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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W09
審判 全部申立て  登録を維持 W09
管理番号 1290780 
異議申立番号 異議2013-900323 
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-09-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-09-20 
確定日 2014-08-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第5592255号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5592255号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5592255号商標(以下「本件商標」という。)は、「SERV-U」の欧文字及び記号を標準文字で表してなり、平成25年2月27日に登録出願、第9類「サーバーとコンピュータワークステーションのローカルドライブ又はネットワークドライブとの間でコンピュータの電子ファイルをアップロード・ダウンロード・同期するためのコンピュータソフトウェア」を指定商品として、同年6月3日に登録査定、同月21日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4031503号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ServerView」の欧文字を書してなり、1995年6月6日ドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し平成7年11月22日に登録出願、第9類「電子応用器械器具及びその部品」を指定商品として、同9年7月18日に設定登録され、その後、同19年7月3日に商標権の存続期間の更新登録がされているものである。
同じく登録第5505123号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SERVE」の欧文字を書してなり、平成22年5月11日に登録出願、同24年7月6日に設定登録されたものであり、同じく登録第5531260号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(A)のとおりの構成からなり、平成23年1月13日に登録出願、同24年10月26日に設定登録されたものであり、同じく登録第5531261号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(B)のとおりの構成からなり、平成23年1月13日に登録出願、同24年10月26日に設定登録されたものであり、同じく登録第5555446号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲(C)のとおりの構成からなり、平成22年9月9日に登録出願、同25年2月8日に設定登録されたものであり、いずれも第9類「クレジットカード・チャージカード・ストアドバリューカード・デビットカード用の未記録の磁気カード,機械読取り可能なストアドバリューカード・デビットカード用の未記録の磁気カード,バーコードが貼着されたストアドバリューカード・デビットカード用の未記録の磁気カード,IDカード用の未記録の磁気カード,電子応用機械器具及びその部品」並びに第36類及び第38類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定商品及び指定役務として設定登録されたものである。
なお、これらを一括して、以下「引用商標」という場合がある。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、引用商標と類似の商標であり、かつ、その指定商品も引用商標に係る指定商品と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は、商標法第43条の2第1号により、取り消されるべきである。

4 当審の判断
本件商標は、前記1のとおり、「SERV」の欧文字と「U」の欧文字とを記号「-」(ハイフン)を用いて組み合わせてなるものであるところ、その構成各文字等が同じ書体及び大きさをもって、視覚的にまとまりよく一体的に表されているものである。
ところで、本件商標の指定商品は、前記1のとおりの「コンピュータソフトウェア」であるところ、当審における職権調査によれば、「Serv-U」は、1995年に販売が開始されたファイルサーバ・ソフトウェアであり、その後バージョンアップを重ね、現在は、バージョン12となっており、また、該ソフトウェアを提供していたRhinoSoft社が2012年12月17日付けをもって本件商標権者へ統合されたことに伴い、該商品の販売が商標権者により継続されていることが認められ、本件商標と文字構成が同一のつづりといえる「Serv-U」が、該商品を取り扱う分野の取引者、需要者において、相当程度知られていることがうかがわれる。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって一連一体の造語を形成するものとして認識されるものであって、「SERV」の欧文字に相応する「サーブ」の読み及び「U」の欧文字に相応する「ユー」の読みの組み合わせからなる「サーブユー」の一連の称呼のみを生ずるというべきであり、また、「SERV」の文字が特定の意味を有する成語とはいえないことから、これに「U」の文字を「-」(ハイフン)を用いて組み合わせてなる本件商標からは、特定の観念を生ずることはないというべきである。
他方、引用商標1は、前記2のとおり、「ServerView」の欧文字を書してなるところ、該文字は、「〔コンピュータ〕サーバー,データ集配信装置〈情報提供側の機器〉.〔球技〕サーブをする人.給仕[奉仕]する人.」の意味を有する「Server」の文字と「意見,見方,眺め,視野」の意味を有する「View」の文字を組み合わせてなるものであるが、結合した全体構成として特定の意味を有する成語とはいえないことから、その構成文字全体に相応する「サーバービュー」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生ずることのないものというべきである。
また、引用商標2ないし5は、前記2のとおり、「SERVE」の欧文字を書してなるもの、又は「serve」の欧文字を有するものであるところ、該文字は、「〈人〉に食事を出す,〈人〉が〈人・神・主君・客・国・主義など〉に〔・・・として〕使える,〔球技〕サーブ(service)」等の意味を有する一般に慣れ親しまれた英語であることから、その構成文字に相応して「サーブ」の称呼及び上記意味の観念を生ずるものであるというべきである。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、その文字構成又はそれを含めた全体構成において、明らかな差異を有するものであるから、外観上、これらが互いに紛れるおそれはない。
また、本件商標から生ずる「サーブユー」の称呼と引用商標から生ずる「サーバービュー」又は「サーブ」の称呼とを比較すると、両称呼は、その構成音数及び音構成において、明らかな差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼した場合には、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聴き誤るおそれはない。
さらに、本件商標と引用商標とは、本件商標から特定の観念を生ずることのないものであるから、観念上、これらを比較することはできない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、たとえ、両商標の指定商品が互いに類似するものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(A)引用商標3


(B)引用商標4


(C)引用商標5


異議決定日 2014-08-04 
出願番号 商願2013-13493(T2013-13493) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W09)
T 1 651・ 262- Y (W09)
最終処分 維持  
前審関与審査官 岩谷 禎枝 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 酒井 福造
手塚 義明
登録日 2013-06-21 
登録番号 商標登録第5592255号(T5592255) 
権利者 ソーラーウインズ ワールドワイド エルエルシー
商標の称呼 サーブユウ 
代理人 志賀 正武 
代理人 特許業務法人青莪 
代理人 小暮 理恵子 
代理人 渡邊 隆 

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