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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201320379 審決 商標
不服201320466 審決 商標
不服2014650029 審決 商標
不服2013650088 審決 商標
不服201320378 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W03
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W03
管理番号 1289697 
審判番号 不服2013-17632 
総通号数 176 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-08-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-09-11 
確定日 2014-07-22 
事件の表示 商願2012-92570拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「クリーミーローズの香り」の文字を標準文字により表してなり、第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,浴用化粧料,その他の化粧品,香料,薫料,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤」を指定商品として、平成24年11月14日に登録出願され、その後、指定商品については、同25年9月11日提出の手続補正書により、第3類「浴用化粧料」に補正されているものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『クリーミーローズの香り』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中『クリーミー』の文字は『クリーム状の。クリーム状にきめ細かくなめらかなさま。』等を、『ローズ』の文字は『ばら(薔薇)』等をそれぞれ意味する親しまれた外来語であるので、全体として、『クリーム状のばらの香り』等の意味合いを容易に理解させるものであるから、その指定商品中『香りを特徴とする商品』に使用するときは、『クリーム状の(あるいはクリーム状にきめ細かくなめらかな)ばらの香りを有する商品』であること、すなわち、商品の品質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品を識別する標識としては機能し得ないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、同書、同大、同間隔で表された「クリーミーローズの香り」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の各文字は、例えば、岩波書店発行「広辞苑第6版」によれば、「クリーミー」の文字が「クリームが多く含まれているさま。クリーム状にきめ細かくなめらかなさま。」を、「ローズ」の文字が「薔薇(ばら)。また、その花。薔薇色。淡紅色。」を、「の」の文字が「(格助詞)連体格を示す。前の語句の内容を後の体言に付け加え、その体言の内容を限定する。」を、「香り」の文字が「よいにおい。香(か)。・・・『香水のー』『ーの高い花』」をそれぞれ意味する語とされており、いずれも良く知られたものといえるものであるが、これらを結合した一連の語としては、親しまれた成語や熟語的な意味合いを見いだすことができないものである。
そして、「クリーミー」の語は、例えば、「クリーミーソープ」、「クリーミーミルク」、「クリーミーな泡立ち」、「クリーミーな味」のように用いられることが多いことなどからすると、本願商標にあっては、直後の「ローズ」の文字を修飾する語としてみるのが自然であり、原審説示のように、「クリーミー」と「ローズの香り」とに分離した上で、「クリーミー」が「クリーム状の(あるいは、クリーム状にきめ細かくなめらかな)商品であること」を表示したものとみる方が自然であるということはできないものである。加えて、上述のように「『クリーミーローズ』の香り」として把握される場合には、「クリーミーローズ」の成語が存在しないことはもとより、「クリーム状のばら」や「クリーム状にきめ細かくなめらかなばら」は実際には存在しないことから、「クリーミーローズ」の文字は、抽象的で漠然とした意味合いを暗示させるか、あるいは、一種の造語を認識させるに止まるものといえる。
そうすると、本願商標は、補正後の指定商品について使用しても、取引者、需要者をして、その商品の香り、すなわち、商品の品質等を直接的又は具体的に表示したものとして認識し、把握されるようなことはなく、むしろ、既成の親しまれた観念を有しない一種の造語として認識し、把握されるというべきものであり、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものといわなければならない。
また、本願商標は、上述のとおり、商品の品質等を表示するものとはいえないものであるから、その指定商品について使用したときに、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるということもできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消を免れない。
その他、政令で定める期間内に、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2014-07-03 
出願番号 商願2012-92570(T2012-92570) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W03)
T 1 8・ 13- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 中束 としえ
梶原 良子
商標の称呼 クリーミーローズノカオリ、クリーミーローズノ、クリーミーローズ、クリーミー 
代理人 工藤 莞司 
代理人 小暮 君平 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 井上 博人 

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