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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201311481 審決 商標
不服201315459 審決 商標
不服201316054 審決 商標
不服2013800 審決 商標
不服201220419 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W30
管理番号 1287662 
異議申立番号 異議2013-900152 
総通号数 174 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-06-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-05-23 
確定日 2014-04-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5560724号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5560724号商標の商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件登録第5560724号商標(以下「本件商標」という。)は、「天むすせんべい」の文字を横書きしてなり、平成24年9月3日に登録出願、第30類「せんべい」を指定商品として、同25年1月28日に登録査定、同年3月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申し立ての理由(要旨)
本件商標は、「天むすせんべい」の文字からなるところ、その構成中「天むす」の語は、「天ぷらを具としてなるおむすび」の商品を表す普通名称又はその略称であり、「せんべい」の語は、「米菓商品」の普通名称である。
よって、本件商標は、「天ぷらを具としてなるおむすびである天むすの風味を有するせんべい」を容易に認識、理解させるにとどまり、前記商品以外の「せんべい」に使用するときは、商品の品質を誤認させるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである、と述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第22号証(枝番号を含む。)を提出した。

3 当審において通知した取消理由の要旨
本件商標は、「天むすせんべい」の文字からなるものであるところ、その構成中「天むす」の語については、「塩味を効かせた海老の天ぷらを具にした津市発祥のおにぎり」(weblio辞書)、「小さなエビの天ぷらが入ったおにぎりのこと。」(名古屋観光情報、名古屋コンシェルジュのウェブサイト http://www.nagoya-info.jp/gourmet/tenmusu.html)等と説明されていること、及び別記(1)の実情からすれば、「天ぷらを具としてなるおむすび」を表示する語として一般に認識されているものと認められる。
また、別記(2)のとおり、せんべいを取り扱う業界においては、例えば、たこ焼き、焼きそば等の料理の風味を有するせんべいが販売されており、それらの商品を「○○せんべい」(○○にはその料理名を表示している。)と称して製造・販売している実情が認められる。
そうとすると、本件商標をその指定商品「せんべい」に使用するときは、これに接する需要者は、「天むすの風味を有するせんべい」を容易に想起し、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるというのが相当であるから、本件商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 前記3の取消理由に対する商標権者の意見
商標権者の「天むすせんべい」は、平成13年に商標権者が初めて開発したオリジナル商品で、それ以降12年間、名古屋駅売店、中部国際空港売店、中部圏高速売店を中心に独占的に販売してきたものであり、現在も、商標権者の販売する商品しか市場に流通していない。
また、平成23年12月にCBCテレビ及び同24年2月にCBCラジオに商標権者の「天むすせんべい」が取り上げられ、低迷していた売上が急増し商品ブランドが確立した。中部圏でしか販売されていない商品であるが、インターネット販売や電話による直接通信販売も行い、ソーシャル・ネットワーキング・サービスにおいても話題となっている。
したがって、本件商標は、一般消費者に、商標権者のブランドとして定着しており、商標登録が認められるものである。
また、本件商標は、上記実情により、商標法第3条第2項の規定に基づき、登録が認められるものである。

5 当審の判断
(1)本件商標についてした前記3の取消理由は妥当であって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)商標権者の意見について
商標権者は、本件商標を付した商品「せんべい」について、商標権者が開発したオリジナル商品であり、平成13年から中部圏を中心に独占的に販売しているものであること、テレビ放送、ラジオ放送にも取り上げられたことがあること等から、一般消費者に商標権者の「天むすせんべい」として、商品ブランドが確立しており、商標登録が認められるべきであると主張する。
しかしながら、本件商標は、例え、商標権者が開発した商品に使用しているものであり、現在、商標権者は、本件商標を当該商品(せんべい)に独占的に使用しているとしても、前記3のとおり、本件商標に接する取引者・需要者は、商品の品質を表示したものと認識するにとどまるから、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものというべきである。
また、商標権者が提出した資料によれば、本件商標を付した商品が、商標権者のホームページにおいて紹介されていること(資料1の1ないし4)、平成23年12月のテレビ放送及び同24年2月のラジオ放送がされた以降、売上げの増加が見られること(資料1の5)、中部圏以外の顧客に商品が販売されたこと(資料4の1ないし17)等が認められる。
しかしながら、本件商標を付した商品の販売は、中部圏(名古屋駅売店、中部国際空港売店及び中部圏高速売店が中心)の範囲にとどまるものであり、2008年6月から2013年11月までの「天むすせんべい」の売上金額グラフ及び販売先一覧(資料1の5及び6)を徴しても、その具体的な販売地域は不明であって、その売上額も多いものということができないこと、中部圏以外の販売先は、2012年9月7日から2013年11月27日までの間にわずか15件であって、その販売数量も多いものということができないこと、テレビ放送及びラジオ放送がされたのはわずか2回であって、その具体的な内容も明らかでないこと等からすると、本件商標は、本件商標の登録査定時において、使用された結果、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものになっていたということはできないから、本件商標が商標法第3条第2項の規定に基づき登録されるべきものとはいえない。
したがって、商標権者の意見を採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別記
(1)商品「天ぷらを具としてなるおむすび(おにぎり)」について「天むす」の名称で販売している実情について
ア 「地雷也」(名古屋市東区)の「天むす」と表示したチラシにおいて、「冷めてもおいしく頂ける厳選された良質米と鮮度の高い天然海老。最高級の海苔を独自の製法にて丹念に調理した手造りの自信作です。」の記載とともに、天ぷらをのせたおむすびを「天むす」と表示している(甲9)。
イ 「おいしさ、その場で『にぎりたて』」のチラシにおいて、「にぎりたて おにぎりとお弁当」の見出しの下、天ぷらをのせたおにぎりを「天むす」、天むすがたっぷり詰まったお弁当を「天むす御膳」と表示している(甲11)。
ウ 有限会社天むす・すえひろが、品名「天むす・エビ」とする「天ぷらをのせたおにぎり」を販売している(甲12)。
(2)商品「せんべい」を取り扱う業界の実情について
ア 「Osaka miyage Online shop/なにわ屋」のウェブサイトにおいて、「たこ焼せんべい 大(40枚入)」「大阪土産の決定版!たこ焼きのウマミをサクサクのソフトせんべいに込めた超人気商品。」の記載とともに、「たこ焼せんべい」と表示された包装袋に入ったせんべいが紹介されている。(http://www.naniwa-ya.com/products/detail26.html)
イ 「ぐるたび」のウェブサイトにおいて、「たこ焼きせんべい」の見出しの下、「大阪府守口市にある創業60年をこえる老舗おかき店『長寿堂恵佳』が製造販売する、たこ焼き味のお菓子が『たこ焼き風せんべい(たこべえ)』である。本物の生だこや、青のり・紅しょうが・けずりぶしなど、たこ焼き作りに使用する素材に、たこ焼き本来の風味を生かした特製ソースで味付けした、なにわのおいしいおせんべいである。」との記載がある。 (http://gurutabi.gnavi.co.jp/gourmet/item/3343/)
ウ 「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「たこ焼きがせんべいになりました!」の見出しの下、「お米のおせんべいがたこ焼きになっちゃいました。たこ焼き風ソースで味付けし、たこ粉末も使用して最後に青海苔を振り掛け、ドライなたこ焼きのイメージで作った一品です。」の記載とともに、「たこ焼せんべい」と表示された包装袋に入ったせんべいが紹介されている。(http://item.rakuten.co.jp/marumarutai/rs006/#rs006)
エ 「株式会社丸幸」のウェブサイトにおいて、「『やきそばせんべい』に箱入が新登場です!!」の見出しの下、「ソース、麺、青のり、玉子、等を使用し忠実に再現しました。甘いせんべいをベースにして、横手やきそばを練り込みました。横手焼きそば独特の甘いソースが、せんべいとの相性抜群の1品です。」の記載とともに、「やきそばせんべい」と表示された包装に入ったせんべいが紹介されている。(http://maruko-yokote.com/index.php?c=2-37)
オ 青森専門店「かめあし商店」のウェブサイトにおいて、「<やきそばのまち 黒石会公認>【黒石やきそばせんべい】 青森県黒石市の名物『黒石やきそば』味のお煎餅」の見出しの下、「あの黒石やきそばがせんべいになっちゃった?!!」「袋を開けるとほわあ?ん、少しツンッとするなんだか懐かしい ソースの香り?!!青のり風味の本格派!!」の記載とともに、「黒石やきそばせんべい」と表示された包装袋に入ったせんべいが紹介されている。 ( http://cameashi.net/SHOP/AA1110030-014SP.html)
カ 「47CLUBよんななクラブ」のウェブサイトにおいて、「元祖お好み焼きせんべい」の見出しの下、「広島風お好み焼きをイメージしたぱりっとしたソース味のお煎餅です。」の記載とともに「お好み焼せんべい」と表示された包装袋に入ったせんべいが紹介されている。(http://www.47club.jp/33M-000035tnm/goods/detail/33M-000035tnm4992239888145/)
キ 「おみやげ名古屋」のウェブサイトにおいて、「手羽先せんべい」の見出しの下、「名古屋の居酒屋メニューの定番『手羽先』が気軽に味わえる、手羽先と鶏卵が入ったせんべい。黒ゴマをトッピングしてあり、ゴマの風味が効いている。名古屋コーチンから取ったダシを加えた独自のタレ(秘伝)がきいたさっぱり味が魅力。」の記載とともに「手羽先せんべい」と表示された包装袋に入ったせんべいが紹介されている。(http://miyage.xtone.jp/archives/tebasakisenbei.html)


異議決定日 2014-02-24 
出願番号 商願2012-74967(T2012-74967) 
審決分類 T 1 651・ 13- Z (W30)
最終処分 取消 
前審関与審査官 馬場 秀敏 
特許庁審判長 村上 照美
特許庁審判官 守屋 友宏
梶原 良子
登録日 2013-03-01 
登録番号 商標登録第5560724号(T5560724) 
権利者 株式会社桑名屋
商標の称呼 テンムスセンベイ、テンムスセンベー 
代理人 巻島 豊二 
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