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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201320985 審決 商標
不服201317252 審決 商標
不服201316054 審決 商標
不服201317721 審決 商標
不服201311517 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない W3536
管理番号 1288668 
審判番号 不服2013-19788 
総通号数 175 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-07-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-10 
確定日 2014-05-23 
事件の表示 商願2012-86936拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「輸入車.com」の文字を標準文字で表してなり,第35類「広告業,中古自動車の競売の運営,自動車及び中古自動車の販売に関する情報の提供,自動車の修理をする者の斡旋又は紹介,輸出入に関する事務の代理又は代行,自動車並びにその部品及び附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,中古自動車並びにその部品及び附属品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第36類「中古自動車の評価,自動車中古部品の評価,中古自動車の評価に関する情報の提供,自動車の購入のための資金の貸付け,自動車の損害保険契約の締結の媒介又は取次ぎ,自動車保険の引受けに関する情報の提供」を指定役務として,平成24年10月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『輸入車.com』の文字を標準文字により表してなるところ,その構成中『輸入車』の文字は,『海外から輸入した自動車の総称。外国製の車』等を意味する語として一般に親しまれているものであり,『.com』の文字は,『インターネットのドメイン名で,企業を表す』,『インターネット関連の企業名にも用いる』(広辞苑第六版)等を意味するものである。そして,近時,『○○.com』の表記が,インターネットによる通信販売や商品の販売に関する情報を提供するサービス等に広く用いられているところ,自動車を取り扱う業界においても,『○○車.com』の表記が,インターネット上で中古自動車の売買に関する情報を提供するサービスや中古自動車の価格の評価を行うサービス等に用いられている実情がある。そうとすると,本願商標は,『インターネット上で輸入車に関するビジネスを運営する企業』ほどの意味合いを容易に理解,認識させるものであるから,これをその指定役務に使用しても,これに接する取引者,需要者は,『インターネット上で輸入車に関するビジネスを運営する企業が提供する役務』であることを認識するにとどまり,何人かの業務に係る役務であるかを認識することができないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は,「輸入車.com」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,前半の「輸入車」の文字部分は,「外国から買い入れた自動車」を表すものとして一般に使用され,後半の「.com」は,「インターネットにおける主に企業や法人を表すドメイン名」の一つ(標準パソコン用語事典 最新2009?2010年版 株式会社 秀和システム)であり,広く一般に使用されているものであるから,本願商標からは,「輸入車」に関するウェブサイトのドメイン名であることを認識させるものである。
そして,本願指定役務は各種自動車に関連した役務であり,以下のように,ウェブサイトにおいて,輸入車を始めとする各種自動車に係る役務が提供されている実情がある(原審において開示した情報を含む)。
ア 「信頼と安心のクルマ選び『認定中古車.com』」のウェブサイトにおいて,「認定中古車を選ぶ理由」の項に「新車だけでなく中古車も正規ディーラーで買う。これが『失敗しない輸入車選び』の鉄則です。」,「認定中古車.comは輸入車の正規ディーラーが扱う『認定中古車』に関する情報を発信するサイトです。」の記載の下,その内容が掲載されている。
(https://www.ninteicyukosha.com/Merit.asp)
イ 「車選び.com」のウェブサイトにおいて,「リアルタイム中古車情報!車選び.com」と記載の下,各種中古車が掲載され,また,「UCAR-550輸入車」,「UCAR-330輸入車」として,輸入車の情報が掲載されている。
(http://www.kurumaerabi.com/)
ウ 「中古車ドットコム」及び「www.cyuukosya.com」のウェブサイトにおいて,「中古車ドットコムについて」の項に「当サイト「中古車ドットコム」は 車買取り(買い取り)のための愛車の無料一括査定サイトです。」の記載のほか,「全国の中古車査定・車買取店から一斉無料査定」についての内容及び「他の車査定サイトとの比較」等が掲載されている。
(http://www.cyuukosya.com/01/)
エ 「おくるまドットコム」のウェブサイトにおいて,「ジャンルでお店をさがす」の項に「国産中古車・輸入中古車」の記載があり,これらの情報を検索することができる。
(https://www.o-kuruma.com/)
オ 「軽自動車ドットコム」のウェブサイトにおいて,「軽自動車ドットコムでは,軽自動車に関する検索と,関連広告などが表示されております。」の記載があり,「Keijidousha.com」の項から検索することができる。
(http://dawhois.com/site/keijidousha.com.html)
以上のとおりの実情からすれば,単に役務の提供の用に供する物を表す「輸入車」の文字と,インターネットにおける主に企業や法人を表す「.com」の文字を一連に「輸入車.com」と表した本願商標を,その指定役務に使用しても,これに接する取引者,需要者は,「輸入車に関するウェブサイト」程を表すものと理解,認識するにすぎないものというべきである。
そうとすれば,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって,何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認められる。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は,「輸入車」の文字や「.com」の文字が使用されているとしても,本願商標は「輸入車.com」の文字からなる一連一体の商標であり,一体となって使用されている例は,請求人以外にはなく,役務の質(内容)を直接的かつ具体的に表示するものとして,取引上普通に使用されている事実もない旨,主張する。
しかしながら,前記に述べたとおり,本願商標は,役務の提供の用に供する物を表す「輸入車」の文字と,インターネットにおける主に企業や法人を表す「.com」の文字を一連に表示したにすぎないものであり,また,その構成においても格別特異性がないことからすれば,本願商標をその指定役務について使用した場合,これに接する取引者,需要者は,本願商標をもって,何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといわなければならない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことができない。
よって,結論のとおり審決する。
審理終結日 2014-03-24 
結審通知日 2014-03-26 
審決日 2014-04-08 
出願番号 商願2012-86936(T2012-86936) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (W3536)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 榎本 政実榊 亜耶人中束 としえ 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 内藤 順子
田中 亨子
商標の称呼 ユニューシャドットコム、ユニューシャコム、ユニューシャシイオオエム、ユニューシャ 
代理人 早川 裕司 
代理人 村雨 圭介 

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