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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900111 審決 商標
不服201317252 審決 商標
不服201311517 審決 商標
不服201220419 審決 商標
不服201312525 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W3536
管理番号 1287613 
審判番号 不服2013-16054 
総通号数 174 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-06-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-08-20 
確定日 2014-04-30 
事件の表示 商願2012- 59575拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「巡回監査」の文字からなり、第35類「経営の診断又は経営に関する助言,財務書類の作成又は監査若しくは証明に関する情報の提供」、第36類「税務相談・税務代理に関する情報の提供」を指定役務として、平成24年7月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『巡回監査』の文字を書してなるところ、その構成中『巡回』の文字部分は、『見まわること。ある目的のために、各地をめぐりあるくこと。』を意味するものであり、また、『監査』の文字部分は、『企業などの特定の行為、またはその行為を示す情報が適性か否かを、第三者が検証し報告すること。』を意味するものであって、本願指定役務を取り扱う分野において、『巡回監査』の語が『定期的にクライアントを訪問し、会計資料や会計記録等を検証し報告すること』ほどの意味を表すものとして、多数使用されている実情にある。そうすると、本願商標は、これをその指定役務について使用するときは、『定期的にクライアントを訪問し、会計資料や会計記録等を検証し報告することに関する役務の提供』であるという、単に役務の質を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記照応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、「巡回監査」の文字からなるところ、その構成中「巡回」の文字は、「見まわること。ある目的のために、各地をめぐりあるくこと。」の意味を有し、「監査」の文字は、「しらべて適否・優劣をめききすること。」の意味を有するものであって、それぞれ親しまれた語であるから、これよりは、全体として「見まわって、しらべて適否・優劣をめききすること。」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。
そして、該「巡回監査」の文字は、別掲1のとおり、会計学に関する辞典等に掲載されている用語であって、例えば「支店、工場、場合によっては子会社や関連会社を監査人が順に回り、監査を行っていくという監査業務の進め方の一つであり、主として内部監査で用いられる。」と記載されるなど、監査手法の一つであることが理解される。また、本願の指定役務との関係においては、「巡回監査」の文字は、例えば、「定期的に依頼人を訪問し、会計資料等について、会計的、税務的に誤りがないかを検証する作業」という程の監査方法として普通に使用されているものであって、その実情については、別掲2のインターネット情報からも窺えるものである。
そうすると、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「定期的に依頼人を訪問し、会計資料等について、会計的、税務的に誤りがないかを検証する作業に関する役務の提供」という程の意味合いを理解させるものであって、その役務の質を表示するものとして認識されるに止どまるものであるから、自他役務の識別標識として認識し得ないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「巡回監査」の文字が、請求人及びその設立者が創作、提唱、啓蒙してきた概念であって、請求人の自他役務の識別標識として機能し、認識されている旨を述べている。
しかしながら、請求人から提出された証拠によれば、請求人の顧客である税理士及び公認会計士で構成されたTKC全国会は、税理士が、独立公正な立場で関与先企業に法令に基づく適正な税の実施を指導し、租税正義の実現を図る、という使命を果たす上で、「巡回監査」の実践が不可欠であると説明し、活動を続けてきたことが認められる。
そして、「巡回監査」の文字は、会計学の辞典類にも掲載されている用語であり、会計監査や税務監査などとの関係においては、「定期的に依頼人を訪問し、会計資料等について、会計的、税務的に誤りがないかを検証する作業。」の意味合いで、請求人及びTKC全国会会員を含む多くの税理士事務所等でも普通に使用されていることが認められる。
してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標を請求人の自他役務の識別標識として認識するものではなく、役務の質を表示するものとして認識するものである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 辞典類
ア「会計学大辞典 第五版」株式会社中央経済社発行
「巡回監査 支店、工場、場合によっては子会社や関連会社を監査人が順に回り、監査を行っていくという監査業務の進め方の一つであり、主として内部監査で用いられる。」の記載がある。
イ「会計学辞典 第六版」同文舘出版株式会社発行
「巡回監査 実質的には現場で実地監査することをいう。多くの場合内部監査において行われており、主に支店・営業所・工場・出張所等を巡回して監査する場合に用いられる。」の記載がある。
ウ「現代 簿記会計用語辞典 第2版」同文舘出版株式会社発行
「巡回監査 年間の監査日程に従って、監査担当者が本店、支店、工場、営業所などに出張して業務・運営の状況を観察し、評定する監査の方式であって、内部監査において主に使われる。」の記載がある。
エ「バロンズ英文会計用語辞典」株式会社プログレス発行
「 巡回監査人 1.支社や子会社、その他本社から離れた場所を訪れる企業の社員2.主に遠方の顧客の監査に連続して携わる公認会計士(CPA)事務所の社員」の記載がある。
オ「かんたん図解で会計事務所の仕事が手にとるようにわかる本」株式会社秀和システム発行(88頁)
「定期巡回監査 一方、会計事務所によっては、自計化をしているクライアントに記帳指導ということで、毎月訪問しているケースがあります。定期巡回監査と言って、クライアントが入力したデータとその元資料をつき合わせて照合し、記帳の正確性を担保する業務です。この業務はかなりの時間と手間がかかる作業となりますが、これだけやれば確かに記帳の正確性は向上するでしょう。」の記載がある。

2 インターネット情報
ア「行本会計事務所」のウェブサイト
「巡回監査」のウェブページ中の「巡回監査とは」の項に、「『巡回監査』とはどのようなものでしょうか。これは別名「月次巡回監査」といわれていますが、会計事務所の職員が御社に毎月1回以上訪問し、御社で作成した会計伝票や会計資料、会計システム入力データを専門家の立場から税法や会社法等に照らし、洩れや過ちがないかを検証していく作業をいいます。これを基に月次試算表を作成し、経営者の方に現状をわかりやすく説明いたします。」の記載がある。
(http://www.yukumoto.com/02_gyoumu/02_02junkai/)
イ「武内総合会計」のウェブサイト
「業務案内」のウェブページ中の「巡回監査」の項に、「武内総合会計では、毎月お客様のところへ訪問する巡回監査を実施し、お客様をサポートしています。」、「巡回監査とは、毎月専門家が顧問先様を訪問し、会計資料を精査し、 会計的・税務的に誤りがないかをチェックするとともに、 財務・税務・業務・経営等多方面にわたる相談等に対応させていただくサービスです。」の記載がある。
(http://www.takeuchi-kaikei.com/business/circuit.html)
ウ「有田税理士事務所」のウェブサイト
「業務内容一覧」のウェブページ中の「4.巡回監査」の項に、「毎月、訪問して税務監査等を行います。将来、税務調査が入っても、なんら問題とならない経理レベルを確保するとともに、会計資料を経営管理上の業績判断資料として活用できるようにし、さらには経理制度が十分に機能しているかを検証するため、原則として毎月お客様の会社へ訪問して税務監査等を行います。その際に発見した問題点については、改善要請項目として指摘し、正しい処理法を指導いたします。また、将来問題になりそうな点が見受けられる場合には、事前にその箇所を指摘し、迅速に対処して頂くための相談もお受けします。」の記載がある。
(http://www.arita-tax.jp/Duties.html)
エ「安井会計事務所」のウェブサイト
「税務サポート」のウェブページ中の「税務申告・月次巡回監査」の項に、「専門スタッフがお客様の『今』をご報告します。数種の会計ソフトでの対応、通常の月次試算表、推移表の報告の他に、お客様にも覚えて頂きたい『税務用語』の勉強会、資金繰り表の作成、その都度の経営アドバイスなど 多種にわたり、お客様のニーズに合った月次巡回監査をしております。」の記載がある。
(http://www.yasui-kaikei.com/taxsupport/)
オ「久保田肇税理士事務所」のウェブサイト
「業務案内」のウェブページ中の「月次巡回監査」の項に、「企業の発展と繁栄をお手伝いするため、『月次巡回監査』を基本業務としています。」、「【point1】毎月、会計のプロが貴社を訪問します。・・・【point5】会社のブレーンとして経営相談をお受けします。」の記載がある。
(http://www.kubota-hajime.jp/business05.html)
カ「みなとみらい税理士法人 高田会計事務所」のウェブサイト
「税務会計スタッフ」のウェブページ中の「仕事内容」の項に、「巡回監査 月に一度顧問先へ訪問し、資料の整理や入力代行、税務相談などを行います。」の記載がある。
(http://www.takadakaikei.jp/recruit_zeimu.html)
キ「経理バンク」のウェブサイト
「会社案内」のウェブページ中の「事業内容」の項に、「巡回監査業務」の記載がある。
(http://www.keiribank.co.jp/kb_annai.html)
ク「小川会計事務所」のウェブサイト
「スタッフ紹介」のウェブページの中の「スタッフプロフィール」にスタッフの担当業務として、「巡回監査・決算申告(法人(医療法人含む。)・個人)」の記載がある。
(http://www.ogawa-keiei.com/?page_id=47)
ケ「藤間会計事務所」のウェブサイト
「税務・財務業務」のウェブページ中の「巡回監査」の項に、「毎月、貴社の専属担当者が訪問にいたします。」、「経理の基本である帳票類の記帳代行、ご指導もいたします。」、「資金繰りは会社の健康管理です。」の記載がある。
(http://www.cpa-fujima.jp/tax/audit.html)


審理終結日 2014-02-26 
結審通知日 2014-03-03 
審決日 2014-03-18 
出願番号 商願2012-59575(T2012-59575) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W3536)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 真鍋 伸行 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 小川 きみえ
内藤 順子
商標の称呼 ジュンカイカンサ 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 幡 茂良 
代理人 石川 義雄 
代理人 吉田 親司 
代理人 橋本 良樹 
代理人 小出 俊實 
代理人 潮崎 宗 
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