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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y05
管理番号 1283299 
審判番号 取消2012-300863 
総通号数 170 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-02-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2012-11-07 
確定日 2013-12-27 
事件の表示 上記当事者間の登録第5046694号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 理 由
1 本件商標
本件登録第5046694号商標(以下「本件商標」という。)は、「ANTIBAC2K」の文字及び数字を標準文字で表した構成からなり、平成18年5月29日に登録出願、第5類「空気浄化剤,駆虫剤,洗浄効果を有する殺菌剤,消毒剤,浄化剤,空気消臭剤,空気清浄剤,空気用芳香消臭剤,薬剤,工業用の殺虫剤,家庭用の殺虫剤,殺菌剤,抗菌剤(工業用及び洗濯用のものを除く。),医薬用化学剤,医療用又は獣医科用の化学試薬,蒸剤」を指定商品として、同19年5月11日に設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録は、同24年11月27日にされたものである。

2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、第5類「空気浄化剤,浄化剤,空気清浄剤」(以下「取消請求に係る指定商品」という。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、参考1を提出した。
本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)に、日本国内において、取消請求に係る指定商品のいずれにも使用されていないことから、その登録は、商標法50条1項の規定により、取り消されるべきである。

3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙1?21を提出した。
(1)本件商標の使用者について
被請求人は、2010年9月28日付で、株式会社アンティバックジャパンの100%子会社となり、以降、本件商標は、被請求人から通常使用権の許諾を受けた株式会社アンティバックジャパンにより継続的に使用され、今日に至っている。被請求人は、通常使用権の許諾を証明するものとして、株式譲渡証書(乙1)及び株式譲渡契約書(乙2)の写しを提出する。
これより、株式会社アンティバックジャパンが、被請求人から、少なくとも黙示的に本件商標の使用許諾を受けていること、すなわち、本件商標の通常使用権者としての地位を有することは明らかである。
(2)本件商標が付された商品について
乙6及び7は、空気洗浄機の専用液である「ソリューション」と称するボトルの正面写真及びその背面写真である。
「ソリューション」とは、一般には、「溶液、液剤」を意味する(乙8)ところ、被請求人が「ソリューション」と称する当該商品は、専用の空気洗浄機で使用されることによって、「細菌、悪臭のもとを独自のカプセル化技術により除菌と消臭する、人体の安全性に配慮した液体」であって(乙7)、まさに、「取消請求に係る指定商品」である。
被請求人は、複数の香りの商品を展開しており、乙6に記載されている「Bulgarian Rose」の文字は、当該商品が「ブルガリアンローズ」の香りの商品であることを表している。
(3)本件商標の使用
ア 商品正面中央における「ANTIBAC 2K」の使用(「2K」の前のスペースは、半文字分程度である。以下同じ。)
乙6の写真の商品中央部において、「ANTIBAC 2K」が使用されている。具体的には、英文で「ANTIBAC 2K air purifying solutions・・・from Germany」と記載されており、以下を意味している。
“ANTIBAC 2K 空気浄化液は、ドイツからの特許取得済みの21世紀のカプセル化技術を使用して、大気汚染物質及び悪臭を除却します”
上記のとおり、「ANTIBAC 2K」部分は、すべて大文字で表記され、ほかの既成語と明確に区別した態様で使用され、商品の一般名称といえる「purifying solutions(空気浄化剤)」の直前に位置しており、その文脈からも、本件商標が、取消請求に係る指定商品に使用されていることがわかる。
イ 商品正面下部における「antibac 2K」の使用
乙6の写真の商品下部において、やや丸みを帯びたフォントで「antibac 2K」と表示(実際には、「bac」の前に1文字分程度の大きさの赤色の図形が存在し、また、「2K」の前のスペースは、半文字分程度である。)されているところ、これは、本件商標とは、外観において若干異なる点があるが、いわゆる社会通念上同一と認められる商標であって、取消請求に係る指定商品に使用されていることがわかる。
ウ 商品背面における「antibac2K」の使用
乙7の写真の商品背面ラベル上部には、「antibac2K空気清浄機専用液」と記載され、取消請求に係る指定商品に、「antibac2K」が使用されているところ、これは、本件商標とは、その表記が小文字と大文字で異なる点があるが、いわゆる社会通念上同一と認められる商標であって、取消請求に係る指定商品に使用されていることがわかる。
エ 納品書(乙10及び11)について
乙6及び7は、要証期間内ではない2013年3月18日に、株式会社アンティバックジャパンの担当者によって撮影されたものであるが、株式会社アンティバックジャパンから各小売店舗へ販売された本件商標の使用に係る商品に関する納品書の写し(乙10及び11)によれば、乙10には、出荷日「2010/11/2」、品番「8887555204884」、品名「120ml Nブルガリアンローズ(06)」及び数量「10」の記載、乙11には、出荷日「2012/9/12」及び数量「40」のほか、乙10と同じ品番及び品名の記載があり、該品番は、乙6及び7の商品の写真にある品番「8887555204884」の表示と一致する。
オ その他の使用
上記ア?エのほか、乙7に表された商品ラベルの校正データ納品メール(乙12?14)、「ソリューションガイドブック」なる冊子(10万部)の株式会社アンティバックジャパン宛の請求書(乙15)、乙15に係る「ソリューションガイドブック」なる冊子の校正データ(乙16)、「antibac2K」が使用された空気清浄剤の販売促進資料(乙17及び20)及び各種メール(乙18、19及び21)によれば、本件商標が、「取消請求に係る指定商品」に使用されていたことは明らかである。
(4)まとめ
上記(1)?(3)からすれば、本件商標及び本件商標と社会通念上同一と認められる商標が、要証期間内において、取消請求に係る指定商品について使用されていることは明らかである。

4 当審の判断
(1)被請求人の提出に係る乙各号証及び同人の主張より、以下の事実が認められる。
ア 乙1について
乙1は、被請求人の主張によれば、株式譲渡証書の写しとされるものであるところ、添付された訳文を参照すれば、該証書(原文)には、冒頭部に「ANTIBAC LABORATORIES PTE.LTD.」が、シンガポール共和国において設立された旨及びその住所表示として「53 Ubi Avenue 1 #05-55 Paya Ubi Industrial Park,Singapore 408934」と記載され、また、その内容として、「会社の基本定款に従って、日本国兵庫県芦屋市・・・18に居所を有するANTIBAC JAPAN INCは、100,000株の登録所有者であることをここに証明する。普通株は、ANTIBAC LABORATORIES PTE.LTD.へ全額払込み済である。2010年9月28日・・・」と記載されている。
イ 乙2について
乙2は、被請求人の主張によれば、株式譲渡契約書の写しとされるものであるところ、添付された訳文を参照すれば、該譲渡契約書(原文)の1枚目には、「株式譲渡契約」のタイトルの下、「本株式譲渡契約・・・は、日本国兵庫県芦屋市・・・18号に本店を有する・・・Antibac Japan Inc(以下『買主』という。)及び498E Tampines Street・・・Singaporeに住所を有するLow Wah Boon(以下『売主』という。)の間で、2010年9月28日(以下『締結日』という。)付けで締結された。」と記載されている。
また、「前文」のタイトルの下、「1)売主は・・・53 Ubi Avenue 1 #05-55 Paya Ubi Industrial Park,Singaporeに本店所在地を有する会社であるAntibac Laboratories Pte.Led.の発行済株式総数の100%を標章する、株式100,000株・・・を保有している。」と記載されている。
ウ 乙6及び7について
乙6及び7は、それぞれ本件商標が使用された商品の正面写真(乙6)及び背面写真(乙7)とされるものであるところ、乙6の写真のボトル上部には、「Bulgarian Rose 06」の文字及び数字が記載されている。
また、乙7の写真のボトル上部には、「本液(antibac2K空気洗浄機専用液)は、細菌、悪臭のもとを・・・除菌と消臭をする、人体の安全性に配慮した液体です。」、中央やや下段には、「内容量: 120ml」及び「輸入販売元:(株)アンティバックジャパン 兵庫県芦屋市・・・18」の各文字及び数字が記載されており、さらに、最下段には、バーコード表示と併せて「8887555204884」の数字が記載されている。
エ 乙8について
乙8は、株式会社研究社発行の「研究社 新英和大辞典」の写しであるところ、その2344頁には、「solution」の語の意味の一つとして、「溶液,溶剤」と記載されている。
オ 乙10及び11について
乙10及び11は、いずれも我が国の法人と認め得る顧客A及びBにあてた納品書の写しであるところ、両納品書の自社名及び住所欄には、「株式会社アンティバックジャパン」及び「兵庫県芦屋市・・・18」、乙10(顧客Aあて納品書)の出荷日欄には、「2010/11/02」、乙11(顧客Bあて納品書)の出荷日欄には、「2012/09/12」、両納品書の品番及び品名欄には、いずれも「8887555204884」及び「120ml Nブルガリアンローズ」、数量欄には、乙10には「10」、乙11には「40」とそれぞれ記載されている。
(2)以上の認定事実から、取消請求に係る指定商品についての登録を取り消すべきか否かにつき、以下判断する。
ア 被請求人と株式会社アンティバックジャパンとの関係にいて
上記(1)ア及びイの認定事実を総合勘案すれば、「53 Ubi Avenue 1 #05-55 Paya Ubi Industrial Park,Singapore 408934」に所在の「ANTIBAC LABORATORIES PTE.LTD.」(被請求人)の発行済株式を100%保有するシンガポール国内に住所を有する「Low Wah Boon」(売主)は、2010年9月28日に、その株式のすべてを兵庫県芦屋市・・・18に所在の「ANTIBAC JAPAN INC(株式会社アンティバックジャパン)」へ譲渡したことが認められる。
してみれば、被請求人は、2010年9月28日付けで、「株式会社アンティバックジャパン」の100%子会社になったといえるものであるから、「株式会社アンティバックジャパン」は、本件商標の使用に関し、被請求人から黙示による通常使用権の許諾を受けているとみて何ら差し支えないものというべきである。
イ 使用に係る商標及び商品について
(ア)乙7について
上記(1)ウのとおり、乙7の写真のボトル上部には、「本液(antibac2K空気洗浄機専用液)は、細菌、悪臭のもとを・・・除菌と消臭をする、人体の安全性に配慮した液体です。」の記載があるところ、該記載部分は、ボトルに入った液体の品質、用途等を説明したものと容易に認識されるものである。
そして、その文頭の「本液(antibac2K空気洗浄機専用液)」部分のうち、「空気洗浄機専用液」の文字は、該液体に係る商品の名称を表したものと理解されるのに対し、「antibac2K」の文字は、特定の商品の名称ないしは商品の品質等を表したものとはいえないことに加え、日本語による上記説明文において、唯一、欧文字と数字との組合せをもって表され、かつ、商品の名称を表す「空気洗浄機専用液」の文字の直前に位置することから、商品「空気洗浄機専用液」について識別のために用いる個別の名称を表したものとして看取、理解されるものとみるのが相当である。
そうとすると、上記「antibac2K」は、商品「空気洗浄機専用液」について使用する商標(以下、本使用における「antibac2K」を「使用商標」という。)として機能し得るものといえる。
また、使用商標を付した商品「空気洗浄機専用液」は、上記説明文と併せ考慮しても、取消請求に係る指定商品中の「空気浄化剤」又は「空気清浄剤」に含まれる商品と認められる。
(イ)本件商標と使用商標との比較
本件商標は、前記1において記載のとおり、「ANTIBAC2K」の構成からなるものであるのに対し、「使用商標」は、上記(ア)において記載のとおり、「antibac2K」の構成からなるものである。
そこで、本件商標と使用商標とを比較すると、両者の相違は、後部の「2K」以外の文字部分における大文字と小文字の差異のみであって、使用商標は、本件商標の書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であることから、両商標は、社会通念上、同一の商標とみて何ら差し支えない。
ウ 商標の使用者について
乙7の写真のボトル下方部には、「輸入販売元:(株)アンティバックジャパン 兵庫県芦屋市・・・18」と記載されていることからすれば、乙7の「空気洗浄機専用液」なる商品は、本件商標の通常使用権者と認め得る株式会社アンティバックジャパン(兵庫県芦屋市在)によって輸入・販売されているものと認められる。
エ 商標の使用時期について
乙10及び11の両納品書からすれば、通常使用権者と認め得る株式会社アンティバックジャパンは、要証期間内である2010年11月2日及び2012年9月12日に、いずれも品番が「8887555204884」、品名が「Nブルガリアンローズ(06)」であって、その容量が「120ml」の商品を、国内法人と認め得る顧客A及びBに、それぞれ10個及び40個を販売したことが認められる。
そして、上記商品の品番は、乙7の写真の商品の最下部にバーコード表示と併せて表された数字と一致するものであり、また、上記品名は、乙6の写真の商品の最上部に記載された「Bulugarian Rose 06」の読み及び数字と一致するものと見て差し支えない。
また、乙10及び11の両納品書における品名欄の冒頭の「120ml」の容量の記載は、乙7の写真の商品における「内容量: 120ml」の容量とも一致するものである。
オ 小括
以上を総合してみるに、通常使用権者と認め得る株式会社アンティバックジャパンは、要証期間内である2010年11月2日及び2012年9月12日の両日に、本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を品番が「8887555204884」、内容量が「120ml」の商品「空気洗浄機専用液」の容器に付し、これを国内法人と認め得るA及びBの両顧客に販売(譲渡)したことが認められる。
そしてこれらの行為は、商標法2条3項1号及び同項2号における「商品又は商品の包装に標章を付する行為」及び「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡した行為」に該当するものということができる。
(3)まとめ
以上のとおり、被請求人は、要証期間内に、日本国内において、取消請求に係る指定商品中の「空気浄化剤,空気清浄剤」について、本件商標と社会通念上同一の商標を通常使用権者が使用していたことを証明したものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2013-07-18 
結審通知日 2013-07-23 
審決日 2013-08-19 
出願番号 商願2006-48987(T2006-48987) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Y05)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 齋藤 貴博 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 梶原 良子
田中 敬規
登録日 2007-05-11 
登録番号 商標登録第5046694号(T5046694) 
商標の称呼 アンチバックニケイ、アンティバックニケイ、アンチバック、アンティバック 
代理人 塩谷 信 
代理人 高田 泰彦 
代理人 工藤 莞司 
代理人 宇梶 暁貴 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 黒瀬 雅志 
代理人 宮嶋 学 
代理人 小暮 君平 
代理人 長谷川 芳樹 
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