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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900027 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W19
管理番号 1283346 
異議申立番号 異議2013-900028 
総通号数 170 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-02-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-01-24 
確定日 2013-12-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第5531410号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5531410号商標の商標登録を取り消す。
理由 1 本件商標
本件登録第5531410号商標(以下「本件商標」という。)は、「DXKP」の欧文字を標準文字により表してなるものであり、平成24年5月16日に登録出願、第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料」を指定商品として、同年10月15日に登録査定、同年10月26日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は以下のとおりであり、いずれも、本件商標の登録査定の後に設定登録されたものである。
(1)登録第5607115号商標(以下「引用商標1」という。)は、「DX-KP4Rコーナー26」の文字を標準文字により表してなり、平成24年3月27日に登録出願、第19類「合成樹脂製の内装コーナー材」を指定商品として、同25年8月16日に設定登録されたものである。
(2)登録第5607116号商標(以下「引用商標2」という。)は、「DX-KP入隅コーナー30」の文字を標準文字により表してなり、平成24年3月27日に登録出願、第19類「合成樹脂製の入隅用コーナー材」を指定商品として、同25年8月16日に設定登録されたものである。
(3)登録第5607117号商標(以下「引用商標3」という。)は、「DX-KPコーナー25」の文字を標準文字により表してなり、平成24年3月27日に登録出願、第19類「合成樹脂製の内装コーナー材」を指定商品として、同25年8月16日に設定登録されたものである。
(4)登録第5607118号商標(以下「引用商標4」という。)は、「DX-KPコーナー30」の文字を標準文字により表してなり、平成24年3月27日に登録出願、第19類「合成樹脂製の内装コーナー材」を指定商品として、同25年8月16日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号(同法第8条第1項)、同第10号、同第15号及び同法第3条第1項第6号に違背してされたものであるから、その登録は取り消されるべきものである。

4 本件商標に対する取消理由
商標権者に対して、平成25年9月6日付けで通知した本件商標の取消理由(要旨)は、次のとおりである。
(1)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標は、「DXKP」の欧文字を標準文字により表してなるものであるところ、その構成文字から、「ディーエックスケイピイ」の称呼を生じ、特定の観念を有しない造語と認められるものである。
イ 引用商標1は、「DX-KP4Rコーナー26」の文字を標準文字により表してなるところ、構成後半の「4Rコーナー26」の部分は、その指定商品「合成樹脂製の内装コーナー材」の分野における取引の実情(甲2及び次に示す【事例】)からすると、「4Rコーナー」の文字が、「半径4ミリのコーナータイプのコーナー材」の略表示として、「26」の文字が、商品サイズ等の規格表示の一類型として理解されるといい得るものであることから、全体として、自他商品の識別標識としての機能がないか極めて弱いといえるものである。
また、欧文字2文字を「-(ハイフン)」で連結した「○○-○○」が、一般に記号・符号として使用されている事実が見いだせないこと(「引用商標2ないし4」について同じ。以下、「記号・符号の使用情況」という。)を併せ考慮すると、引用商標1をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、構成後半の「4Rコーナー26」を除いた構成前半の「DX-KP」の部分を自他商品の識別標識と捉えて取引に資する場合が少なくないといえることから、これより「ディーエックスケイピイ」の称呼を生じる。
そして、当該「DX-KP」の文字部分は、造語と認められるから、特定の観念を生じるものではない。
【事例1】極東産機 HIPSコーナーテープ 糊付き 4Rコーナータイプ 特長 基材に非塩ビ(HIPS複合樹脂)を使用し、耐衝撃性、剛性、耐熱性に優れています。Rコーナータイプのテープで、1本もののコーナーラインのように半端が生じず経済的です(http://store.shopping.yahoo.co.jp/interiortool/k12-7109.html)。
【事例2】創建 ボード用コーナー 後付け 4Rコーナー25テープ付 (http://store.shopping.yahoo.co.jp/kenzaidonya/s-01201-1.html)。
【事例3】キョーセー DXKP入隅コーナー30 粘着付
用途 入隅用コーナー材です。パンチング穴加工ありです。入隅に貼れるよう通常の出隅用コーナー材とは反対側に粘着テープがついています(http://store.shopping.yahoo.co.jp/interiortool/y346-547.html)。
【事例4】フクビ化学工業株式会社「内装下地材の製品一覧」、「【NEW】クロス下地コーナーSJ15R 安全性・デザイン性・耐久性を兼ねた燃えないRコーナー下地材」(http://www.fukuvi.co.jp/product/result.php?st=category&c1=11&c2=3)。
【事例5】株式会社サトウ巧材「塩ビクロス下地コーナー」、「塩ビL型コーナー パンチング穴あり 8-59 P-35」及び「塩ビR面取ボードコーナー(先付タイプ) 8-44 6-20R」(http://www.sato-kozai.com/products/index.php?cid=21&p=2)(http://www.sato-kozai.com/products/?cid=177)
ウ 引用商標2は、「DX-KP入隅コーナー30」の文字を標準文字により表してなるところ、構成後半の「入隅コーナー30」の部分は、その指定商品「合成樹脂製の入隅用コーナー材」の分野における取引の実情(甲2及び上記イに示す【事例】)からすると、「入隅コーナー」の文字が、「入隅用のコーナー材」の略表示として、「30」の文字が、商品サイズ等の規格表示の一類型として理解されるといい得るものであることから、全体として、自他商品の識別標識としての機能がないか極めて弱いといえるものである。
また、記号・符号の使用情況を併せ考慮すると、引用商標2をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、構成後半の「入隅コーナー30」を除いた構成前半の「DX-KP」の部分を自他商品の識別標識と捉えて取引に資する場合が少なくないといえることから、これより「ディーエックスケイピイ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
エ 引用商標3は、「DX-KPコーナー25」の文字を標準文字により表してなるところ、構成後半の「コーナー25」の部分は、その指定商品「合成樹脂製の内装コーナー材」の分野における取引の実情(甲2及び上記イに示す【事例】)からすると、「コーナー」の文字が、「コーナー材」の略表示として、「25」の文字が、商品サイズ等の規格表示の一類型として理解されるといい得るものであることから、全体として、自他商品の識別標識としての機能がないか極めて弱いといえるものである。
また、記号・符号の使用情況を併せ考慮すると、引用商標3をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、構成後半の「コーナー25」を除いた構成前半の「DX-KP」の部分を自他商品の識別標識と捉えて取引に資する場合が少なくないといえることから、これより「ディーエックスケイピイ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
オ 引用商標4は、「DX-KPコーナー30」の文字を標準文字により表してなるものであるところ、引用商標3と指定商品が同一であり、その構成態様も同一類型といえるものであることから、引用商標3と同様に理解されるものというのが相当であり、構成前半の「DX-KP」の部分から、「ディーエックスケイピイ」の称呼を生じ、特定の観念は生じない。
カ 上記アないしオによれば、本件商標と引用商標は、観念において比較できないとしても、「DXKP」と「DX-KP」の部分において、外観上近似し、「ディーエックスケイピイ」の称呼を同じくするものであるから、互いに類似する商標というべきものである。
(2)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品を含むものであるから、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品である。
(3)本件商標と引用商標の登録出願の日等について
本件商標は、引用商標の登録出願(平成24年3月27日)より後に登録出願(同24年5月16日)されたものであり、また、本件商標の登録査定時には、引用商標は、設定登録されていなかったものである。

5 商標権者の意見
本件商標について、上記4の取消理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べていない。

6 当審の判断
本件商標についてした上記4の取消理由は、妥当なものと認められるものであり、引用商標は、上記2のとおり、設定登録されている。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2013-11-15 
出願番号 商願2012-39018(T2012-39018) 
審決分類 T 1 651・ 4- Z (W19)
最終処分 取消  
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 村上 照美
大森 健司
登録日 2012-10-26 
登録番号 商標登録第5531410号(T5531410) 
権利者 長田化成工業株式会社
商標の称呼 デイエックスケイピイ 
代理人 西教 圭一郎 

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