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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W35
管理番号 1292878 
審判番号 不服2014-8069 
総通号数 179 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-05-01 
確定日 2014-11-04 
事件の表示 商願2012-88991拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「RECYCLE BOUTIQUE ABC」の文字を標準文字により表してなり,第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として平成24年11月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原審において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,次に掲げるとおりである。
(1)登録第1551664号商標(以下「引用商標1」という。)
商 標:ABC
登録出願日:昭和54年10月22日
設定登録日:昭和57年11月26日
指定商品 :第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」(平成15年1月22日に登録された指定商品の書換登録後のものであって,同24年12月11日に商標権の存続期間の更新登録がされたもの。)
(2)登録第1577892号商標(以下「引用商標2」という。)
商 標:ABC
登録出願日:昭和53年6月15日
設定登録日:昭和58年3月28日
指定商品 :第3類,第8類,第10類,第14類,第18類,第21類及び第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品(平成16年8月25日に登録された指定商品の書換登録後のもの。)
(3)登録第1937698号商標(以下「引用商標3」という。)
商 標:A.B.C.
登録出願日:昭和54年12月17日
設定登録日:昭和62年2月25日
指定商品 :第25類「洋服,セーター類,ワイシャツ類,下着,コート,寝巻き類」(平成19年2月28日に登録された指定商品の書換登録後のもの。)
(4)登録第2533771号商標(以下「引用商標4」という。)
商 標:ABC(菱形輪郭中に表示)
登録出願日:平成3年2月21日
設定登録日:平成5年5月31日
指定商品 :第4ないし第6類,第8類,第10類,第11類,第14類,第16類,第18ないし21類,第24類及び第26ないし第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品(平成16年10月13日に登録された指定商品の書換登録後のもの。)
上記の引用商標1及び3は,現に有効に存続しているものであり,引用商標2及び4は,存続期間の満了により商標権の登録の抹消がされているものである。

3 当審の判断
(1)引用商標2及び4について
前記2のとおり,引用商標2及び4は,商標権の存続期間の満了により登録が抹消されているものであるから,両商標を引用して本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は解消した。
そこで,以下,本願商標と引用商標1及び3(以下「引用商標」という。)との類否について検討する。
(2)本願商標と引用商標との類否について
ア 本願商標は,「RECYCLE BOUTIQUE ABC」の文字からなるところ,例えば,大修館書店発行「ジーニアス英和辞典 第4版」によれば,その構成中の「RECYCLE」の文字は「・・・を〔・・・に〕再(生)利用する,リサイクルする」等の,同じく「BOUTIQUE」の文字は「ブティック《流行の婦人服・装身具・靴などを売る小さな店[コーナー]」等の,「ABC」の文字は「(物事の)基本原則;初歩,いろは」等の各意味を有する英語であって,いずれも我が国においても親しまれているばかりでなく,それぞれに由来する「リサイクル」,「ブティック」及び「エービーシー」も略同義の外来語として広く知られているものといえる。
そして,本願商標は,これらの文字を外観上まとまりよく一体に表してなるものであり,これより生ずる「リサイクルブティックエービーシー」の称呼もよどみなく一連に称呼することができるものである。
また,請求人の提出に係る証拠によれば,請求人は,リサイクルブランド品の売買につき,「RECYCLE BOUTEIQUE ABC」(リサイクルブティックABC)の名称を用いて,東京西部,武蔵野多摩地区を中心に21店舗を展開しているほか,インターネットオークションサイトにも出店していることが認められる。
加えて,インターネットの検索サイト「Google」による「リサイクルブティック」のキーワード検索によれば,洋服,アクセサリー,バッグ,靴等の種々の商品を扱うリサイクル店として,原査定において言及した「RECYCLE BOUTUQUE SNOW DOLL リサイクルブティック・スノードール」,「リサイクルブティックWIN」を始め,「リサイクルブティックウーボ」,「リサイクルブティックル・リアン」,「リサイクルブティックアド」,「リサイクルブティックwith you」,「リサイクルブティックオーリン」,「リサイクルブティックアンカス」,「リサイクルブティックミキ」等の名称がヒットし,いずれも一連の店舗名として使用されていることが認められる。
以上を総合すると,本願商標は,全体をもってリサイクル品を取り扱う店舗名を表したものとして認識し把握されるとみるのが自然であり,「リサイクルブティックエービーシー」の一連の称呼のみを生ずるものというべきである。
イ 引用商標1は「ABC」の,引用商標3は「A.B.C.」の各文字からなるものであり,「エービーシー」の称呼を生ずることは明らかである。
また,引用商標からは,いずれも「(物事の)基本原則,初歩,いろは」等の観念を生ずるものといえる。
ウ そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,両商標は,それぞれの構成に照らし,外観において判然と区別し得る差異を有するものである。
また,本願商標から生ずる「リサイクルブティックエービーシー」の称呼と引用商標から生ずる「エービーシー」の称呼とは,「リサイクルブティック」の音の有無という顕著な差異により容易に区別することができるものである。
さらに,本願商標は,リサイクル品を取り扱う店舗名を表したものとして認識し把握されるのに対し,引用商標は,「(物事の)基本原則,初歩,いろは」等の観念を生ずるものであるから,両者は,観念上,別異のものというべきである。
してみれば,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。
(3)むすび
以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は,妥当なものでなく,取消を免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決日 2014-10-20 
出願番号 商願2012-88991(T2012-88991) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W35)
T 1 8・ 263- WY (W35)
T 1 8・ 261- WY (W35)
最終処分 成立  
前審関与審査官 矢代 達雄 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 田中 亨子
井出 英一郎
商標の称呼 リサイクルブティックエイビイシイ、リサイクルブティック、エイビイシイ 
代理人 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 

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