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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20139068 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03
管理番号 1286562 
審判番号 不服2013-16012 
総通号数 173 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-05-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-08-19 
確定日 2014-04-11 
事件の表示 商願2012-60411拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「煌髪」の漢字と「KIRARI」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第3類「医薬部外品としての育毛料及び養毛料,薬用育毛料,薬用養毛料,その他の育毛料及び養毛料,医薬部外品としての育毛・養毛効果を有するヘアーリンス・ヘアートリートメント・ヘアーコンディショナー及びヘアートニック,育毛・養毛効果を有する薬用ヘアーリンス・薬用ヘアートリートメント・薬用ヘアーコンディショナー及び薬用ヘアートニック,その他の育毛・養毛効果を有する頭髪・頭皮用化粧品,その他の医薬部外品としての頭髪・頭皮用化粧品,その他の薬用頭髪・頭皮用化粧品,その他の頭髪・頭皮用化粧品,その他の医薬部外品としての化粧品,その他の薬用化粧品,その他の化粧品,医薬部外品としての育毛・養毛効果を有するせっけん及びシャンプー,育毛・養毛効果を有する薬用せっけん及び薬用シャンプー,その他の育毛・養毛効果を有するせっけん及びシャンプー,その他の医薬部外品としてのせっけん及びシャンプー,その他の薬用せっけん及び薬用シャンプー,その他のせっけん及びシャンプー,その他のせっけん類」を指定商品として、平成24年7月26日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5050918号商標(以下「引用商標1」という。)は、「KILARIN」の欧文字及び「キラリン」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成18年12月12日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き,つや出し剤」を指定商品として、同19年6月1日に設定登録されたものである。
(2)登録第5141065号商標(以下「引用商標2」という。)は、「キラガミ」の片仮名を横書きしてなり、平成19年12月18日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品」を指定商品として、同20年6月13日に設定登録されたものである。
(以下、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは、単に「引用商標」という。)

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「煌髪」の漢字と「KIRARI」の欧文字とを上下二段に横書きしているところ、その構成中の上段の「煌髪」の文字は、辞書類に載録された成語とは認められず、また、特定の読み及び意味を有する語として一般に広く知られたものともいえないことからすれば、特定の称呼及び観念を生じることのない一種の造語として看取、理解されるとみるのが相当である。
そして、上記漢字は、「煌」の漢字と「髪」の漢字を組み合わせてなるものであるところ、「煌」の漢字は、送り仮名を伴って、「煌めき」と表したときは、「きらめき」との訓読みをするものの、そのような送り仮名を伴わないときは、専ら「コウ」との音読みをするものといえる。
そうとすれば、本願商標の構成中の「煌髪」の漢字は、その構成全体をもって、「コウハツ」と音読みされるとみるのが最も自然である。
また、本願商標の構成中の「KIRARI」の欧文字は、その構成文字に相応して「キラリ」の称呼を生じるところ、該称呼は、「瞬間的に光るさま、きらめくさま」の意味を有する副詞「きらり」の読みと一致する。
そうとすると、上記欧文字は、副詞「きらり」をローマ字表記したものとして看取、理解される場合も少なくないとみるのが相当である。
以上を総合勘案すれば、本願商標は、上段に位置する「煌髪」の漢字部分と下段に位置する「KIRARI」の欧文字部分との間に密接な関連性があるとはいい難く、両文字が常に一体不可分のものとしてのみ認識されるということはできない。
してみれば、本願商標は、その構成中の「煌髪」の漢字部分から「コウハツ」の称呼を生じ、かつ、「KIRARI」の欧文字部分から「キラリ」の称呼及び「瞬間的に光るさま、きらめくこと」の観念を生じるものと認める。
なお、請求人は、実際の市場においては、需要者のほとんどが本願商標を「キラリ」とのみ称呼し、「キラガミ」又は「コーハツ」と称呼することはほとんどない旨主張し、証拠を提出しているが、請求人の提出に係る証拠を見ても、その主張を認めるに足る事実は見いだせず、よって、その主張を採用することはできない。
(2)引用商標
ア 引用商標1は、前記2(1)のとおり、「KILARIN」の欧文字と「キラリン」の片仮名とを上下二段に横書きしてなるところ、該各文字の配置に照らせば、下段に位置する片仮名は、上段の欧文字の読みを特定するものと無理なく認識できるものであり、また、該各文字は、いずれも辞書類に載録されている成語とは認められず、かつ、特定の意味合いを有する語として一般に親しまれたものともいえないものである。
してみれば、引用商標1は、その構成文字に相応する「キラリン」の称呼を生じ、特定の観念を生じることのないものである。
イ 引用商標2は、前記2(2)のとおり、「キラガミ」の片仮名を横書きしてなるところ、該文字は、辞書類に載録されている成語とは認められず、かつ、特定の意味合いを有する語として一般に親しまれたものともいえないものである。
してみれば、引用商標2は、その構成文字に相応する「キラガミ」の称呼を生じ、特定の観念を生じることのないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 外観
本願商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)に記載のとおりの構成からなるものであって、その文字構成において、明らかな差異を有するものであるから、外観上、両商標が相紛れるおそれはない。
イ 称呼
(ア)本願商標から生じる「コウハツ」の称呼と引用商標1から生じる「キラリン」の称呼又は引用商標2から生じる「キラガミ」の称呼とを比較すると、いずれの比較においても、その音構成に明らかな差異があるから、それぞれを一連に称呼するときは、容易に聴別し得るものである。
(イ)本願商標から生じる「キラリ」の称呼と引用商標1から生じる「キラリン」の称呼とを比較すると、両称呼は、語尾における「ン」の音の有無という差異を有するものであるところ、「キラリ」の称呼が全体として特に抑揚なく発音されるものといえるのに対し、「キラリン」の称呼は、語尾に撥音「ン」を伴うことで、その前音「リ」が強調され、「キラ」と「リン」の2音節であるかのように抑揚をつけて発音されるものといえることからすれば、これが3音又は4音という短い音構成の両称呼に及ぼす影響は決して少なくなく、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が相違し、互いに聴き誤るおそれはないというべきである。
また、本願商標から生じる「キラリ」の称呼と引用商標2から生じる「キラガミ」の称呼とを比較すると、両称呼は、「キラ」の2音を共通にするものの、これに続く音において、「リ」と「ガミ」という明らかな差異があるから、それぞれを一連に称呼するときは、容易に聴別し得るものである。
ウ 観念
本願商標は「瞬間的に光るさま、きらめくさま」の観念を生じるものであるのに対し、引用商標1及び引用商標2はいずれも観念を生じることのないものであるから、観念上、両商標を比較することはできないものである。
エ 小括
上記アないしウによれば、本願商標と引用商標とは、外観及び称呼において相紛れるおそれはなく、観念においては比較することができないものであって、ほかに、両商標を同一又は類似の商品に使用したときに相紛れるおそれがあるとみるべき特段の事情も見いだし得ないから、両商標は、非類似の商標であるといわなければならない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とが称呼において類似する商標であるとし、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2014-03-26 
出願番号 商願2012-60411(T2012-60411) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W03)
T 1 8・ 263- WY (W03)
T 1 8・ 261- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 田中 敬規
高橋 幸志
商標の称呼 コーハツ、キラメキガミ、キラガミ、キラリ 
代理人 村上 晃一 
代理人 穂坂 道子 

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