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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W30
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W30
管理番号 1289701 
審判番号 不服2013-25075 
総通号数 176 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-08-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-12-20 
確定日 2014-07-15 
事件の表示 商願2012-105805拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「おこげキッチン」の文字(標準文字による。)を横書きしてなり、第30類「菓子,パン」を指定商品として、平成24年12月28日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5466510号商標(以下「引用商標」という。)は、「おこめキッチン」の文字(標準文字による。)を横書きしてなり、平成23年8月25日に登録出願、第30類「米を原料とする菓子及びパン,米を原料とする穀物の加工品,米を原料とする茶,米を原料とするコーヒー及びココア,米を原料とするぎょうざ,米を原料とするサンドイッチ,米を原料とするしゅうまい,すし,米を原料とするたこ焼き,米を原料とする肉まんじゅう,米を原料とするハンバーガー,米を原料とするピザ,べんとう,米を原料とするホットドッグ,米を原料とするミートパイ,米を原料とするラビオリ,米を原料とする即席菓子のもと,米,米を原料とする食用粉類」を指定商品として、同24年1月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「おこげキッチン」の文字からなるところ、外観上、各構成文字を同書、同大、同間隔でまとまりよく一体的に表してなるものであり、その全体より生ずる「オコゲキッチン」の称呼も淀みなく一気一連に称呼し得るものである。
さらに、本願商標は、観念上、その構成中の平仮名の部分が「釜の底に焦げついた飯。」(広辞苑第六版)を意味する語として、また、片仮名の部分が「台所。調理場。」(広辞苑第六版)を意味する語として、それぞれ親しまれた語であるから、看者をして、これらの語によって構成される程度は認識し得るとしても、全体としては、特定の観念を想起し得ないものであり、一種の造語として認識、把握されるものといえる。
そうすると、本願商標は、その全体が一体のものとして把握されるというべきものであり、「オコゲキッチン」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないものといえる。
(2)引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、「おこめキッチン」の文字からなるところ、外観上、各構成文字を同書、同大、同間隔でまとまりよく一体的に表してなるものであり、その全体より生ずる「オコメキッチン」の称呼も淀みなく一気一連に称呼し得るものである。
さらに、引用商標は、観念上、その構成中の平仮名の部分が「米」を意味する語として、また、片仮名の部分が「台所。調理場。」(広辞苑第六版)を意味する語として、それぞれ親しまれた語であるから、看者をして、これらの語によって構成される程度は認識し得るとしても、全体としては、特定の観念を想起し得ないものであり、一種の造語として認識、把握されるものといえるものである。
そうすると、引用商標は、その全体が一体のものとして把握されるというべきものであり、「オコメキッチン」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないものといえる。
(3)本願商標と引用商標との対比について
本願商標と引用商標を構成する平仮名の語と片仮名の語は、上記(1)及び(2)のとおり、それぞれ親しまれた語であるから、看者をして、両商標が全体としては特定の観念を生じないとしても、その構成中の平仮名の語が両者で異なることは容易に認識、把握し得るものといえる。
そして、かかる看者の認識、把握を踏まえ、本願商標から生ずる「オコゲキッチン」の称呼と引用商標から生ずる「オコメキッチン」の称呼を比較するに、両称呼には、第3音目において「ゲ」と「メ」の音の差異があり、しかも、該差異音は、「ゲ」の音が、後舌面を軟口蓋に接し破裂させて発する破裂音であって、濁音で強く重々しい響きを伴うのに対し、「メ」の音が、両唇を密閉し鼻腔を通じて発する鼻音であって、清音で軽やかな澄んだ響きを伴うものであるから、その調音方法及び音質において明らかに異なるものである。そして、両称呼は、いずれも7音構成で、冗長とまではいえないものであるから、該差異音が全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感、音調が相違し、聴別し得るものである。
また、本願商標と引用商標とは、第3文字目において、「げ」と「め」の文字の差異を有するものであり、外観上も、明らかに区別し得るものである。
さらに、本願商標と引用商標は、ともに特定の観念を生じないものであるから、観念上、両商標が相紛れるおそれがあるということもできない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標ということができる。
(4)むすび
以上のとおりであるから、本願商標と引用商標とは、たとえ、その指定商品が同一又は類似のものであるとしても、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2014-07-03 
出願番号 商願2012-105805(T2012-105805) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W30)
T 1 8・ 263- WY (W30)
T 1 8・ 262- WY (W30)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山根 まり子 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 梶原 良子
林 栄二
商標の称呼 オコゲキッチン 
代理人 岡部 讓 
代理人 田中 尚文 

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