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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900292 審決 商標
異議2013900385 審決 商標
異議2013900374 審決 商標
異議2013900404 審決 商標
異議2013900384 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W0928
管理番号 1289792 
異議申立番号 異議2013-900346 
総通号数 176 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-08-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-10-11 
確定日 2014-06-27 
異議申立件数
事件の表示 登録第5599269号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5599269号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5599269号商標(以下「本件商標」という。)は、「skyworks」の欧文字を横書きしてなり、平成25年3月18日に登録出願、第9類「磁気センサー,水位計,比重計,圧力センサー,車速センサー,ジャイロセンサー,加速度センサー,角速度センサー,熱センサー,静電容量センサー,超音波センサー,光センサー」及び第28類「モーターパラグライダー」を指定商品として、同年6月25日に登録査定、同年7月12日に設定登録されたものである。

第2 本件登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 申立人が引用する商標
申立人が引用する登録第4734660号商標(以下「引用商標」という。)は、「SKYWORKS」の欧文字を横書きしてなり、2002年5月16日にアメリカ合衆国においてした商標の登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成14年11月18日に登録出願、第9類「無線通信において使用される電力増幅器・減衰器・データ処理装置用カプラー・増幅器・電力調節器・送受信装置(電気通信用のもの)・音声又は映像受信機・トランシーバー・ダウンコンバーター・ラジオ送受信機・変調器・復調器・電源装置・ケーブル・移動体電話機械器具・チューナー・電気通信マルチプレクサ・無線通信装置用アナログ信号及びデジタル信号処理装置・電気通信交換機・ルータ・コンバーター・フィルター・アンテナ・半導体・チップセット・コンピュータハードウェア・半導体ウエハ・コンピュータソフトウェア・ICチップ・モデム,無線通信機械器具」、第40類「受託による無線通信機械器具の製造又は組立加工」及び第42類「無線通信機械器具の設計又は開発,無線通信機械器具の設計・開発に関する助言又は指導」の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年12月19日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
2 商標法第4条第1項第15号について
(1)引用商標の周知著名性
申立人である「スカイウォークス ソリューションズ、インコーポレーテッド(Skyworks Solutions,Inc.)」は、マサチューセッツ州ウォバーンに本社を構えるアナログ・混合信号半導体メーカーであって、「アメリカ合衆国,92617 カリフォルニア,アーヴァイン,カリフォルニア アヴェニュー5221」に所在する会社である。申立人は、コアテクノロジーを活用に秀でており、車載、ブロードバンド、セルラー、インフラ、モバイル ハンドセット等のアプリケーションをサポートする多様な電子部品及び電子製品の製造販売を業務とし、具体的な取り扱い製品としては、アンプ、アッテネータ、ディテクタ、ダイオード、方向性カプラ、フロントエンドモジュール、ハイブリッド、インフラRFサブシステム、ミキサ/ディモジュレータ、フェイズ・シフタ、PLL/シンセサイザ/VCO、パワー・デバイダ/コンバイナ、受信機、スイッチ、工業用セラミック等が挙げられる(甲3)。
また、申立人は我が国を含むアジア太平洋、ヨーロッパ、北米に技術部、製造部、マーケティング部、販売サービス部等を有しており、これらの多数の国に所在する販売代理店を介して、世界的な規模で製品の提供を行っており、これらが全体なって世界規模でアナログ・混合信号半導体関連製品事業を展開するーつのグループ企業を形成している(甲4)。
そして、引用商標は、このような申立人を指称する、いわゆるハウスマークとして機能する標章であり、申立人会社製品に継続的に使用されてきたものである(甲5)。また、申立人は、事業戦略上最重要商標として位置付けられる引用商標に関し、世界的な保護を取得すべく、電子部品及び電子製品に係る国際分類第9類について、本国たるアメリカを始め、日本、ブラジル、カナダ、中国、EU、香港、ハンガリー、インドネシア、イスラエル、韓国、マレーシア、メキシコ、フィリピン、ポーランド、シンガポール及び台湾等の各国で商標登録を既に受けている(甲6及び甲7)。
このような状況の下、申立人は、「SKYWORKS」ブランドの更なる浸透を図るべく、国内外を問わず、積極的な宣伝活動、諸外国における宣伝広告や展示会への出展等を行っている。甲第8号証ないし甲第10号証は、申立人が行った宣伝広告の一例を示すものであるが、これらの書証からは、申立人が継続してデジタル媒体による提供を含む複数の雑誌及び雑誌社のウェブサイトに広告を掲載しており、申立人の商品について日本を含む世界的な購読者及びウェブサイトを閲覧する取引者・需要者向けに宣伝広告を行っており、積極的なメディア活動を行っているという事実が窺い知れるものである。
また、このようなメディア活動に加えて、申立人は、我が国及びその他の国の子会社や販売代理店等に、商品カタログやパンフレットを多数送付しており、商品購入のための取引者・需要者のニーズに迅速に対応できるようにしている(甲11)。なお、甲第4号証に示す申立人のウェブサイトへの日本からのアクセス件数は2009年から2013年の間で、約110,000件にも達しており(甲12)、申立人及びその業務に係る製品に対する我が国の取引者・需要者の関心の高さが容易に推認できるものである。
これらに加えて、我が国では、申立人は、2004年に東京ビッグサイトにて開催された、携帯電話インフラの技術進化を基盤とする、デバイス・部品から携帯端末、モバイルコンテンツ、企業向けモバイルソリューション、携帯電話販売ソリューション等、移動通信業界の全分野にわたる通信業界最大級のモバイル・ワイヤレス専門展示会である「ワイヤレスジャパン」(Wireless Japan)に、出展している(甲13及び甲14)。
また、アジア・太平洋地域におけるマイクロ波工学を進展させるため、APMC(Asia Pacific Microwave Conference)の日本における開催に備えること及びその成功を継承、発展させることを目的として、1991年から継続して開催されている、マイクロ波分野における国内最大の技術講演・展示会である「マイクロウェーブ展」(Microwave Workshops and Exhibition)に、申立人の商品を2002年から2009年の少なくとも8年間は継続して出展している。該「マイクロウェーブ展」は、パシフィコ横浜を主な会場として、毎年11月に3日間連続で開催されており、内外400社を超える企業と約30の大学研究室が出展する新製品・新技術・研究成果等を一堂に会することができ、取引者・需要者・メディアが来場し、申立人は自己の業務に係る商品について説明し、その優秀性を積極的に宣伝しているものであるが、同展の2008年の来場者(実人数)は6,403人であり、2009年の来場者(実人数)は5,825人となっている(甲15)。
そして、申立人の業務に係る電子部品及び電子製品等は販売代理店として機能する複数の日本企業を介して(甲4及び甲16)、我が国の取引者・需要者に提供されており、我が国でも十分な認知が図られているものであるが、特に甲第17号証に示すように、申立人の商品はアメリカのアップル インコーポレイテッド社のタブレット型コンピュータやスマートフォンに使用されているものである。同社のタブレット型コンピュータやスマートフォンの商品は世界中に販売されていることは顕著な事実であるが、例え、申立人の商品が一般需要者向けでない商品であるとしても、アップル社に係る前記商品が一般需要者向けのものであることを考慮すると、電子部品及び電子製品の分野の取引に直接的に関与するもののみならず、一般の需要者の多くも引用商標が付された申立人会社に係る製品を目にしているものである。
上述の状況に鑑みると、引用商標が付された申立人の製品、特に電子部品及び電子製品が我が国の取引者・需要者の間で広く知られていることは想像に難くなく、故に申立人は、これらの商品分野において広く知られているということは顕著な事実と言い得るものである。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性
本件商標と引用商標とを考察すると、本件商標は「skyworks」なる欧文字を横一連に書して構成されてなるものであり、引用商標も「SKYWORKS」なる欧文字を横一連に書して構成されるものであって、書体は少々異なるものの同じ綴りであって、両商標からは欧文字に照応して「スカイワークス」の称呼が自然に生ずるものである。したがって、本件商標と引用商標とは「スカイワークス」の称呼を共通にする全体として類似する商標に該当する。
また、申立人が製造するダイオードは、本件商標の指定商品に含まれる車速センサー、熱センサーや光センサー等に組み込まれるものであり、このようなダイオードの存在なしには、本件商標の指定商品の大半がその製造が困難になることから、本件商標に係る指定商品と申立人会社の業務に係る製品とは密接な関連性を有するものである。
また、本件商標の指定商品は、測定機械器具に属するものであって、申立人のウェブサイト(甲4)に示されるように、申立人は、テスト・計測製品についても事業を展開している。このことから、本件商標が付された指定商品が市場に供給され、又はこれらの商品について宣伝広告がなされたときには、引用商標の周知著名性とも相侯って、申立人の業務に係る商品であるかの如く、又は該商品が申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあることは明らかである。
したがって、本件商標は、引用商標との関係において、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
3 むすび
以上のとおり、本件商標が指定商品に使用された場合、その商品の取引者・需要者が申立人の業務に係る商品と出所について混同するおそれがある。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものであるから、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

第3 当審の判断
1 本件商標と引用商標の対比について
本件商標は、前記第1のとおり、「skyworks」の欧文字を横書してなるものであるところ、これより「スカイワークス」の称呼が生じ、該文字は、辞書等に掲載されない造語といえるものであるから、特定の観念は生じないものである。
他方、引用商標は、前記第2の1のとおり、「SKYWORKS」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、これより「スカイワークス」の称呼が生じ、本件商標と同様に、辞書等に掲載されない造語といえるものであるから、特定の観念は生じないものである。
そこで、本件商標と引用商標を比較するに、外観においては、大文字と小文字の相違があるとしても、その綴りを同じくするものであり、称呼においては、共に「スカイワークス」の称呼を生じるものである。また、両商標は、観念においては、共に特定の観念を生じないから、比較できないものである。
したがって、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、外観及び称呼において類似する商標といわざるを得ない。
2 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務の対比について
本件商標の指定商品は、前記第1のとおりであるところ、その指定商品中第9類「磁気センサー,水位計,比重計,圧力センサー,車速センサー,ジャイロセンサー,加速度センサー,角速度センサー,熱センサー,静電容量センサー,超音波センサー,光センサー」は、量の測定に関連した商品といえるものである。
他方、引用商標の指定商品及び指定役務は、前記第2の1のとおりであるところ、その指定商品及び指定役務中第9類「無線通信において使用される電力増幅器・減衰器・データ処理装置用カプラー・増幅器・電力調節器・送受信装置(電気通信用のもの)・音声又は映像受信機・トランシーバー・ダウンコンバーター・ラジオ送受信機・変調器・復調器・電源装置・ケーブル・移動体電話機械器具・チューナー・電気通信マルチプレクサ・無線通信装置用アナログ信号及びデジタル信号処理装置・電気通信交換機・ルータ・コンバーター・フィルター・アンテナ・半導体・チップセット・コンピュータハードウェア・半導体ウエハ・コンピュータソフトウェア・ICチップ・モデム,無線通信機械器具」は、通信に関連した商品といえるものである。
そうすると、本件商標の指定商品中の第9類に属する商品と引用商標の指定商品及び指定役務中の第9類に属する商品とは、それら商品の用途や機能が異なり、その取引者、需要者層も相違するものである。
3 引用商標の周知著名性について
(1)申立人提出の証拠及び同人の主張によれば、以下の事実が認められる。
ア 申立人は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ウォバーンに本社を構えるアナログ・混合信号半導体メーカーであって、車載、ブロードバンド、セルラー、インフラ、モバイル ハンドセット等のアプリケーションをサポートする多様な電子部品及び電子製品(以下「申立人の商品」という。)の製造販売を業務としていること、申立人は我が国を含むアジア太平洋、ヨーロッパ、北米に技術部、製造部、マーケティング部、販売サービス部等を有し、これらの多数の国に所在する販売代理店を介して製品の提供を行っており、世界規模でアナログ・混合信号半導体関連製品事業を展開する一つのグループ企業を形成していることが認められる(甲3及び甲4)。
イ 引用商標は、申立人を指称するハウスマークであり、電子部品及び電子製品に係る国際分類第9類について、アメリカ合衆国を始めとして日本、ブラジル、カナダ等各国で商標登録を受けている(甲6及び甲7)。
ウ 申立人は、引用商標の浸透を図るべく、諸外国における宣伝広告や展覧会の出展を行っており、雑誌及び雑誌社のウェブサイトにおける広告、カタログ等の配布等を行っている(甲8ないし甲11)。
エ 我が国においては、申立人は、2004年に開催された、モバイル・ワイヤレスの展示会である「ワイヤレスジャパン」(WirelessJapan)に出展したこと(甲13及び甲14)、マイクロ波分野における技術講演・展示会である「マイクロウェーブ展」(Microwave Workshops and Exhibition)に2002年から2009年の少なくとも8年間は継続して出展していることが認められる(甲15)。
オ 2012年9月26日付けの「CNET Japan」のウェブサイトにおいて、「『iPhone5』の構成部品でサムスン依存度が減少-アイサポライの分解調査」の見出しの下、「Appleが常連のサプライヤーの多くから納入された部品を使っている・・・具体的には、サムスン、Qualcomm・・・Skyworks・・・といった顔ぶれだ。」として、iPohone5を分解し、それぞれの部品のメーカーを紹介しており、申立人も紹介されている(甲17)。
(2)上記(1)によれば、申立人は、アメリカ合衆国に本社を構えるアナログ・混合信号半導体メーカーであり、世界各地の販売代理店を通して製品を提供していること、我が国において、モバイル・ワイヤレス専門展示会、マイクロ波分野における展示会等に出展していること、アップル インコーポレイテッド社のタブレット型コンピュータやスマートフォンの構成部品のひとつとして申立人の商品が使用されていることは認められる。
しかしながら、申立人提出の証拠によっても、(ア)申立人の商品は、電子部品等であるところ、その商品は、例えば携帯電話やコンピュータの内部に使用される商品(甲5,甲10及び甲17)であって、一般需要者の目に付くものとはいえない、(イ)広告(甲9及び甲10)については、すべてが英文で記載されたものであって、日本の消費者に向けたものとは認められない、(ウ)カタログ等の配布については、我が国に向けての配布は、2007年に90部、2009年に60部等とわずか(甲11)であり、そのカタログの配布先については明らかでない、(エ)我が国における、申立人の商品の具体的な販売量、販売地域等については何ら明らかにされておらず、職権をもって調査するも、それら販売量等を見いだすことはできなかったところである。
そうしてみると、引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、我が国の取引者、需要者の間で広く認識されている商標とまでは認めることができない。
4 商標法第4条第1項第15号について
本件商標と引用商標は、以上のとおり、類似するものであるが、その商品においては、用途や機能、さらに取引者、需要者層が異なるものであり、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、引用商標が、我が国における取引者・需要者の間で広く認識されていると認めることもできないものであるから、本件商標は、その指定商品に使用しても、取引者・需要者が引用商標を連想・想起するものとはいえず、当該商品を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとは、いうことができないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
5 結論
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2014-06-19 
出願番号 商願2013-19525(T2013-19525) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W0928)
最終処分 維持 
前審関与審査官 波方 美奈子 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 中束 としえ
梶原 良子
登録日 2013-07-12 
登録番号 商標登録第5599269号(T5599269) 
権利者 株式会社スカイワークス
商標の称呼 スカイワークス 
代理人 岡部 讓 
代理人 横沢 志郎 
代理人 田中 尚文 
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