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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X10
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X10
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X10
管理番号 1285629 
審判番号 不服2012-650091 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-10-15 
確定日 2014-01-22 
事件の表示 国際登録第1084630号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「MICROAIRE」の欧文字を横書きしてなり、第10類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2011年(平成23年)4月19日に国際商標登録出願されたものである。
その後、本願の指定商品については、当審における2012年(平成24年)10月16日付けで国際登録簿に記録された限定の通報により限定された結果、「Surgical saws;surgical saw blades;surgical drills;surgical drill bits;surgical brushes;surgical reamers;surgical grinders;liposuction equipment including powered and non-powered hand tools,cannulas,suction hoses,hose clips,and fat collection equipment;sterilization kits including power packs,electric cables,air hoses,pneumatic accessories for surgical tools;carpal tunnel release tools and components thereof;endoscopes and adapters therefore;pulse lavage equipment;bone screws;implants;cosmetic surgery equipment;suture materials;soft tissue fixation devices;irrigation tubing and clips.」となったものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用された登録第4858305号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成16年8月5日に登録出願、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、同17年4月22日に設定登録されたものであり、その後、商標登録の取消審判により、その指定商品中の「医療用機械器具(ネブライザー及びその附属品を除く。)」について取り消すべき旨の審決がされ、同25年10月3日にその確定審決の登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、「MICROAIRE」の文字を横書きしてなるところ、該文字は、同じ書体及び大きさをもって、等間隔に表されていることから、視覚上、一体的にまとまりあるものとして看取され得るものであり、また、それ自体、辞書類に載録された成語ではなく、かつ、特定の読み及び意味合いを有する語として知られているものでもない。
そうとすれば、本願商標は、その構成全体をもって、特定の読み及び意味合いを想起することのない一体不可分の造語の一種として看取、理解されるとみるのが相当である。
してみれば、「MICROAIRE」の文字からなる本願商標は、我が国において最も親しまれている外国語である英語の読みに倣って称呼されるというのが自然であるところ、その構成中の「MICRO」の文字部分からは「マイクロ」又は「ミクロ」の称呼が生じ、また、「AIRE」の文字部分については、例えば、「questionnaire」から「クエスチョネア」の称呼、「millionaire」から「ミリオネア」の称呼を生じることに照らせば、「エア」の称呼を生じるといい得ることから、本願商標は、その構成文字全体に相応する「マイクロエア」又は「ミクロエア」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じることのないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲のとおり、濃灰色で太字の斜体をもって表された「A」、「I」及び「R」の各文字と、該各文字間に同色による「-」(ハイフン)様の短線を配し、さらに、該「A」の文字の右側部上方から該「R」の文字の右斜め上方に位置する頂点に至る弧状の図形(該図形は、左方から右方にかけて徐々に細くなるように描かれ、かつ、灰色のグラデーションが施されている。)を組み合わせてなるものと、その左方に、上記各文字のほぼ2分の1の高さ及び3分の2の幅の大きさで、かつ、濃灰色で一般的に用いられる書体をもって表された「MICRO」の文字を配してなるものである。
また、上記「A」、「I」及び「R」の各文字及び弧状の図形等を組み合わせてなる部分は、その構成態様に照らせば、視覚上、その構成全体がまとまりある一体的なものとして看取され得るものといえるところ、その構成全体に相応する特定の称呼及び観念が生じるものとはいい難く、また、その構成中の文字部分についてみても、「A」、「I」及び「R」の各文字間には、「-」(ハイフン)様の短線が配されており、それ自体、辞書類に載録された成語ではなく、かつ、特定の読み及び意味合いを有する語として知られているものでもないことからすれば、該各文字に相応する「エーアイアール」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じることのないものとみるのが相当である。
さらに、「MICRO」の文字は、「マイクロ」又は「ミクロ」の読み及び「非常に小さい、微少な」の意味を有する英語として、一般に広く知られたものといえる。
そうとすると、引用商標は、その構成態様と相まって、看者をして、「A」、「I」及び「R」の各文字及び弧状の図形等を組み合わせてなるものの左方に「MICRO」の文字を付記的に表してなるものと看取、理解される場合も少なくないとみるのが相当であり、その構成中、該「A」、「I」及び「R」の各文字及び弧状の図形等を組み合わせてなる部分が、看者により強い印象を与えるといい得るものである。
してみれば、引用商標は、その構成中の「A」、「I」及び「R」の各文字及び弧状の図形等を組み合わせてなる部分に相応する「エーアイアール」の称呼を生じるほか、該部分の左方に付記的に表された「MICRO」の文字との組合せ全体に相応する「マイクロエーアイアール」及び「ミクロエーアイアール」の称呼を生じるものであって、特定の観念を生じることのないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
ア 外観
本願商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成態様からなるものであって、外観上、明らかに相違するものであるから、互いに見誤るおそれはない。
イ 称呼
本願商標は「マイクロエア」又は「ミクロエア」の称呼を生じるのに対し、引用商標は「エーアイアール」、「マイクロエーアイアール」又は「ミクロエーアイアール」の称呼を生じるところ、両商標から生じる称呼のそれぞれを比較しても、その音の構成及び数において少なからず差異があることから、それぞれを一連に称呼するときは、語感、語調が相違し、互いに聴き誤るおそれはない。
ウ 観念
本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じることのないものであるから、観念上、両商標を比較することができない。
エ 小括
上記アないしウによれば、本願商標と引用商標とは、外観及び称呼において相紛れるおそれはなく、また、観念において比較することができないものであって、ほかに両商標を同一又は類似する商品に使用したときに出所の混同を生じ得るとみるべき特段の事情も存しないから、これらを総合勘案すれば、両商標は、非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のことから、本願商標と引用商標とが称呼上類似する商標であるとして本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 【別記】

審決日 2014-01-09 
国際登録番号 1084630 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X10)
T 1 8・ 262- WY (X10)
T 1 8・ 261- WY (X10)
最終処分 成立  
前審関与審査官 綾 郁奈子吉澤 拓也 
特許庁審判長 村上 照美
特許庁審判官 田中 敬規
高橋 幸志
商標の称呼 マイクロアイレ、ミクロエーレ、マイクロエア、ミクロエレ、アイレ、エア 
代理人 三好 秀和 

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