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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201321790 審決 商標
不服2013650099 審決 商標
不服201319740 審決 商標
不服201325917 審決 商標
不服201316735 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項4号 ありふれた氏、名称 登録しない W394143
管理番号 1290736 
審判番号 不服2013-23887 
総通号数 177 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-09-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-12-04 
確定日 2014-08-07 
事件の表示 商願2013-3941拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は,「岩原」の文字を標準文字で表してなり,第39類,第41類及び第43類ないし第45類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成25年1月24日に登録出願されたものである。
そして,本願の指定役務については,原審における平成25年7月12日付け及び当審における同年12月4日付けの手続補正書により,第39類「スキーリフトによる輸送,ケーブルカーによる輸送,ロープウェイによる輸送,車両による輸送,他人の携帯品の一時預かり,配達物の一時預かり,倉庫の提供,駐車場の提供,企画旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ」,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,スポーツの興行の企画・運営又は開催,運動施設の提供,娯楽施設の提供,運動用具の貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用具の貸与,写真の撮影」及び第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,動物の宿泊施設の提供,保育所における乳幼児の保育,会議室の貸与,展示施設の貸与,タオルの貸与」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,ありふれた氏姓の一つと認められる『岩原』の文字を標準文字で表してなるものであるから,これをその指定役務に使用しても,自他役務の識別標識としての機能を有するものとは認められない。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第4号該当性について
(1)本願商標は,「岩原」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,我が国においては,氏を表す語の一として一般に広く用いられているものであり,このことは,例えば,原審において開示した各情報を含め,下記の各情報によって裏付けられるところである。
ア 電話帳「ハローページ 東京都23区 個人名全区版(上巻)」(東日本電信電話株式会社,平成14年3月発行)
「岩原」の氏を有する者が,約60名掲載されている。
イ 「名字由来net」に係るウェブページ
「【名字】岩原」の項目において,「【全国順位】2,124位【全国人数】およそ7,400人」の記載がある。
(http://myoji-yurai.net/searchResult.htm?myojiKanji=岩原)
ウ 「全国の苗字(名字)11万種」に係るウェブページ
「岩原を検索しました」の記載の下,順位として「2170」,苗字として「岩原」及び世帯数として「1697」の記載がある。
(http://www2s.biglobe.ne.jp/~suzakihp/address31.cgi)
エ 「日本の苗字七千傑」に係るウェブページ
順位として「2161」,苗字として「岩原」及び人口として「約6,900」の記載がある。
(http://www.myj7000.jp-biz.net/3000/2100.htm)
オ 「日本人の姓」(佐久間英著,六藝書房,1972年3月8日再版発行)
順位として「2618」,名字として「岩原」及び人数として「約六千」の記載がある。
カ 「朝日新聞DIGITAL」に係るウェブページ
TBS系ドラマの放送開始を伝える記事で,ドラマ企画者として「TBSの岩原貞雄事業局長」を紹介している。
(http://www.asahi.com/culture/articles/TKY201307270295.html)
キ 「法と経済のジャーナル」に係るウェブページ
法務省法制審議会の会社法制部会が会社法の改正を盛り込んだ要綱案をまとめたことを受けて,その部会長に対するインタビュー記事を「会社法制部会長・岩原東大教授『各界の強い反対ない改正目指した』」の見出しの下で掲載している。
(http://judiciary.asahi.com/articles/2012081700002.html)
ク 「陶芸ネット」に係るウェブページ
「第20回記念 新美工芸会展」の公募を伝える記事において,審査委員として「岩原慎介(大阪よみうり文化センター社長)」を紹介している。
(http://tougeinet.com/koubo/第20回記念-新美工芸会展2014/)
ケ 「一般財団法人 経済広報センター」に係るウェブページ
企業広報賞の受賞者を発表するニュースリリース記事において,企業広報功労・奨励賞の受賞者として「岩原雅子氏(P&Gジャパン株式会社 エクスターナル リレーションズ マネージャー)」を紹介している。
(http://www.kkc.or.jp/release/detail.php?page=1&year=2009&id=28)
コ 「WEB TOKACHI-十勝毎日新聞」に係るウェブページ
「第6回大とかち俳句賞全国俳句大会」の受賞者を伝える記事において,課題句部門の受賞者として「岩原寿恵子さん」を紹介している。
(http://www.tokachi.co.jp/feature/200812/20081226-0000262.php)
(2)上記(1)において示した事実を踏まえれば,本願商標は,これに接する取引者,需要者をして,ありふれた氏の一を表したものとして認識されるにとどまるというのが相当である。
したがって,本願商標は,ありふれた氏普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから,商標法第3条第1項第4号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は,「『ハローページ東京都23区個人名』(2012年2月,東日本電信電話株式会社発行)における『岩原』姓の掲載者は,合計31名しかいないこと(甲1),また,インターネット情報である『姓名分布&ランキング写録宝夢巣』によれば,『岩原』の氏姓は第2,123位であり,全国23,382,857件中,1,314件しか存在しておらず,全国の氏姓全体の0.0056%しかないことからすれば,『岩原』の氏がありふれたものであると判断することは,非常に困難である」旨主張する。
しかしながら,登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第4号にいう「ありふれた氏」に該当するか否かは,電話帳における掲載数の多少のみならず,様々な情報に基づき,専ら該商標に接する取引者,需要者における認識の程度を推し量った上で判断すべきところ,本願商標を構成する「岩原」の文字についてみれば,上記1において認定,判断したとおり,取引者,需要者をして,ありふれた氏の一を表したものとして認識されるにとどまるものといえるから,上記請求人の主張を採用することはできない。
3 まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第4号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
審理終結日 2014-06-12 
結審通知日 2014-06-13 
審決日 2014-06-24 
出願番号 商願2013-3941(T2013-3941) 
審決分類 T 1 8・ 14- Z (W394143)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 海老名 友子 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 田中 敬規
谷村 浩幸
商標の称呼 イワハラ、イワバラ、イワッパラ 
代理人 船本 康伸 

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