件商標から生じる「ビューティーエン」の称呼と引用商標から生じる「ビューティーン」の称呼を比較すると、両者は、本件商標が6音構成であり、引用商標が5音構成であるところ、「エ」の音の有無に差異を有するものである。
ところで、一般に長音の前音や「ン」の前音が強く発音され、聴取される傾向にあるところ、本件商標は、「エ」の音が明確に発音され聴取されるのに対し、引用商標は、「ティ」の音が強く発音される点において相違することが認められ、これらを一連に称呼するときは、語調、語感を異にするものであるから、十分聴別することができ、称呼において相紛れるおそれはない。
また、本件商標から生じる「ビューティープラスエン」の称呼と引用商標から生じる「ビューティーン」の称呼を比較すると、両者は、音数及び音構成に明らかな差異を有するものであるから、称呼において相紛れるおそれはない。
(ウ)本件商標と引用商標とは、いずれも観念を生じないものであるから、観念において相紛れるおそれはない。
(エ)上記(ア)ないし(ウ)のとおり、本件商標は、引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であり、別異の商標というべきものである。
エ 小括
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号の該当性について
本件商標と引用商標は、上述したとおり、別異の商標というべきであるから、引用商標が我が国において「ヘアカラー」について著名性を有するとしても、本件商標は、商標権者がこれを本件異議申立に係る指定商品について使用しても、取引者、需要者が引用商標を連想又は想起することはなく、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者(他人)の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中、第3類「おしろい,美顔用パック,口紅,その他の紅,香水類,ベンシル状の化粧品,マスカラ,まゆ墨,パック用化粧料,その他の化粧品,スキンホワイトニングクリーム,その他のクリーム」について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標


別掲2 引用商標4



異議決定日 2014-10-06 
出願番号 商願2013-54717(T2013-54717) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (W03)
T 1 652・ 262- Y (W03)
T 1 652・ 261- Y (W03)
T 1 652・ 263- Y (W03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大井手 正雄 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 大森 健司
土井 敬子
登録日 2013-12-13 
登録番号 商標登録第5636556号(T5636556) 
権利者 良機股▲ふん▼有限公司
商標の称呼 ビューティープラスエン、ビューティーエン 
代理人 名古屋国際特許業務法人 
代理人 久保田 耕平 

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