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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W0103353741
管理番号 1292887 
異議申立番号 異議2014-900054 
総通号数 179 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-11-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-02-19 
確定日 2014-09-19 
異議申立件数
事件の表示 登録第5634122号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5634122号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5634122号商標(以下「本件商標」という。)は、「JAPAN QUARTZ CLUB」と「ジャパンクォーツクラブ」の文字を二段に書してなり、平成25年6月24日に登録出願、第1類「自動車用コーティング剤」、第3類「せっけん類,自動車用洗剤」、第35類「経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供」、第37「自動車の修理又は整備」及び第41類「知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,書籍の制作」を指定商品及び指定役務として、同年11月12日に登録査定され、同月29日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)申立人が引用する商標
申立人が引用する登録第1947114号商標(以下「引用商標」という。)は、「QUARTZ」の文字を書してなり、昭和59年12月19日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載されたとおりの商品を指定商品として、同62年4月30日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、平成20年8月6日に指定商品を第4類「工業用ガソリン,モーターオイル,ギヤオイル,衝撃吸収用オイル,車両用グリース,その他の工業用油,工業用油脂,燃料」とする指定商品の書換登録がなされたものである。
(2)具体的な理由
ア 申立人の商標「QUARTZ」の周知性
(ア)申立人は、パリに本部を置く総合石油エネルギー企業であり、申立人を中心とするトタルグループのリーディングカンパニーである。トタルグループは全世界の全業種のブランドのランキングで72位に位置する大企業グループである。トタルグループは、世界第5位の石油及び天然ガスの総合的国際的な企業グループであり、世界130か国以上で業務を行なっており、従業員は97,000人を超える(甲3?甲5)。
(イ)申立人が製造し、申立人のハウスマーク「TOTAL」及びプロダクトマーク「QUARTZ」(引用商標)の下に販売する「潤滑油(モーターオイル、エンジンオイル)」は、世界的な自動車メーカーであるプジョー社及びシトロエン社の指定するエンジンオイルであり、「QUARTZ」は国際的な広がりを有する「潤滑油」である。我が国においては、東京都港区に本店を有するトタル・ルブリカンツ・ジャパン株式会社(以下「トタル・ルブリカンツ・ジャパン」という。)が販売し、同社は我が国において広く積極的に告知広告をしている(甲3、甲4及び甲11)。
(ウ)申立人は、我が国をはじめ全世界で、「TOTAL」からなる商標及び「TOTAL」を含む商標を1221件登録しており(甲6)、「QUARTZ」からなる商標を138件登録している(甲7)。
(エ)Yahoo!JAPANで「QUARTZ TOTAL」で日本語ページのみで検索した結果、約369,000件ヒットし、その上位9には「TOTAL」の社標と引用商標を付した潤滑油が表示され、紹介されている(甲8、甲9)。
(オ)トタル・ルブリカンツ・ジャパンは、2005年から2013年に申立人の「QUARTZ」潤滑油を自動車愛好家向けの雑誌などで広告している(甲10)。
(カ)引用商標を付した申立人製の潤滑油は、1985年以来我が国に輸入販売されており、最近4年間の売上高は、2009年約1.4億円、2010年約1.8億円、2011年約2.1億円、2012年約2.2億円であり、PSAプジョーシトロエンディーラー、オートセンター及び自動車修理工場で合計850もの店で取り扱われている(甲11)。
(キ)以上のとおり、引用商標は、潤滑油(モーターオイル、エンジンオイル)に使用する商標として、我が国において需要者の間に本件商標の出願前から周知である。
イ 本件商標と引用商標の類似性
本件商標は、その構成態様から「QUARTZ」「クォーツ」が要部であることは明白であるから、「QUARTZ」の文字からなる引用商標と類似する。
ウ 本件商標の指定商品と引用商標が付された商品(潤滑油)との関連性
(ア)引用商標が付された潤滑油(以下「申立人商品」という。)は、メーカーや販売店からオートセンターや自動車修理工場に販売され、自動車の修理又は整備に使用されるものであるから、「潤滑油」は、本件商標の指定役務中第37類「自動車の修理又は整備」と密接に関連する。
(イ)また、本件商標の指定商品中、第1類「自動車用コーティング剤」及び第3類「自動車用洗剤」は、「潤滑油」と同様に販売され使用されるものであるから、「潤滑油」と密接に関連する。
(ウ)本件商標の商標権者(以下「商標権者」という。)は、自動車のコーティング及び修理工場を経営し、同修理工場では商標「Quartz」を使用したコーティング剤等を販売し、またユーザーにアドバイスしている(甲12)ものであって、本件商標の第35類及び第41類の指定役務中、商標権者が提供する役務は、車のコーティング及びコーティング剤に関する各々の役務である。
したがって、「潤滑油」と本件商標の指定役務中第35類及び第41類の役務とは密接に関連するものである。
エ 商標法第4条第1項第15号の該当性
上述のとおり、本件商標と引用商標は類似し、引用商標は本件商標の出願前から周知であり、本件商標の指定商品及び指定役務と申立人商品(潤滑油)とは密接に関連するものであるし、さらに商標権者が行っている上記ウ(ウ)の業務をあわせみれば、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品及び指定役務に使用するときは、それらが申立人又は同人と経済的に関連するものの業務に係る商品又は役務であるとの誤認混同を生じさせるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人提出の証拠及び同人の主張によれば、次の事実を認めることができる。
(ア)申立人は、パリに本部を置く総合石油エネルギー会社である。申立人を中心とするトタルグループは、世界第5位の石油及び天然ガスの企業グループであり、全世界の全業種のブランドのランキングで72位に位置し、世界150か国以上に販売拠点を有している(甲3?甲5)。
(イ)申立人が製造し、申立人のハウスマーク「TOTAL」及びプロダクトマーク「QUARTZ」の下に販売する「潤滑油」(申立人商品)は、プジョー社及びシトロエン社に認証されたエンジンオイルである(甲3、甲4)。
(ウ)申立人商品は、我が国においては、1999年に設立され、東京都港区に本店を有するトタル・ルブリカンツ・ジャパンが販売している(甲3、甲4及び甲10)。
(エ)申立人は、我が国をはじめ全世界で、「TOTAL」に係る登録商標を1221件、「QUARTZ」からなる登録商標を138件保有している(甲6、甲7)。
(オ)トタル・ルブリカンツ・ジャパンは、2005年から2013年まで継続して申立人商品を自動車愛好家向けの雑誌などで広告している(甲10)。
(カ)なお、申立人は、申立人商品は我が国において1985年以来輸入販売されており、売上高は2009年約1.4億円、2010年約1.8億円、2011年約2.1億円、2012年約2.2億円であり、PSAプジョーシトロエンディーラー、オートセンター及び自動車修理工場の合計850店で取り扱われていると主張し、電子メールの写(甲11)を提出しているが、それら売上高、店舗数を具体的に裏付ける証左はない。
イ 上記アの事実からすれば、申立人商品は、我が国において、遅くともトタル・ルブリカンツ・ジャパンが設立された1999年頃には販売され、2005年から自動車愛好家向けの雑誌などで広告されていたことが認められる。
しかしながら、それらの雑誌の発行部数、販売(配布)地域が不明であること、申立人商品の同種商品におけるシェアや売上げランキングなどが不明であること、売上高が仮に申立人主張のとおりであるとしても年間2.2億円程度であること、「Quartz」が「水晶」の意味を有する我が国でも親しまれた英語であること、及び引用商標は常に申立人のハウスマーク「TOTAL」とともに使用されていることをあわせみれば、引用商標は、それ自体のみをもって申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の指定商品又は指定役務の需要者の間で広く認識されているものと認めることはできないと判断するのが相当である。
(2)本件商標と引用商標の類似性について
本件商標は、「JAPAN QUARTZ CLUB」と「ジャパンクォーツクラブ」の文字からなるところ、その構成は、いずれの文字も同書、同大でまとまりよく一体的に表され、これから生じる「ジャパンクォーツクラブ」の称呼も、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、また、該「CLUB(クラブ)」の文字は、「政治・社交・娯楽、あるいは学校の課外活動で、共通の目的によって集まった人々の団体」等の意味を有し、他の文字と結合して名称を表す場合も少なくないことからすれば、これよりは、全体として「JAPAN QUARTZ CLUB(ジャパンクォーツクラブ)」という団体等の名称を表したものと認識されるものとみるのが自然である。
そして、本件商標は、その構成中「QUARTZ」「クォーツ」の文字部分が取引者、需要者に強く印象に残るというべき事情は見いだせない。
そうすると、本件商標は、「ジャパンクォーツクラブ」の称呼のみを生じ、「JAPAN QUARTZ CLUB(ジャパンクォーツクラブ)」という団体等の名称の観念を生じるものである。
他方、引用商標は、「QUARTZ」の文字からなるところ、該文字は,「水晶」の意味を有する英語であるから、これからは、「クォーツ」の称呼を生じ、「水晶」の観念を生じるものである。
してみれば、本件商標は、「QUARTZ」の文字からなり、「クォーツ」の称呼、「水晶」の観念を生じる引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
(3)出所の混同のおそれについて、
上記(1)のとおり、引用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の指定商品又は指定役務の需要者の間で広く認識されているものとはいえず、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であって別異の商標というべきものであるから、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのごとく、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2014-09-11 
出願番号 商願2013-48566(T2013-48566) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W0103353741)
最終処分 維持 
前審関与審査官 久保田 正文 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 田中 亨子
井出 英一郎
登録日 2013-11-29 
登録番号 商標登録第5634122号(T5634122) 
権利者 寺園 馨
商標の称呼 ジャパンクォーツクラブ、ジャパンクオーツクラブ、ジャパンクォーツ、ジャパンクオーツ、クォーツクラブ、クオーツクラブ、クォーツ、クオーツ 
代理人 ▲高▼山 嘉成 
代理人 佐藤 雅巳 
代理人 古木 睦美 
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