• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201311007 審決 商標
不服201315459 審決 商標
平成19行ケ10391審決取消請求事件 判例 商標
不服20118833 審決 商標
不服201312525 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商4条1項7号 公序、良俗 登録しない W29
管理番号 1285530 
審判番号 不服2013-13747 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-07-18 
確定日 2014-02-17 
事件の表示 商願2012-44848拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「秋田竿燈かわ串」の文字を標準文字で表してなり、第29類「焼き鳥」を指定商品として、平成24年6月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、「本願商標は、『秋田竿燈かわ串』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『秋田竿燈』は、『秋田竿燈祭り』を容易に認識させるものであり、また、その構成中の『かわ串』の文字は、本願の指定商品『焼き鳥』の一種を表すものとして認識されるといい得るものである。また、一般に有名な祭りはその地域の代表的な観光対象であり、本願の指定商品を含む食品の分野においては、当該祭りにちなんだ商品が、製造、販売されることも少なくない。さらに、近年、このような観光資源を利用した地域活性化のための取り組みが行われることも多々あることからすれば、当該祭りの開催地の地域周辺の業者においては、誰もが自己の商品にその祭りを表す標章の使用を欲するものと考えられる。そうすると、出願人が、本願商標を、自己の商標として、その指定商品について独占的に使用することは、公正な競合秩序を害するおそれがあり、社会公共の利益に反するものというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第7号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「秋田竿燈かわ串」の文字を標準文字で表してなるところ、その文字構成に照らせば、「秋田竿燈」の文字と「かわ串」の文字とを結合してなるものと看取、理解されるものであり、該「秋田竿燈」の文字は、秋田市で行われる七夕祭りの行事である「秋田竿燈まつり」を認識させるものである。また、本願商標の構成中、「かわ串」の文字は、本願の指定商品「焼き鳥」の種類の一である「鳥肉の皮をたれ・塩などをつけて串焼きにしたもの」を表す語として、広く使用されているものであるから、本願の指定商品との関係では商品の品質を表示するものであり、商品の自他識別標識としての機能を有しないものと認められる。
そうすると、本願商標において、独立して商品の自他識別標識として機能し得るのは、「秋田竿燈」の部分であるといえる。
ところで、「秋田竿燈まつり」は、およそ250年前から秋田の風俗として伝えられる祭礼であり、国が指定した秋田県の重要無形民俗文化財である。また、東北三大祭りのひとつの秋田を代表する夏祭りとしても広く親しまれており、これを観覧するためのツアーも多数存在し、約140万人が来場する秋田の重要な観光資源の一といい得るものである。
そして、一般に、地域の祭りを観光資源とすることは、その地域の振興につながるものとして、地方公共団体と地域の業者とが一体となった取り組みが行われているものであるところ、「秋田竿燈まつり」についても、秋田市、協賛企業及び地域の業者とが一体となって企画、実行しているものである。
加えて、別掲に示すとおり、「秋田竿燈まつり」を表す「秋田竿燈」や「竿燈」等の標章は、秋田の土産物品等に使用され、祭りが開催される時期のみならず年間を通して広く販売されており、このような実情に照らせば、該標章は、地域周辺の業者にとっては、時期にかかわらず誰もが自己の商品にその使用を欲するものである。
以上を総合勘案すれば、本願商標は、その構成中に、「秋田竿燈まつり」を認識させる「秋田竿燈」の文字を有してなり、また、その構成中の「かわ串」は、商品の自他識別標識としての機能を有しないものであるから、このような商標について、一個人に商標登録を認めることは、「秋田竿燈」の標章の使用を欲する地域周辺を始めとする業者に対し、該標章の使用を不可能又は困難とするだけでなく、商標権を巡る争いなど無用の混乱を招くおそれがあるというべきである。
したがって、本願商標は、公正な取引秩序を乱し、社会公共の利益に反するおそれがあるものと判断するのが相当であるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願の指定商品は祭りにちなんだ商品とは認められないから、本願商標は社会公共の利益に反するものではない旨主張するが、本願の指定商品は、一般に祭りが開催される地域の土産物品等として販売される食品分野に属するものであり、「秋田竿燈」等の標章を使用した食品が販売されている取引の実情を踏まえて総合的に判断すれば、「秋田竿燈まつり」を認識させる「秋田竿燈」の文字を有する本願商標について、一個人に商標登録を認めることは適当とはいえず、本願商標は、上記(1)で認定、判断したとおり、公正な取引秩序を乱し、社会公共の利益に反するおそれがあるものというのが相当である。
また、請求人は、本願商標を使用した商品は、特殊な製法で作られたものであり、需要者において何人かの業務に係る商品であることを認識できる旨主張するが、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、請求人の業務に係る商品であると認識するものと認める取引の実情は見当たらない。
したがって、これらの点についての請求人の上記主張は、いずれも採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第7号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(「秋田竿燈まつり」を表す標章を付した商品について)
(1)「菓子舗 榮太楼」のウェブサイトにおいて、「竿燈諸越(260g入)」の見出しの下、「竿燈まつりの絵柄を形どったかわいい一口諸越 諸越とは“諸々の菓子に越して風味よろし”と名づけられた秋田銘菓です。 この竿燈諸越は秋田の月おくれの七夕に行われる『竿燈まつり』の絵模様を形どりましたものです。」との記載がある。
(http://www.eitaro.net/products/detail.php?product_id=19)
(2)「有限会社フジタ製菓」のウェブサイトにおいて、「会社概要」の見出しの下、「これまでの受賞歴/昭和52年 第19回全国菓子大博覧会 名誉大賞『竿灯せんべい』」との記載がある。
(http://www.fujita-inc.com/coltd/)
(3)「秋田空港おみやげ広場 あ・えーる オンラインショップ」のウェブサイトにおいて、「斉藤製菓 秋田諸越 秋田竿燈まつり」の見出しの下、「もろこしの絵柄が『竿灯』や『なまはげ』、『秋田蕗』等あり、秋田のお土産としてぴったりです。」との記載があり(http://www.omiyageakita.com/shopdetail/062009000116/062/X/page3/order/)、また、同ウェブサイトにおいて、「稲庭古来堂 稲庭うどんつゆ付 お土産限定パック」の見出しの下、「お土産にピッタリ!とってもお得な4人前。今だけ限定の竿燈まつりと大曲の花火の2種類のパッケージがあります。」との記載があり、「秋田の伝統と技の饗宴 竿燈まつり×稲庭うどん」の文字が表示された商品の画像が掲載されている(http://www.omiyageakita.com/shop/shopdetail.html?brandcode=071005000049&search=%B4%C8%C5%F5&sort=)。
(4)「秋田県製麺協同組合」における「松田製麺所」のウェブサイトにおいて、「当社についてのご案内/PR/麺を極める竿灯めん本舗。竿灯片栗めん、竿灯そば、竿灯そうめん、竿灯冷麦など、全国地方発送承ります。」との記載がある。
(http://www.chuokai-akita.or.jp/akitanomen/matsuda/)
(5)「秋田ずらり」のウェブサイトにおいて、「出羽鶴 純米酒 秋田の祭りグラスカップ 180ml×10本」の見出しの下、「出羽鶴酒造のある地元・大仙市の大曲の花火、秋田市の竿灯、そして羽後町西馬音内の盆踊りがイラストに 描かれたガラスプリントカップ酒です。」との記載があり、「秋田竿燈まつり」の文字が表示された商品の画像が掲載されている。
(http://akita-zurali.jp/shop/shopdetail.html?brandcode=008015000001&search=%B4%C8%C5%F4&sort=)
(6)「秋田温泉 さとみ」のウェブサイトにおいて、「秋田の蔵元」の見出しの下、「11秋田市 竿灯 秋田醸造株式会社/主な商品■大吟醸竿灯、純米大吟醸ひらり、純米酒ねぶり流し、大吟醸ゆきの美人」との記載がある。
(http://www.satomi-e.com/swt_016.htm)


審理終結日 2013-12-16 
結審通知日 2013-12-17 
審決日 2014-01-06 
出願番号 商願2012-44848(T2012-44848) 
審決分類 T 1 8・ 22- Z (W29)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 冨澤 美加 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 浦辺 淑絵
原田 信彦
商標の称呼 アキタカントーカワクシ、カントーカワクシ、カントー、カワクシ 
代理人 熊谷 繁 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ