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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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異議2013900410 | 審決 | 商標 |
異議2013900432 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W03 |
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管理番号 | 1292894 |
異議申立番号 | 異議2013-900427 |
総通号数 | 179 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-11-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2013-12-20 |
確定日 | 2014-09-08 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5618754号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5618754号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5618754号商標(以下「本件商標」という。)は、「指ぬりアイシャドウ」の文字を標準文字で表してなり、平成25年5月27日に登録出願、第3類「アイシャドウ」を指定商品として、平成25年9月27日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人は、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、取り消されるべきものである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第35号証を提出した。 1 本件商標は、漢字、平仮名及び片仮名で「指ぬりアイシャドウ」と横書きしてなるが、その指定商品である「アイシャドウ」は、まぶたに塗るにあたって、「指でぬる」という使用方法が普通にとられている商品であることから、本件商標からは、「指でぬるアイシャドウ」を認識するにすぎない標章である。 2 本件商標は、これを本件指定商品に使用しても、「指でぬるアイシャドウ」を直感させ、単に商品の使用方法、用途、品質を表す標章にすぎず、商標法第3条第1項第3号に該当し、「指でぬるアイシャドウ」以外の指定商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。 第3 当審における取消理由 当審において、商標権者に対して平成26年5月16日付けで通知した取消理由の内容は、別掲のとおりである。 第4 商標権者の意見 上記第3の取消理由に対し、商標権者は何ら意見を述べるところがない。 第5 当審の判断 本件商標についてした前記第3の取消理由は、妥当なものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲(当審における取消理由) 1 アイシャドウの化粧の方法について (1)登録異議申立人の提出に係る証拠によれば、以下の事実を認めることができる。 ア 「MAYBELLINE/NEW YORK」のウェブサイトの「オープンアイルック シャドウで魅せる/3Dアイの作り方」のページには、「STEP1:指先でA(注:甲第5号証において、商品「アイシャドウ」におけるベース部分を指示する表示)をとり、眉下からまぶた全体にのばします」、「2011年6月上旬発売」の記載がある(甲5)。 イ 「マイナビニュース/アイシャドウはチップ?ブラシ?・・」のウェブサイト(2012/06/05)には、「『アイシャドウを塗る際に、指・ブラシ・チップどんな違いがありますか?』と質問しました。・・チップは色がキチンとつくので、濃い色を狭い部分に塗るときに最適。・・また指は面積が狭い場所にアイシャドウをピタッと乗せられるので、パール入りのハイライトシャドウなどを目頭の先端に乗せる時に使います。」の記載がある(甲8)。 ウ 「All About」のウェブサイトにおける「汗・皮脂に強い!落ちないアイメイク」(更新日:2010/08/09)には、「4.アイホール全体にクリームアイシャドウを塗る」、「指で塗っていきましょう」の記載がある(甲10)。 エ 「MANAMIが伝授!メイク新常識」のウェブサイトにおける「ポイントメイクの上手な直し方」(2012/9/10)には、「アイシャドウが取れてしまったら、指先でリタッチ/取れてしまったアイシャドウをチップやブラシで塗り直すと、粉が飛んでまつ毛や目の下についてしまいます。そのためアイシャドウを塗り直すときは、狙った場所に塗りやすく、アイシャドウをフィックスしやすい指を使いましょう。」の記載がある(甲11)。 オ 「YAHOO JAPAN!」のウェブサイトにおける「BEAUTY」関連情報 (ア)マックスファクターの「アクアリィ パール アイ」について、「製品情報/カテゴリ:アイシャドウ、・・発売日:2005年6月14日」、「夏の目元を透明感で彩る、限定クリームアイシャドウ。・・指で塗ったり、多色使いを楽しんだり、使い方は自由自在。」の記載がある(甲13)。 (イ)ランコムの「オンブル グラセ」について、「製品情報/カテゴリ:アイシャドウ、・・発売日:2008年1月11日」、「指で塗り、くっきりと濃密な光のゾーンを作り出すことで立体的な表情を演出します。」の記載がある(甲14)。 (ウ)パラドゥの「フレッシュカラーズ」について、「製品情報/カテゴリ:チーク、アイシャドウ、・・発売日:2009年8月26日」、「単色でも、組み合わせても 選べて楽しいフェスカラー。指でさっと塗るだけでキレイに発色し、つけたての色が長持ち。」の記載がある(甲15)。 (エ)ハーバー研究所の「グラスカラーコレクション パウダーアイカラー」について、「製品情報/カテゴリ:アイシャドウ、・・発売日:2011年6月9日」、「指で塗るだけでグラデーションがつくれ、立体感のある目元を演出します。」の記載がある(甲16)。 カ 「@cosme」のウェブサイトのクチコミサイト (ア)「NYX シングルアイシャドウ」(2013/5/22)について、「柔らかくて割れやすいのでブラシは使わず指塗り必須」の記載がある(甲19)。 (イ)「リンメル ラテ アイズ」(2013/2/27)について、「A アイカラーベース こちら、クリームタイプ。指塗りです。柔らかく、まぶたにフィットします。」の記載がある(甲20)。 (ウ)「シュウ ウエムラ アイシャドーパレット」(2013/2/19)について、「まず左から2番目のピンクをベースとして指塗りで目蓋全体に。」の記載がある(甲21)。 (エ)「ヴィセ グラムグローアイズ」(2013/2/11)について、「発色がとても良いです。ですが、伸びないので指塗り。」の記載がある(甲22)。 (オ)「ラヴーシュカ キャンディーポップシャドウ」(2013/2/6)について、「ただ、全色同じケース(色の区別がつかない)と指塗り必須・・」の記載がある(甲23)。 (カ)「クレ・ド・ポー ボーテ オンブルクルールソロ」(2012/12/17)について、「・・チップの形はいいのだけども、柄が短いので結局手持ちのブラシか指塗り。」の記載がある(甲25)。 (キ)「Cosmetic Malibu アイシャドウ」(2012/12/5)について、「・・発色も薄いのでアイシャドウベース必須。ブラシより指塗りのほうが濃く発色します。」の記載がある(甲26)。 (ク)「ジバンシイ フルール・ド・ポー」(2012/6/27追記)について、「私はこのアイシャドウ、ブラシ塗りも指塗りも試してみましたが・・」の記載がある(甲27)。 (ケ)「ソニア リキエル アイシャドウ デュオ」(2012/1/22)について、「・・アイホール用の色は指塗りでも十分です。」の記載がある(甲28)。 (コ)「ブルジョワ スモーキーアイズ」(2012/10/9)について、「・・全色指で一度ぬりです・・ブルジョワアイシャドウ使用時はまず指でぬります。」の記載がある(甲29)。 (サ)「M・A・C プロ ロングウェア ペイント ポット」(2013/2/16)について、「・・スルーはできないアイシャドウです。・・今日は色をお見せするためガッツリ指ぬりしてますから・・」の記載がある(甲30)。 (シ)「MISSHA(ミシャ) シャインパールシャドウ」(2013/5/25)について、「ブラシで最初塗りましたが、塗りにくいかな。・・指で塗るといい感じ。・・」の記載がある(甲31)。 (ス)「ボビイ ブラウン スパークル アイシャドウ」(2013/5/11)について、「筆で乗せるとふんわり発色、指で塗るとやや強く発色して面白いです。」の記載がある(甲32)。 (2)上記(1)によれば、アイシャドウにおける化粧の方法として、ブラシやチップで塗る場合のほか、化粧の仕方やアイシャドウの形状(例えば、クリーム状のものなど)によって、指で塗る方法が採られていることが、本件商標の登録査定時においては、ごく一般的であったと認められるものである。 2 商標法第3条第1項第3号該当性について 本件商標は、前記1のとおり、「指ぬりアイシャドウ」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、該文字からは、全体として、「指で塗るアイシャドウ」の意味合いを表したと直ちに理解されるばかりでなく、上記2で示したアイシャドウを指で塗る方法に関するインターネット情報に照らせば、これをその指定商品について使用しても、「指で塗るアイシャドウ」であるという、商品の使用方法、品質を表示したものと認識されるにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。 したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものと認められる。 |
異議決定日 | 2014-07-29 |
出願番号 | 商願2013-39708(T2013-39708) |
審決分類 |
T
1
651・
13-
Z
(W03)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 加園 英明 |
特許庁審判長 |
井出 英一郎 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 今田 三男 |
登録日 | 2013-09-27 |
登録番号 | 商標登録第5618754号(T5618754) |
権利者 | 株式会社エルベ・プランズ |
商標の称呼 | ユビヌリアイシャドウ、ユビヌリアイシャドー、ユビヌリ |