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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服200312812 審決 商標
不服2005515 審決 商標
不服20156914 審決 商標
異議2013900149 審決 商標
不服201222744 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W29
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W29
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W29
管理番号 1285503 
審判番号 不服2013-13215 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-07-10 
確定日 2014-02-28 
事件の表示 商願2012-88036拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「こざかなちゃん」の文字を標準文字で表してなり、第29類「小魚を使用してなる加工水産物」を指定商品として、平成24年10月31日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録第5312673号商標は、「こざかなくん」の平仮名を横書きしてなり、平成21年7月14日に登録出願され、第29類「加工水産物」を指定商品として、同22年4月2日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「こざかなちゃん」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同じ書体及び大きさをもって、等間隔に表されており、視覚上、まとまりよく一体に看取され得るもので、その構成全体から生じる「コザカナチャン」の称呼は、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標は、その文字構成に照らせば、「小魚」を平仮名表記した「こざかな」の文字と、「人を表す名詞に付けて、親しみを表す呼び方」として一般に広く用いられている接尾語「ちゃん」の文字とを結合してなるものと容易に看取、理解されるものであるところ、該「こざかな」の文字は、本願の指定商品である「小魚を使用してなる加工水産物」との関係においては、商品の原材料を表したものとして把握され得るものであるから、これに上記接尾語「ちゃん」を結合してなる本願商標は、その構成全体をもって、商品の原材料である「小魚(こざかな)」を基にして擬人化を図った一種の愛称を表したものとして認識されるとみるのが相当である。
以上によれば、本願商標は、その構成中いずれかの文字部分が看者の注意を強くひくものとはいい難く、その構成全体が一体不可分の標章を構成するものとして認識されるというべきであるから、その構成文字全体に相応して、「コザカナチャン」の称呼のみを生じ、「(愛称としての)こざかなちゃん」程の意味合いを想起させるものといえる。
(2)引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「こざかなくん」の平仮名を普通に用いられる方法により横書きしてなるところ、その構成文字は、同じ書体及び大きさをもって、等間隔に表されており、視覚上、まとまりよく一体に看取され得るもので、その構成全体から生じる「コザカナクン」の称呼は、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、引用商標は、その文字構成に照らせば、「小魚」を平仮名表記した「こざかな」と、「尊敬すべき目上の人、同輩及び同輩以下の人(主に男性)の氏名の下に添える語」として一般に広く用いられている接尾語「くん」の文字とを結合してなるものと容易に看取、理解されるものであるところ、該「こざかな」の文字は、引用商標の指定商品である「加工水産物」との関係においては、商品の原材料を表したものであるとして把握され得るものであるから、これに上記接尾語「くん」を結合してなる引用商標は、その構成全体をもって、商品の原材料である「小魚(こざかな)」を基にして擬人化を図った一種の愛称を表したものとして認識されるとみるのが相当である。
以上によれば、引用商標は、その構成中いずれかの文字部分が看者の注意を強くひくものとはいい難く、その構成全体が一体不可分の標章を構成するものとして認識されるというべきであるから、その構成文字全体に相応して、「コザカナクン」の称呼のみを生じ、「(愛称としての)こざかなくん」程の意味合いを想起させるものといえる。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とは、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、「こざかな」の文字部分は共通するものの、語尾において「ちゃん」の文字と「くん」の文字との差異があるものであるから、外観上、見誤るおそれはない。
また、本願商標は「コザカナチャン」の称呼を生じるのに対し、引用商標は「コザカナクン」の称呼を生じるものであるところ、両称呼は、5音目以降において「チャン」の音と「クン」の音の差異があるものであるから、互いに聴き誤るおそれはない。
さらに、本願商標と引用商標とは、いずれも商品の原材料である「小魚(こざかな)」を基に擬人化を図った一種の愛称を表したものとして認識されるものではあるものの、それぞれの構成文字から想起される意味合いは、前者が「(愛称としての)こざかなちゃん」、後者が「(愛称としての)こざかなくん」であって、接尾語である「ちゃん」と「くん」の各語が有する意味と相まって、少なからず相違するものとの印象を与えるとみるのが相当であるから、両商標が観念において相紛れるおそれがあるとまではいい難い。
してみれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれがあるとはいえず、ほかに、両商標を同一又は類似する商品に使用したときに出所の混同を生じるおそれがあるとみるべき特段の事情を見いだすこともできないことからすれば、両商標は、非類似の商標であるというべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2014-02-13 
出願番号 商願2012-88036(T2012-88036) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W29)
T 1 8・ 263- WY (W29)
T 1 8・ 261- WY (W29)
最終処分 成立  
前審関与審査官 齋藤 貴博 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 高橋 幸志
田中 敬規
商標の称呼 コザカナチャン 
代理人 石塚 勝久 
代理人 古井 かや子 
代理人 川口 嘉之 

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