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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201311007 審決 商標
不服20138456 審決 商標
不服201311008 審決 商標
不服201312525 審決 商標
不服201315459 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W31
管理番号 1285585 
審判番号 不服2013-12337 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-06-28 
確定日 2014-02-26 
事件の表示 商願2012-53450拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第31類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年7月3日に登録出願され、その後、本願の指定商品については、原審における同年12月3日付け手続補正書により、第31類「セニョリータ種のバナナ(カット又はスライスしたものを含む。),セニョリータ種のバナナの木,セニョリータ種のバナナの苗木」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『セニョリータ』及び『バナナ』の各文字を書してなるところ、その構成中の『セニョリータ』の文字は、本願指定商品との関係において、『通称モンキーバナナと呼ばれる小型のバナナ。』を指称するものであるから、本願商標をその指定商品について使用したときは、これに接する取引者、需要者をして、本願商標は、単に商品の品質(品種)を普通に用いられる方法で表示したものと認識させるにとどまり、自他商品識別機能を果たさないものといわなければならない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第31類「セニョリータ種のバナナ(カット又はスライスしたものを含む。),セニョリータ種のバナナの木,セニョリータ種のバナナの苗木」を指定商品とするものである。
(2)本願商標の構成について
本願商標は、別掲1のとおり、全体が直線的に表された「セニョリータ」の文字と、黒く縁取られ、その中に薄く細い波線が付された「バナナ」の文字とを上下二段に横書きしてなるところ、近時、各種のレタリング文字が広く使用されている実情よりすれば、本願商標の構成は、全体として格別特殊な態様とはいえず、いまだ普通に用いられる方法の域を脱しない程度の方法で表示する標章のみからなるものとみるのが相当である。
また、本願商標の構成中の「セニョリータ」の文字は、例えば、日本バナナ輸入組合広報室のウェブサイト「バナナ大学」中の「バナナの種類」の項(http://www.banana.co.jp/basic/knowledge/about.html)に、「セニョリータ(モンキーバナナ)(Senorita)通称モンキーバナナと呼ばれる小型のバナナ」と説明されているように、バナナの品種を指称するものであるから、本願商標は、その構成全体をもって、「通称モンキーバナナと呼ばれるセニョリータ種のバナナ」であること、すなわち、バナナの品種を表したものとして、容易に認識されるものである。
(3)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
以上のとおり、本願商標の指定商品を取り扱う分野においては、「セニョリータ種のバナナ」が販売されていることが認められ、本願商標の指定商品は、「セニョリータ種のバナナ(カット又はスライスしたものを含む。),セニョリータ種のバナナの木,セニョリータ種のバナナの苗木」であることから、本願商標がその指定商品に使用された場合、これに接する当該指定商品の取引者、需要者は、セニョリータ種のバナナに関する商品であることを理解し、これが当該商品の品質(品種)を表しているものと認識するとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(4)請求人(出願人)の主張について
請求人(出願人)は、本願商標は、上段と下段を異なるように構成しつつ、下段では、バナナそのもののイラストによるのではなく、「バナナ」の文字の外形を残しながら、バナナのイメージも連想させるように構成するなどの工夫が施された独創性ある商標であって、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものでないことは明らかであり、また、請求人(出願人)は、本願商標を別掲2のように現に取引上使用しており(第11号証)、本願商標の独占適応性が否定されるべき理由及び必要性は乏しく、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当しない旨主張する。
しかしながら、本願商標は、上記のとおり、「セニョリータ種のバナナ」を表したものであること、すなわち、本願商標の指定商品の品質(品種)を理解させるにとどまるものである。また、近時、本願の指定商品を含む様々な商品分野において、看者の注意を引くような視覚的効果をねらって、各種のレタリング文字やデザイン化された文字が広く用いられている実情にかんがみれば、本願商標の各文字に縁取りや薄く細い波線などが施され、ややデザイン化されているとしても、その構成文字が「セニョリータ」と「バナナ」の片仮名を表したものと容易に理解できる程度のものにすぎず、かつ、構成全体としても、特殊な構成態様とはいえないものであることからすると、本願商標は、いまだ普通に用いられる方法の域を脱しない程度で表してなるものとみるのが相当である。さらに、請求人(出願人)が提示した本願商標の使用例とされるものは、自他商品識別力を有すると考えられる「Dole」のロゴ及び図形などと組み合わされたものであり、本願商標とは構成態様も異なり、事案を異にするものであるが、この使用例をもってしても、「セニョリータ バナナ」の文字が自他商品識別標識として機能することを明らかにするものではないから、上記請求人(出願人)の主張を採用することはできない。
(5)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 本願商標の使用例(第11号証)

(色彩については、原本参照のこと。)

審理終結日 2013-12-06 
結審通知日 2013-12-13 
審決日 2014-01-07 
出願番号 商願2012-53450(T2012-53450) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W31)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 冨澤 美加 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 手塚 義明
山田 和彦
商標の称呼 セニョリータバナナ、セニョリータ 
代理人 飯田 伸行 

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