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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 131
管理番号 1286542 
審判番号 取消2010-300398 
総通号数 173 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-05-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2010-04-09 
確定日 2014-03-10 
事件の表示 上記当事者間の登録第2396103号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第2396103号商標(以下「本件商標」という。)は、「PRO-PET」の欧文字及び記号を表してなり、平成元年4月27日に登録出願、第33類「愛がん動物用飼料、家畜用飼料、その他の飼料、その他本類に属する商品」を指定商品として、同4年3月31日に設定登録、その後、同14年及び同24年と2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同15年4月9日に指定商品を第31類「愛がん動物用飼料、家畜用飼料、その他の飼料、飼料用たんぱく」とする指定商品の書換登録がされたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成22年4月28日にされたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、「本件商標の登録を取消す。審判費用は、被請求人の負担とする。」との審決を求め、請求の理由及び弁駁の理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、継続して3年以上、我が国において、指定商品のいずれについても、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていない。よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消すべきものである。
2 答弁などに対する弁駁
(1)多摩貿易株式会社(以下「多摩貿易」という。)は、被請求人の通常使用権者でもなく、販売代理店でもないことは、以下のことから明白である。
多摩貿易は、ドッグフード、栄養補助食及びミルク、おやつ、トリミング及びクーリング用品、ハウス及びトラベルゲイジ、ベッド、イージーアップテント、リード、首輪、トレーニング用品、トーイ等のペット用の食品その他の商品を販売する会社である。主力商品であるドッグフードは、全て直輸入品であり、海外11社から直輸入している。多摩貿易は、これらの商品をネット販売をする傍ら、直営店でも小売をしている。すなわち、被請求人は、多摩貿易がドッグフードを直輸入する11社のうちの1つにすぎない。多摩貿易は、ドッグフードを海外の多くの会社から直接仕入れ(直輸入し)、これをネットで消費者に直接販売(小売)し、又は、多摩貿易の直営店で消費者に直接販売(小売)をしているのである。多摩貿易は、ドッグフード等のペット用品を仕入れ小売する業者であり、当然のことながら、ドッグフードについて、被請求人ほか多数の会社(仕入先)に直接発注し直接仕入れ(直輸入)して小売している業者であり、仕入先の会社の通常使用権者ではない。よって、多摩貿易は、これら仕入先(直輸入先)の日本における通常使用権者ではない。
もとより、多摩貿易は、販売代理店でもない。販売代理店は、海外のメーカー等から商品を仕入れ、これを日本の小売店に卸販売をする者をいうのであり、多摩貿易は、これに当たらないことは、明白である。
なお、被請求人は、多摩貿易の扱うドッグフードにつき、被請求人の商品を掲載した頁のみ(乙8の2/12)を提出して、多摩貿易がドッグフードは被請求人の商品しか扱っていないという誤認を生じさせんとしているが、全く不当である。
多摩貿易が被請求人の通常使用権者であるとの被請求人の主張は、全く証拠の裏付けを欠く。通常使用権設定契約など、通常使用権の許諾を証する証拠は、何一つ出されていない。被請求人は、通常使用権設定契約書が存在しないことを自認している。被請求人は、黙示の合意があったと主張するが、かかる主張は、全く理由がない。
また、多摩貿易の代表者の宣誓書なるもの(乙7、乙10)に証拠価値はない。
(2)多摩貿易が直輸入者であることは、被請求人自身の提出にかかる証拠である乙第8号証の2/12にも「直輸入品」と表示のあること、5/12にも、「・・・ペットフード、ペットグッヅを直輸入して、・・・」と記載のあることからも明白である。また、乙第11号証の3/7、5/7及び7/7の輸入許可通知書に、輸入者、即ち、輸入許可申請者として「TAMA TRADING CO.,INC.」と表示され、輸出者(3/7のみ仕出入と表示)として「PROPET LLC」と表示されていることから、明白である。そして、乙第11号証の3/7、5/7、7/7に明記されているように、輸出条件は「C&F」である。すなわち、「Costand Freight 込みの条件」であり、CIFと同じく、輸出港(米国)において輸出の対象であるドッグフード(2/7、4/7、6/7のPACKING LIST記載)を本船に積込むまでを輸出者である被請求人が行い、その時点で輸出対象商品であるドッグフードに対する危険負担及び所有権が被請求人から多摩貿易に移転する(甲2)。すなわち、被請求人は、多摩貿易への輸出商品であるドッグフードを米国内で多摩貿易に所有権を移転したのである。日本国の商標法の適用のある地域である日本国の外である米国において、被請求人は、自らの商品を多摩貿易に販売したのであり、多摩貿易はこれを日本国へ持込み(輸入)、小売したのである。
よって、被請求人は、日本国の商標法第2条第3項第2号にいう輸出を行った者でもなく、輸入を行った者でもない。
(3)要するに、多摩貿易は、単に、「PRO-PET」の商標の付された被請求人の製造に係るドッグフードを、米国で調達し、これを日本に搬入し、日本で販売している、ということにすぎない。通常使用権者として輸入しているのではない。販売代理店として輸入しているのでもない。当該輸入品については、既に消尽により商標権が消滅しているから、多摩貿易において広告をしたり販売したり、引き渡したりできるのである。
したがって、乙第6号証の広告は、多摩貿易が自己が仕入れた商品について行ったものであり、商標権が消尽により消滅した商品について行った広告である。通常使用権者として行った広告ではない。
(4)付言するに、そもそも、乙11の2/7、4/7、6/7のPACKING LISTは、本件商標を付したドッグフードが被請求人より多摩貿易に要証期間に販売されたことを示すものではない。また、本件商標を付したドッグフードが多摩貿易により、要証期間に販売されたことを示すものではない。同様に、乙第7号証も要証期間に本件商標を付したドッグフードが多摩貿易により販売されたことを直接示すものではない。なお、乙第8号証及び乙第9号証は、要証期間後の打出しにかかるものである。
(5)よって、被請求人の主張は、全く理由がない。すなわち、本件商標は、我が国において、その指定商品に、商標権者である被請求人、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても、継続して3年以上使用されていないことは明白であるから、本件商標の登録は、審判請求の趣旨に記載のとおり、取り消すべきものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第11号証を提出した。
1 乙第1号証
(1)商標権者は、ドッグフード、キャットフード及びスモールアニマルフードを製造・販売する会社である。ドッグフードについては、「Pro-Pet Canine Adult Formula」、「Pro-pet Puppy Formula」、「Pro-Pet Large Breed Puppy」、「Pro-Pet Lamb Meal & Rice」、「Pro-Pet Senior Formula」、「Pro-Pet Canine Light Formula」などの犬の目的に合わせた内容の商品を製造・販売している。
2 乙第2号証
商標権者の製造・販売に係るドッグフード商品の中で、日本に発送された商品の包装用袋「Lamb Meal & Rice Formula」、「Adult Formula」及び「Performance Formula」の表面及び裏面をパネル状にしたものを写真に撮った写しである。
3 乙第3号証
2010年3月9日、同年3月23日、同年4月7日及び同年4月27日付けのインボイスの写しにおいて、「PRO-PET」商品が我が国のライセンシー(通常使用権者)である多摩貿易向けに発送されたことが明確に示されている。
4 乙第4号証及び乙第5号証
(1)多摩貿易は、9種類のドッグフードを販売しているが(乙4)、このなかで3種類の輸入に係る「PRO-PET」商品を販売している(乙5)。
(2)本件商標は、乙5号証をもって、通常使用権者である多摩貿易により商標法第2条第3項第2号及び第8号に該当する使用がされている。すなわち、多摩貿易の行為は、「商品又は商品の包装に標章を付したものを輸入」する行為(商標法第2条第3項第2号)に該当し、また、多摩貿易のウェブサイトにおいて「PRO・PET」の名称の入った商標権者の商品を販売していることは、商標法第2条第3項第2号及び第8号の使用行為に該当する。
(3)本件商標は、通常使用権者である多摩貿易を通じて商標法第2条第3項第8号の使用が要証期間である平成19年4月28日から同22年4月27日までの間に行なわれたことは、乙第4号証及び乙第5号証において、多摩貿易のウェブサイトのウェブページのそれぞれ最後に「Copyright(C)2009 Tamaboueki Corporation. All Rights Reserved.」とあるように、少なくとも西暦2009年(平成21年)12月末には使用されていたことを示したものである。
5 乙第7号証、乙第10号証及び乙第11号証
商標権者と多摩貿易との間に文書による通常使用権契約書は存在しないが、黙示の合意による通常使用権が存在している。このことは、多摩貿易の代表者が「宣誓書」において明らかにしている(乙7及び乙10)。
多摩貿易の代表者は、平成17年1月から同23年4月27日に至るまで、ドッグフードである「プロペット・パフォーマンス17kg」・「プロペット・アダルト17kg」及び「プロペット・ラム&ライス アダルト15.9kg」をプローペットから輸入し販売してきたことは、乙第4号証及び乙第5号証に示したとおりである旨「宣誓書」において明らかにしている(乙10)。
多摩貿易の代表者は、パッキングリスト及び「輸入許可通知書」の写しを添付した平成23年4月27日付け文書をもって、多摩貿易が商標権者から商品を輸入してきたことを証明している(乙11)。そこでは、商標権者から多摩貿易(TAMA TRADING CO INC)に、(i)2009年5月22日付けのPACKING LIST(パッキングリスト)において、「ITEM # 2351779315」の「PRPPET PERFORMANCE#37.5BAG」、「ITEM#2351779311」の「PRPPET ADULT37.5#BAG」、「ITEM#2351779310」の「PRPPET ADULT17.5#BAG」及び「ITEM # 2351779318」の「PRPPETLAMB&RICE17.5#BAG」の商品が輸入され、(ii)2008年4月22日付けのPACKING LIST (パッキングリスト)において、「ITEM #2351779315」の「PRPPET PERFORMANCE#37.5BAG」及び「ITEM#2351779311PRPPET ADULT37.5#BAG」の商品が、そして、(iii)2007年10月24日付けのPACKING LIST (パッキングリスト)において、「ITEM#2351779315」の「PRPPET PERFORMANCE#37.5BAG」及び「ITEM#2351779311」の「PRPPET ADULT#37.5BAG」の商品が輸入されたことを示している。
以上のとおり、本件商標は、商標権者の我が国の黙示による通常使用権者である多摩貿易により、要証期間において商標の使用がなされていた。
6 乙第6号証
多摩貿易は、商標「PRO-PET」に係るドッグフードを「プレミアムフード“プロペット”シリーズ」として販売広告を社団法人全日本狩猟倶楽部の月間狩猟雑誌[2009年(平成21年)10月号](平成21年10月1日発行)に載せている。この広告は、商標法第2条第3項第8号の「商品若しくは役務に関する広告」に該当し、商標法上商標の使用に該当する行為である。
7 乙第7号証ないし乙第9号証
多摩貿易は、要証期間である平成19年12月22日、同20年1月4日、同年1月7日、同年1月10日、同年1月11日及び同年2月6日に「PRO-PET DOGFOOD パフォーマンス フォーミュラ17kg」に係る商品をそれぞれ個人に販売したことを示す「PRO-PET DOGFOOD 販売実績表」並びにそれぞれの個人にあてた納品書の写しを「多摩貿易 代表取締役社長 明神泰夫」の宣誓書(平成25年2月13日)とともに提出する(乙7)。販売に係る商品「PRO-PET DOGFOOD パフォーマンス フォーミュラ 17kg」は、乙第4号証、乙第5号証及び添付の書面(乙8及び乙9)に示された商品である。このような使用は明らかに商標法第2条第3項第2号に該当する行為である。
8 まとめ
したがって、被請求人は、本件商標をその指定商品である「犬用ペットフード」に現在までビジネスの中核をなす商標として使用しているものである。

第4 当審の判断
1 事実認定
被請求人の提出に係る証拠によれば、以下の事実を認めることができる。
(1)乙第1号証及び乙第9号証について
乙第1号証の1/6ないし6/6(2010年9月16日の紙出力)、乙第9号証の1/4及び3/4(2011年4月22日の紙出力)は、商標権者のホームページ(http://propet.com/brands/propet)の一部であり、商標権者の製造・販売に係るドッグフードが紹介されている。
乙第1号証の1/6には、「Pro-Pet Quality Dog Foods」の見出しの下、ドッグフードの包装袋表面に「PRO◆PET」「Adult Formula」の表示とともに該商品に係る説明、同じく2/6には、「PRO◆PET」「Puppy Formula」の表示とともに、該商品に係る説明、同じく3/6には、「PRO◆PET」「Large Breed Puppy」の表示とともに該商品に係る説明、同じく4/6には、「PRO◆PET」「Lamb Meal&Rice」の表示とともに該商品に係る説明、同じく5/6には、「PRO◆PET」「Senior Formula」の表示とともに該商品に係る説明及び同じく6/6には、「PRO◆PET」「Light Formula」の表示とともに該商品に係る説明がされている。
乙第9号証の1/4には、「Pro-Pet」の見出しの下、ドッグフードの包装袋表面に「PRO◆PET」「Performance Formula」の表示とともに該商品に係る説明及び同じく3/4には、「PRO◆PET」「Adult Formula」の表示とともに該商品の説明がされている。
なお、乙第9号証の2/4及び4/4は、商標権者の製造・販売に係るドッグフードの輸入元である多摩貿易のホームページの一部であり、乙第9号証の2/4には上記乙第9号証の1/4の商品が商品名「プロペット・パフォーマンス17kg」、同じく乙第9号証の4/4には上記乙第9号証の3/4の商品が商品名「プロペット・アダルト17kg」として、それぞれ紹介されている。
(2)乙第3号証について
乙第3号証の1/4ないし4/4は、商標権者から多摩貿易を発送先とするインボイス(写し)である。
乙第3号証の1/4及び2/4は、出港日を2010年3月9日及び同月23日とするインボイスの左肩には「PRO-Pet」の欧文字が太文字でめいりょうに表示されている。そして、表中の「PRODUCT NUMBER」の欄に「2351779311」の記載があり、それに対応する「DESCRIPTION」の欄に「PROPET CANINE ADULT- 37.5♯」の記載がある。同じく「2351779316」及び「PP CANINE LAMB/RICE35♯(「PP」は「Pro-Pet」の略、以下同じ。)」、同じく「2351779318」及び「PP CANINE LAMB/RICE-17.5♯」の記載が認められる。
同じく3/4は、出港日を2010年4月7日とするインボイスであり、その表中の「PRODUCT NUMBER」の欄に「2351779315」及び「DESCRIPTION」の欄に「PROPET CANINE PERF-37.5♯」、同じく「2351779311」及び「PROPET CANINE ADULT-37.5♯」、同じく「2351779316」及び「PP CANINE LAMB/RICE35♯」の記載が認められる。
同じく4/4は、出港日を2010年4月27日とするインボイスであり、その表中の「PRODUCT NUMBER」の欄に「2351779315」及び「DESCRIPTION」の欄に「PROPET CANINE PERF-37.5♯」、同じく「2351779311」及び「PROPET CANINE ADULT-37.5♯」、同じく「2351779319」及び「PP CANINE LAMB/RICE-37.5♯」の記載が認められる。
(3)乙第5号証について
乙第5号証の1/3ないし3/3(2010年9月16日の紙出力)は、多摩貿易のホームページの一部であり、商標権者の製造・販売に係るドッグフードが紹介されている。
乙第5号証の1/3には、「プロペット・パフォーマンス17kg限定特価」の見出しの下、ドッグフードの包装袋表面に「PRO◆PET」「Performance Formula」の表示と商品説明、同じく2/3には、「プロペット・アダルト17kg限定特価」の見出しの下、ドッグフードの包装袋表面に「PRO◆PET」「Adult Formula」の表示と商品説明及び同じく3/3には、「プロペット・ラム&ライスアダルト15.9kg限定特価」の見出しの下、ドッグフードの包装袋表面に「PRO◆PET」「Lamb Meal&Rice」と商品説明が掲載されている。
(4)乙第6号証について
乙第6号証は、月間狩猟雑誌「全猟」[2009年(平成21年)10月号](社団法人全日本狩猟倶楽部 平成21年10月1日発行)の抜粋(写し)であるところ、その2葉目には、多摩貿易が取り扱う複数のメーカーのドッグフードの販売広告が掲載され、その下段左方に「プレミアムフード“プロペット”シリーズ」と題し、商標権者の製造・販売に係るドッグフード(商標「PRO-PET」に係るドッグフード)「プロペット・パフォーマンス17kg」及び「プロペット・アダルト17kg」が紹介されている。
(5)乙第7号証について
乙第7号証の2/8ないし8/8は、平成19年12月22日、同20年1月4日、同月7日、同月10日、同月11日及び同年2月6日に、多摩貿易が「PRO-PET DOGFOOD パフォーマンス フォーミュラ17kg」に係るドッグフードを「新潟県 関様」、「静岡県 瓜田様」など個人に販売したことを示す「PRO-PET DOGFOOD 販売実績表」及び各個人にあてた納品書(写し)である。販売に係る商品「PRO-PET DOGFOOD パフォーマンス フォーミュラ 17kg」は、乙第4号証、乙第5号証及び添付の書面(乙8及び乙9)に示された商標権者の製造・販売に係るドッグフードである。
(6)乙第11号証について
乙第11号証は、多摩貿易が商標権者から商品を輸入してきたことを示す2009年5月22日付けパッキングリスト及び「輸入許可通知書」の写しである。これらから、2009年5月22日に、商標権者から発送先を多摩貿易とする、「ITEM」を「2351779315」とする「PRPPET PERFORMANCE#37.5BAG」、同じく「ITEM」を「2351779311」とする「PRPPET ADULT37.5#BAG」、「ITEM」を「2351779310」とする「PRPPET ADULT17.5#BAG」及び「ITEM 」を「 2351779318」とする「PRPPETLAMB&RICE17.5#BAG」の商品がパッキングされ、これら商品の輸入を同年6月25日に東京税関大井出張所長によって許可されたことが認められる。
2 本件商標の使用についての判断
(1)本件商標は、「PRO-PET」の欧文字を表してなり、第33類「愛がん動物用飼料、家畜用飼料、その他の飼料、その他本類に属する商品」を指定商品とするものである。
(2)前記1(1)によれば、商標権者は、ドッグフードの商品を製造、販売している米国を所在とする法人である。同人が取り扱うドッグフードには、「PRO◆PET」又は「PRO-Pet」の欧文字からなる商標が表示され、該「PRO◆PET」又は「PRO-Pet」商標は、「PRO-PET」の欧文字からなる本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。
(3)前記1(2)によれば、商標権者から発送先を多摩貿易とし、出港日を2010年3月9日、同月23日、同年4月7日及び同月27日とするインボイス(乙3の1/4ないし4/4)の左肩には本件商標と社会通念上同一の商標と認められる「PRO-Pet」の欧文字が太文字でめいりょうに表示されている。また、表中の「DESCRIPTION」の欄には、語頭に「PROPET」又は「PP」から始まる商品が認められ、そのうちの「PROPET CANINE ADULT- 37.5♯」と記載された商品が「プロペット・アダルト17kg」であることが推認し得るものである。
(4)前記1(3)ないし(5)によれば、多摩貿易は、自社のホームページや月間狩猟雑誌「全猟」などに、「プロペット・パフォーマンス17kg」及び「プロペット・アダルト17kg」などのドッグフードを広告宣伝したものと認められ、平成19年12月22日、同20年1月4日、同月7日、同月10日、同月11日及び同年2月6日に、商標権者から輸入したドッグフード「PRO-PET DOGFOOD パフォーマンス フォーミュラ17kg」を販売(乙7の2/8ないし8/8)したと推認し得るものである。
(5)前記1(6)によれば、2009年5月22日に、商標権者から発送先を多摩貿易とする、「ITEM」を「2351779315」とする「PRPPET PERFORMANCE#37.5BAG」、同じく「ITEM」を「2351779311」とする「PRPPET ADULT37.5#BAG」の商品がパッキングされ、これら商品の輸入を同年6月25日に東京税関大井出張所長によって許可されたことが認められる。
(6)以上のことを総合してみると、被請求人から提出された乙第1号証によれば、商標権者は、自身の製造・販売に係る「プロペット・パフォーマンス17kg」などのドッグフードに、本件商標と社会通念上同一と認められる「PRO-PET」の文字よりなる商標を付し、2009(平成21)年5月22日付けのパッキングリスト、輸入許可通知書、2010(平成22)年4月28日のインボイス及び平成19年12月22日ないし同20年2月6日の納品書から、該商品は商標権者から多摩貿易に譲渡され、さらに、多摩貿易が該商品を国内販売したと推認し得るものである。なお、上記取引書類の日付からみると、商品の各譲渡に至る一連の流れに一貫性がみられないものの、上記取引書類の個々に疑義をうかがわせるようなところはなく、そうとすると、上記取引に係る商品が、要証期間を含め、継続して、商標権者から多摩貿易に譲渡され、多摩貿易は、これを輸入したものと推認できる。そして、多摩貿易は、平成19年12月22日から同20年2月6日の間に、該ドッグフードを国内販売したことを推認し得るものである。
(7)さらに、上記商品が商標権者から多摩貿易へ輸入された行為が商標法第50条に規定する商標の「使用」に該当するか否かについて検討する。
商標法50条1項に規定されている不使用取消審判の場面における「使用」の概念を法2条3項各号において定義されているものと別異に理解すべき理由はない(知財高裁平成21年(行ケ)第10216号同年10月22日判決言渡参照)とされている。
そうして、商標法2条3項が同法上の標章の「使用」の定義を規定した趣旨は、商品に標章が表示される場合において、それが何人の使用と認められるものであるかについては社会通念にゆだねるとともに、同法の目的との関係を考慮し、特に商品の識別標識として機能すると認められる事実についてのみ、これを「使用」であると定義することにより、同法上の「使用」としての法的効果を認めるべき行為の範囲を限定したものであると解される。そして、商標権者等が商品に付した商標は、その商品が転々流通した後においても、当該商標に手が加えられない限り、社会通念上は、当初、商品に商標を付した者による商標の使用であると解されるから、その商品が実際に何人によって所有、占有されているとを問わず、同法2条3項に該当する行為が行われる限り、その行為は、当初、商品に商標を付した者による商標の「使用」行為であるというべきである。これを本件のような我が国で商標登録を有する外国法人との関係についてみれば、商標権は、国ごとに出願及び登録を経て権利として認められるものであり、属地主義の原則に支配され、その効力は当該国の領域内においてのみ認められるところから、当該外国法人が商標を付した商品が我が国外において流通している限りは、我が国の商標法の効力は及ばない結果、我が国の商標法上の「使用」として認めることはできないものの、その商品がいったん日本に輸入された場合には、当該輸入行為をとらえ、当該外国法人による同法2条3項2号にいう「商品に標章を付したものを輸入する行為」に当たる「使用」行為として、同法上の「使用」としての法的効果を認めるのが相当である。(東京高裁平成14年(行ケ)第346号同15年7月14日判決言渡参照)
上記判示を踏まえ、本件について判断すると、前記(6)のとおり、商標権者が本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付した商品「ドッグフード」について、多摩貿易が本件審判の請求の登録前3年以内に輸入し、多摩貿易はこれを国内販売したとの事実を認定できるから、上記輸入行為をもって、商標法第2条第3項第2号にいう「商品に標章を付したものを輸入する行為」に当たる「使用」行為として、同法第50条に規定する商標権者による本件商標の「使用」があったものと認めることができるというべきである。
3 請求人の主張について
請求人は、本件商標の使用は「輸入」の有無で決せられるべきものであり、輸入の事実の証明はインボイスだけでは足りず、商品代金の支払を証明する書面、並びに通関料、配達料、関税、輸入消費税及び航空運賃等の支払いを証明する書面等、第三者による証明が必要である旨主張している。
しかしながら、前記(6)のとおり、請求人が主張する上記証拠によらずとも、被請求人の提出に係る証拠を総合して判断すれば、取消請求に係る商品「ドッグフード」の輸入があったと認定することが可能であることから、請求人の主張は採用の限りでない。
4 まとめ
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標をその請求に係る指定商品に含まれる「ドッグフード」について、商標権者が使用していたことを証明したというべきである。
したがって、本件商標の登録は、その取消請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2013-08-21 
結審通知日 2013-08-23 
審決日 2013-10-30 
出願番号 商願平1-50140 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (131)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 田中 亨子
酒井 福造
登録日 1992-03-31 
登録番号 商標登録第2396103号(T2396103) 
商標の称呼 プロペット 
代理人 佐藤 雅巳 
代理人 福田 秀幸 
代理人 古木 睦美 
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