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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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異議2013900432 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W28 |
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管理番号 | 1289812 |
異議申立番号 | 異議2014-900021 |
総通号数 | 176 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-08-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2014-01-23 |
確定日 | 2014-07-28 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5625250号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5625250号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5625250号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(A)のとおりの構成からなり、平成25年3月27日に登録出願され、第28類「ゴルフボール,ゴルフクラブ,ゴルフティ,ゴルフクラブのヘッド,ゴルフクラブのヘッド用カバー,ゴルフクラブグリップ用プラスチックカバー,家庭用ゴルフ練習用自動ゴルフボール供給器,ゴルフボールマーカー,ゴルフクラブバッグ,運動用具の収納用特製バッグ,ゴルフスウィング練習器具,ゲーム用ボール,運動用グローブ又は手袋,ゴルフ用手袋,ゴルフバッグ(車付、車のないもの),ゴルフ用ディボット修復具」を指定商品として同年9月30日に登録査定され、同年10月25日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次に掲げるとおりである。 1 登録第1588782号商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:PUMA 登録出願日:昭和50年6月4日 設定登録日:昭和58年5月26日 書換登録日:平成17年3月23日 指定商品 :第9類「運動用保護ヘルメット,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,スロットマシン,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,メトロノーム,レコード」、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴,仮装用衣服」及び第28類「ボール,すね当て,レガーズ,ローラースケート,インラインスケート,その他の運動用具,おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具」 2 登録第2680732号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲(B)のとおり 登録出願日:平成3年9月30日 設定登録日:平成6年6月29日 書換登録日:平成17年8月31日 指定商品 :第9類「運動用保護ヘルメット,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,スロットマシン,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,メトロノーム,レコード」、第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類,スリーピングバッグ」、第21類「コッフェル」、第22類「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴,仮装用衣服」、第27類「体操用マット」及び第28類「運動用具,おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具」 上記引用商標1及び2は、いずれも現に有効に存続しているものであり、以下、これらを一括して単に「引用商標」ということがある。 第3 登録異議申立ての理由の要点 本件商標をその指定商品について使用する場合には、これに接する取引者、需要者はその構成中の「DUMA」の欧文字部分に着目して、ゴルフ関連の商品について周知著名となっている引用商標ないしは申立人を連想、想起し、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。 第4 当審の判断 1 本件商標と引用商標との対比 (1)本件商標は、別掲(A)のとおり、熊を正面から描いたような四足動物の図形の右側に、ややデザイン化された太字の「DUMABEAR」の欧文字を配し、その下部に「GOLF」の欧文字を小さく横書きした構成からなるものであり、その構成上、図形部分と文字部分が常に不可分一体のものとして認識し把握されるべき格別の理由は見出し難いから、図形部分と文字部分とがそれぞれ独立して商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえる。 そして、「DUMABEAR」の欧文字部分は、全体がバランスよく一体的に表されているものであって、殊更「DUMA」の欧文字のみが分離独立して看取されるようなことはなく、全体をもって一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然であるから、「DUMABEAR」の欧文字部分からは、「デュマベアー」の一連の称呼のみを生じるものであり、既成の親しまれた観念は生じないものというべきである。また、その下部に記載された「GOLF」の欧文字は、指定商品との関係において、商品の用途、品質等を表示するものとして認識し理解されるに止まり、それ自体は独立して商品の識別力を有しないものである。 さらに、本件商標の図形部分は、一見して直ちに「熊」を描いたものとして認識し理解されるとまではいえないから、該図形部分からは、既成の親しまれた観念及び称呼は生じない。 そうすると、本件商標は、「デュマベアー」又は「デュマベアーゴルフ」の称呼を生じ、特定の既成観念を有しないものといえる。 (2)他方、引用商標1はゴシック体による「PUMA」の欧文字からなり、また、引用商標2は、別掲(B)のとおり、特徴のある「PUMA」の欧文字からなるものであって、いずれも「ピューマ」又は「プーマ」の称呼を生じ、ネコ科の哺乳類としての「ピューマ(プーマ)」の観念を生じるものである。 (3)そこで、本件商標と引用商標とを対比するに、本件商標から生じる「デュマベアー」又は「デュマベアーゴルフ」の称呼と引用商標から生じる「ピューマ」又は「プーマ」の称呼とは、構成音数が相違するのみならず、各構成音の差異により、それぞれを一連に称呼するときは全体の音感、音調が著しく相違し、明瞭に区別することができるものである。 また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。 さらに、本件商標は、既成の観念を有しないものである以上、観念上引用商標と類似するものとはいえない。 してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれない非類似の商標といわなければならない。 2 商品の出所の混同のおそれについて 申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標は、申立人の業務に係るスポーツシューズ、スポーツウェア、スポーツ用品、バッグ等の商品について使用する商標として、本件商標の登録出願時には既に取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められる。 しかし、本件商標は、前示のとおり、「DUMA」の欧文字部分のみが分離独立して看取されるようなことはなく、引用商標とは、相紛れるおそれない非類似の商標であって、別異のものというべきであるから、引用商標の周知性や両商標が使用される商品の共通性等を考慮したとしても、本件商標に接する取引者、需要者が本件商標から引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというのが相当である。 そうすると、本件商標は、その指定商品について使用しても、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものである。 3 むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (A)本件商標 (B)引用商標2 |
異議決定日 | 2014-07-18 |
出願番号 | 商願2013-21989(T2013-21989) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(W28)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小田 明 |
特許庁審判長 |
関根 文昭 |
特許庁審判官 |
寺光 幸子 根岸 克弘 |
登録日 | 2013-10-25 |
登録番号 | 商標登録第5625250号(T5625250) |
権利者 | ユーホン スポーティング グッズ カンパニー リミテッド |
商標の称呼 | デュマベアゴルフ、デュマベア、デュマ、ドゥマ、ドゥーマ、ベア |
代理人 | 曾我 道治 |
代理人 | 佐藤 恒雄 |
代理人 | 鈴木 昇 |
代理人 | 岡田 稔 |
代理人 | 坂上 正明 |