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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 W1416 |
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管理番号 | 1286692 |
異議申立番号 | 異議2013-900345 |
総通号数 | 173 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-05-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2013-10-11 |
確定日 | 2014-04-03 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5598261号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5598261号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5598261号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成25年4月30日に登録出願され、第14類「身飾品(「指輪・ピアス・イヤリング・ネックレス・ブレスレット・ペンダント・宝石ブローチ」を含む。),キーホルダー,宝石箱,貴金属製靴飾り,時計,貴金属,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」及び第26類「頭飾品(「髪止め・ヘアピン」を含む。),靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具,衣服用ブローチ,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,テープ,リボン,腕止め,被服用バックル,サイクリスト用ズボンクリップ,袖つり上げ用弾性バンド,ボタン類,つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」を指定商品として、同年6月27日に登録査定され、同年7月12日に設定登録がされたものである。 2 引用商標 登録第4611336号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成13年9月14日に登録出願され、第14類「ブローチ,装飾用ピン,イヤリング,指輪,ブレスレット,ネックレス,その他の身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品」及び第16類「万年筆,ボールペン,鉛筆,フェルトペン,その他の筆記用具,インキ,用せん,便せん,書類挟み,文鎮,筆立て,その他の文房具類,日記帳,その他の印刷物,紙類」を指定商品として、平成14年10月11日に設定登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 本件商標と引用商標の外観を比較すると、両者は、「B」、「O」、「H」、「E」、「M」の5文字が共通しており、その並び順も一致するため、その差異は、アクセント記号と末尾の「E」の有無、表記が大文字か小文字であるのかの差にすぎない。したがって、両者は外観上類似の商標である。 さらに、両者より生ずる称呼を比較すると、本件商標の「bohem」は、英和辞典等に掲載しておらず、なじみの薄い綴りであるところ、こうした綴りに相応する読み方としては英語風やローマ字読みした発音で「ボヘム」、又は、英語・ドイツ語の一部と多くのロマンス語では「h」を発音しないことから、「ボエム」の称呼を生ずるものと考えられる(甲3?甲5)。 これに対し、引用商標は、その使用態様において、「ボエム」と併記されているために、「ボエム」の称呼を生ずるものと認識されるほかは、英語風やローマ字読みした発音で「ボヘム」の称呼を生ずるといえるものである(甲6?甲8)。 そうすると、両者は、共に同一の「ボエム」、「ボヘム」の称呼を生ずるので、称呼上、同一の類似商標である。 そして、本件商標の指定商品中、第14類「身飾品(「指輪・ピアス・イヤリング・ネックレス・ブレスレット・ペンダント・宝石ブローチ」を含む。),宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」及び第26類「衣服用ブローチ,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,被服用バックル,ボタン類」(以下、これらの商品を「申立商品」という。)は、引用商標の指定商品中、第14類「ブローチ,装飾用ピン,イヤリング,指輪,ブレスレット,ネックレス,その他の身飾品(「カフスボタン」を除く。),宝玉及びその模造品」と指定商品が同一又は類似の商品である。 したがって、本件商標は、引用商標と明らかに外観と称呼が同一・類似の商標であり、両商標の指定商品も同一・類似であることから、その取引者・需要者は共通しているので、本件商標がその指定商品に使用されたときは、引用商標を付した商品との間で容易に出所の混同を生ずることが明らかである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その指定商品中、申立商品についての登録は、商標法第43条の2第1号により取消しを免れない。 3 当審の判断 (1)本件商標 本件商標は、別掲1のとおり、ややデザインされた「bohem」の文字を書してなるところ、英語「Bohemian」が「ボヘミアン」と発音されることからすると、本件商標からは、「ボヘム」の称呼を生じ、また、「bohem」の文字は、特定の意味合いを有する語ではないから、特定の観念を生じないものである。 申立人は、英語の一部において「h」を発音しないから、本件商標から「ボエム」の称呼が生じると主張しているが、英語において「h」の文字を発音しない場合があるとしても(ウィキペディア 甲5)、それが一般的とはいえないから、本件商標から「ボエム」の称呼を生ずるとはいえない。 なお、申立人の提出するインターネットショッピングサイトには、「『BOHEME』(ボエム)」と記載して商品が紹介されているが、これらは、ブランド名「BOHEME」(アクセント記号がある。)に係る商品がウェブサイトに掲載上、アクセント記号を省略して記載されているものというべきであるから、これらの例があるとしても、「H(h)」の文字を発音しないことが英語の発音手法として一般的であるということができない。 (2)引用商標 引用商標は、別掲2のとおり、「BOHEME」(4字目の「E」の文字はアクセント記号が付されている。)の文字を書してなるところ、その構成文字に相応して「ボエム」の称呼を生じ、また、該文字は、特定の意味合いを有する語ではないから、引用商標からは、特定の観念を生じないものである。 申立人は、引用商標から「ボエム」及び「ボヘム」の称呼を生ずるとし、その証左として甲第6号証?甲第8号証を提出しているが、「BOHEME」(アクセント記号がある。)を使用している各種ブランド、店名において、これを「ボヘム」と記載しているのは、ブログ風の記事1件にすぎず、それも「『ボエム』(ボヘム)」などと記載されているものであるから、これらの証拠によっては、引用商標から「ボヘム」の称呼を生ずるということはできない。 (3)本件商標と引用商標の類否について 本件商標と引用商標は、その構成文字において、いずれも4文字目の「e」と「E」(アクセント記号がある。)及び末尾の「E」の有無の差異があるから、外観上、明らかに区別し得るものである。 また、本件商標から生ずる「ボヘム」の称呼と引用商標から生ずる「ボエム」の称呼は、いずれもわずか3音の短い称呼において「ヘ」と「エ」の音の差異を有するから、これを一連に称呼しても聴別し得るものである。 そして、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を有するものではないから、観念上も相紛れるおそれはない。 してみれば、本件商標は、引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (4)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 1 本件商標 2 引用商標 |
異議決定日 | 2014-03-26 |
出願番号 | 商願2013-32234(T2013-32234) |
審決分類 |
T
1
652・
262-
Y
(W1416)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 佐藤 淳 |
特許庁審判長 |
井出 英一郎 |
特許庁審判官 |
内山 進 田中 亨子 |
登録日 | 2013-07-12 |
登録番号 | 商標登録第5598261号(T5598261) |
権利者 | 野口 洋平 |
商標の称呼 | ボヘム、ボエム、ボーエム |
代理人 | 齋藤 宗也 |
代理人 | アインゼル・フェリックス=ラインハルト |
代理人 | 山崎 和香子 |