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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201325574 審決 商標
不服2014650006 審決 商標
不服201413989 審決 商標
不服20144460 審決 商標
不服20143029 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
管理番号 1291656 
審判番号 不服2014-6457 
総通号数 178 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-10-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-04-07 
確定日 2014-09-16 
事件の表示 商願2013-53727拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録音済みビデオディスク及びビデオテープ」を指定商品として、平成25年7月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2708943号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和60年3月4日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年7月31日に設定登録され、その後、商標登録の取消し審判により、指定商品中「電子応用機械器具」について取り消すべき旨の審決がされ、同11年7月14日にその確定審決の登録がされ、また、同17年3月29日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同19年3月22日に指定商品を第7類「電機ブラシ」、第9類「電線,ケーブル(光フアイバ?・光フアイバ?ケ?ブルを含む),電気通信機械器具,磁心,抵抗線,電極」及び第17類「電気絶縁材料」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、上段に川様のS字状図形と、その右側にその半分程の高さで表された「comm.」の欧文字及び記号を該図形と底部をそろえるように配し、下段には上段の文字に比してかなり小さな文字で表された「Smart communication tool」の欧文字を配した構成からなるものである。
そして、上段のS字状図形は、それのみをもってはいかなる文字であるか特定することが難しいほど図案化されているが、その右側の「comm.」の欧文字及び記号部分と底部をそろえ、かつ、下段に表された「Smart communication」の欧文字からすれば、上段部分は、下段の「Smart」及び「communication」の各欧文字を略したものと理解し得るものであり、欧文字「S」及び略語「comm.」を結合したものとみるのが相当である。
そうとすると、上段の「Scomm.」の部分は、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものであり、「エスコム」の称呼を生ずるものである。
そして、下段の「Smart communication tool」の文字部分は、その指定商品「電気通信機械器具」との関係においては、「賢い通信手段」程の意味合いを有するとしても比較的自他商品の識別標識としての機能が弱いものといえるものである。
してみれば、本願商標は、その構成全体から「エスコムスマートコミュニケーションツール」の称呼及び「賢い通信手段のエスコム」程の意味合いを生じ、また、大きく表された上段の「Scomm.」の部分から「エスコム」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記2のとおり、「ESCOM」の欧文字及び「エスコム」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ、下段の「エスコム」の片仮名は、上段の欧文字の読みを表したものとして無理なく認識し得るものであり、また、上段の欧文字は、辞書等に成語として掲載されていないものであることからすれば、引用商標は、特定の意味合いを有しない造語として理解されるものである。
してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して「エスコム」の称呼を生ずるものであって、特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標からは「エスコムスマートコミュニケーションツール」及び「エスコム」の各称呼が生じ得るのに対し、引用商標からは「エスコム」の称呼が生ずるものであるから、「エスコムスマートコミュニケーションツール」の称呼と「エスコム」の称呼との比較においては容易に聴別し得るものであるものの、両商標から「エスコム」の称呼を生ずる場合には、称呼を共通にするときがあるといえる。
そして、外観においては、前記1及び2のとおりの構成よりなるものであるから、全体の外観において明らかな差異を有するものである。
また、観念においては、前記したとおり、本願商標からは「賢い通信手段のエスコム」程の意味合いが生ずるものであるのに対し、引用商標からは特定の観念を生じないものであり、観念において相紛れる特段の事情があるものともいえないから、両商標は、観念上、相紛れるものとはいえないものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼において、「エスコム」の称呼を共通にする場合があるとしても、両商標は外観において明らかな差異を有するものであり、観念においても紛れるおそれのないものであるから、それらによって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認、混同を生じさせるおそれはないというべきであって、本願商標と引用商標は、非類似の商標であると判断するのが相当であり、ほかにこれを左右する取引の実情は見当たらない。
したがって、両商標は、互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 引用商標


審決日 2014-09-03 
出願番号 商願2013-53727(T2013-53727) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
T 1 8・ 261- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 岩本 和雄 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 山田 和彦
寺光 幸子
商標の称呼 エスコムスマートコミュニケーションツール、エスコム、スマートコミュニケーションツール、スマートコミュニケーション 
代理人 小川 稚加美 
代理人 西川 惠清 
代理人 田中 康継 

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