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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900190 審決 商標
不服201313215 審決 商標
異議2013900153 審決 商標
異議2013900269 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W39
審判 全部申立て  登録を維持 W39
管理番号 1282424 
異議申立番号 異議2013-900149 
総通号数 169 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-01-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-05-21 
確定日 2013-12-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5564244号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5564244号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5564244号商標(以下「本件商標」という。)は、「ソラカラポスト」の片仮名を標準文字により表してなり、平成24年10月9日に登録出願、第39類「信書便,信書便又はこれに関する情報の提供,貨物のこん包,貨物の輸送の媒介,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,配達物の一時預かり」を指定役務として、同25年2月19日に登録査定、同年3月8日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証(枝番を含む。なお、括弧内における証拠番号は、以下「甲1」のように省略して記載する。)を提出した。
1 本件商標の構成について
本件商標は、「ソラカラポスト」を標準文字で表したものからなり、その指定役務との関係において、その指定役務の提供の用に供する物である「ポスト」を語尾に有してなるものである。国語辞書「大辞林」によると、「ポスト」には、様々な意味があるが、本件商標の「ポスト」の部分は、その指定役務との関係から「1.郵便物を投函する箱。郵便差し出し箱。2.家庭などの郵便受け。」を意味すると考えるのが相当である(甲2)。
したがって、本件商標の指定役務との関係より、その構成中、語尾の「ポスト」部分からは、識別力が生じないか、又は弱いため、本件商標の要部は、造語である「ソラカラ」というべきである。
2 「ソラカラポスト」及び「ソラカラ」が意味するものについて
インターネットの検索サイトで、本件商標の「ソラカラポスト」を検索すると、2013年4月15日時点で、Google及びYahoo!の検索結果では、それぞれ28,600件のサイトが表示され、同様に「ソラカラ」を検索すると、Google及びYahoo!の検索結果では、199,000件及び311,000件のサイトが表示され、これらの検索結果のほとんどは、著名な「東京スカイツリー」の公式キャラクターである「ソラカラちゃん」に関するものである(甲3)。
つまり、「ソラカラ」は、東京スカイツリーの公式キャラクター名である「ソラカラちゃん」を意味すると認識されていることがわかる。
3 東京スカイツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」について
(1)東京スカイツリーの概要
東京スカイツリーは、東京都墨田区押上に建設された高さ634mの世界一の自立式電波塔の名称であり、その開業日は、2012年5月22日であって、その事業主体は、東武鉄道株式会社(以下「東武鉄道」という。)及びその関連会社の東武タワースカイツリー株式会社(以下「東武タワースカイツリー」という。)である。また、東京スカイツリータウンは、電波塔「東京スカイツリー」、商業施設「東京ソラマチ」、オフィス施設「東京スカイツリーイーストタワー」、教育関連施設、水族館及びドームシアターなどを含む一大複合施設の名称である。
(2)「ソラカラちゃん」の概要
ソラカラちゃんは、東京スカイツリーの公式キャラクターであり、星形の髪型をした女の子の形をしており、東京スカイツリーの広告塔として、2010年10月28日に発表された(甲4-2)。なお、東京スカイツリーの展望台内部にある最高地点の施設の名称は、ソラカラちゃんにちなんで「ソラカラポイント」と名付けられ、ソラカラちゃんの発表当日には、ソラカラちゃん自身の公式サイトが開設されたほか、ブログも制作され、また、ソラカラちゃんの発表にともない、サブキャラクターの「テッペンペン」及び「スコブルブル」も併せて発表された(甲4-2ないし4)。
これらの公式キャラクターなどは、「東京スカイツリー」の事業主体と何ら関係のない者の使用などを防止するため、すべて、商標登録がされている(甲4-5)。
そして、ソラカラちゃんは、日本各地のイベントに登場し、テレビ、新聞、雑誌などのマスコミにより数多く報道された結果、今や著名の域に達している(甲6)。「ソラカラちゃん」などの商標権者である東武タワースカイツリーは、「ソラカラちゃん」に化体した信用、イメージや著名性を保護するために、ライセンス商品のタグや雑誌などにおいて、積極的に商標登録表示を行っている(甲4-7)。
甲第4号証-2に記載された「2.公式キャラクター(ソラカラちゃん)のデザイン開発意図」によると、「ソラカラちゃんは東京スカイツリーに『空から』舞い降りてきたキャラクターとして誕生しました。」とあり、これより、このキャラクターが東京スカイツリーの名称の一部である「スカイ(「空」の意味)」に基づいて「ソラカラちゃん」と名付けられたことがわかる。
また、「ソラカラちゃん」の後半部分の「ちゃん」は、女の子の愛称によく使用される言葉であり、自他商品の識別力はないか、又は弱いものであるから、「ソラカラちゃん」の要部は、「ソラカラ」であり、別掲のとおりの構成からも、「ソラカラ」部分は、図形化された特別な文字で表されているのに対して、「ちゃん」は、図形化されておらず、「ソラカラ」よりも相当小さく末尾に付されていることからも、「ソラカラちゃん」の要部は、「ソラカラ」部分というべきである。
さらに、「ソラカラ」が「ソラカラちゃん」の要部であることは、「ソラカラちゃん」に関する登録商標3件(甲4-5)に記載された「【称呼(参考情報)】」をみると、「ソラカラチャン」とともに「ソラカラ」が挙げられていることからも推認され、同様に、東京スカイツリーの展望台内部にある施設の名称の「ソラカラポイント」も商標登録されており、「ソラカラポイント」とともに「ソラカラ」の称呼が挙げられている。
甲第4号証-2の1ページ下段に「・・・皆さまに東京スカイツリーの魅力をわかりやすく伝えてくれる『ソラカラちゃん』は、東京スカイツリーの広告塔として、広報宣伝活動の中心的存在となり、様々なイベントなどに登場する予定となっております。」とあるとおり、事業主体による発表後、ソラカラちゃんは、東京スカイツリーの広告宣伝のため、数多くのイベントに登場し、テレビ、新聞、雑誌を中心として数多くのマスコミに取り上げられることとなった(甲6)。特に、開業年である2012年や開業後初の年始を迎えた2013年のお正月特別番組では、東京スカイツリーの広告塔として「ソラカラちゃん」が多くのテレビ番組に登場した。
このように、東京スカイツリータウンの核となる東京スカイツリーは、一大名所の地位を確保しつつあるとともに、公式キャラクター「ソラカラちゃん」による広告宣伝活動が全国的に連日報道されており、「ソラカラちゃん」は、著名の域に達している。
(3)東京スカイツリーの事業及び知的財産の使用について
「東京スカイツリー」の事業主体である東武鉄道及び東武タワースカイツリーは、「東京スカイツリーライセンス事務局」を設けて、東京スカイツリーの開業前から知的財産の使用に関する問い合わせを受け付けており(甲4-6)、事業主体やその許諾を受けた者による事業が幅広く展開されている。
「ソラカラちゃん」についても、同様に、商標権者である東武タワースカイツリーの許諾のもとで、商品の展開や役務の提供が幅広く行われている。
東京スカイツリー内部にある事業主体によるオフィシャルショップ「THE SKYTREE SHOP」や商業施設「東京ソラマチ」では、お土産物として一般的な商品、例えば、腕時計、文房具類、袋物、ぬいぐるみ、菓子など、「ソラカラちゃん」のオリジナル商品、ライセンス商品が販売されている(甲4-7)。
また、東京スカイツリータウン内のイベントだけではなく、日本各地のイベントに東京スカイツリーの開業前からソラカラちゃんが登場し、電波塔「東京スカイツリー」の広告宣伝活動を行っていた(甲6)。
実際には、このほかにも数多くの「ソラカラちゃん」に係る商品の展開やサービスの提供がなされ、これらの商品及び役務には、「東京スカイツリー」の名称やその外形形状のデザインのみならず、「ソラカラちゃん」という名称やキャラクターの形状が、事業主体の監修のもとで適法に付されている。
そして、「ソラカラちゃん」の関連商品やその商品タグなどにおいても、第三者の無断の使用を防止し、「ソラカラちゃん」に化体した信用、イメージや著名性を保護するために、積極的に商標登録表示が付されている(甲4-7)。
4 商標法第4条第1項第7号違反について
上記のように、1.Google、Yahoo!という主たるインターネットの検索サイトにおいて、本件商標やその要部である「ソラカラ」を検索すると、東京スカイツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」に関する情報が多数表示され、2.「ソラカラちゃん」は、東京スカイツリーを広告宣伝するために、東京スカイツリータウンの開業前から日本各地で開催されたイベントに登場するとともに、テレビ、雑誌などのマスコミにより数多く報道されており、我が国で著名の域にあり、3.「東京スカイツリー」の事業主体であり、「ソラカラちゃん」の商標権者である東武タワースカイツリーのもとで行われているオフィシャル商品、ライセンス商品が多数存在するとともに、東京スカイツリータウンやその周辺において、「ソラカラちゃん」に関する役務が多岐にわたって展開されており、4.本件商標は、事業主体と何ら関係のない第三者が事業主体の許諾を得ることなく、登録出願されたものであり、5.本件商標に係る登録出願日は、2012年10月9日であり、2010年10月28日に「ソラカラちゃん」が発表されてから多くのマスコミによって、「東京スカイツリー」の「ソラカラちゃん」が報じられ、著名となった後に登録出願されたものである。
そして、「ソラカラちゃん」の商標権者である東武タワースカイツリーは、ソラカラちゃんに関する雑誌、商品などの監修を行い、商標登録表示を積極的に用いている。もし、本件商標の登録が認められると、商標登録表示を積極的に行うことで「ソラカラちゃん」に係る商標権の存在を示し、「ソラカラちゃん」に化体した信用、イメージや著名性を保護しようと努力している商標権者の行為を無に帰すこととなる。
してみれば、本件商標は、東京スカイツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」が持つ著名性及び顧客吸引力に便乗する意図のもとで登録出願されたものと推認され、「東京スカイツリー」や「ソラカラちゃん」の事業主体と何ら関係のない一私人に指定役務について、独占使用を認めることは、一般的道徳観念に照らして穏当ではなく、公の秩序又は善良の風俗を害するものであるため、商標法第4条第1項第7号に該当する。
5 商標法第4条第1項第15号違反について
事業主体による東京スカイツリー内部のオフィシャルショップ「THE SKYTREE SHOP」や「東京ソラマチ」の各種店舗において、「ソラカラちゃん」に係るオフィシャル商品、ライセンス商品が販売されている(甲4-7及び8)。また、東武タワースカイツリーの企画、協力の下で、東京スカイツリータウン内のイベントだけではなく、日本各地で行われる様々なイベントにソラカラちゃんが登場し、東京スカイツリータウンの来場者は、「ソラカラちゃん」の商品やイベントを実際に目にしている。また、「ソラカラちゃん」は、テレビ、新聞、雑誌などのマスコミに報道されている(甲6)。
「ソラカラちゃん」の全国的な著名性を鑑みれば、「ソラカラちゃん」やその略称「ソラカラ」がなければ、一般的には、漢字「空」と平仮名「から(起点を表す格助詞)」とで表される「空から」をあえて片仮名で表す必要はなく、しかも、あえて片仮名「ソラカラ」と「ポスト」という互いに関連性のない語を結びつけて、本件商標の構成要素とした必然性や妥当性は、認め難く、「ソラカラちゃん」がなければ、本件商標は、選択されなかったともいうべきである。
そして、東京ソラマチでは、本件商標に係る指定役務のうち、「貨物の輸送の媒介」及び「他人の携帯品の一時預かり」が実際に行われている(甲4-8及び9)。
してみれば、「東京スカイツリー」の事業主体やその公式キャラクター「ソラカラちゃん」の商標権者と何ら関係のない第三者によって、本件商標が、その指定する役務「貨物の輸送の媒介,他人の携帯品の一時預かり」等に使用されれば、その役務が該商標権者に対して、他人である東武鉄道や東武タワースカイツリー、又はその事業主体と組織的又は経済的に何らかの関連のある者の事業に係る役務であるかのように、一般需要者に認識されて出所の混同を生じるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
6 むすび
本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同法同項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消されるべきである。

第3 当審の判断
1 「ソラカラちゃん」の周知・著名性について
申立人が提出した証拠によれば、「ソラカラちゃん」は、東京スカイツリーの公式キャラクターとして決定されたものであり、星形の髪型をした女の子の形をしており、2012年5月22日開業された東京スカイツリーの広告塔として、東武鉄道及び東武タワースカイツリーにより2010年10月28日に発表され、公式キャラクター(ソラカラちゃん)の役割として、「ソラカラちゃんは、無邪気な好奇心を発揮した彼女の“あたらしい視点”から、東京スカイツリーの魅力を皆さまに伝えます。ソラカラちゃんが見るあたらしい東京の景色を、実際にご覧いただけるのは2012年春の開業後になりますが、開業後はもちろん。開業前も、広告やWebで彼女の視点に基づいた情報を発信していきます。」との記載がある(甲4-2)。
また、「ソラカラちゃん」の文字及び該キャラクターの図形からなる商標は、東武タワースカイツリーを商標権者とする登録商標であって(甲4-5)、東京スカイツリー内部にある事業主体によるオフィシャルショップ「THE SKYTREE SHOP」や商業施設「東京ソラマチ」では、お土産物として一般的な商品、例えば、腕時計、文房具類、袋物、ぬいぐるみ、菓子など、「ソラカラちゃん」のオリジナル商品が販売されている(甲4-7)。
そして、「ソラカラちゃん」は、日本各地のイベントに登場し、テレビ、新聞、雑誌などのマスコミにより数多く報道されている(甲6)。
以上からすると、「ソラカラちゃん」は、東京スカイツリーの公式キャラクターとして、広く知られているといい得るものの、該「ソラカラちゃん」が「ソラカラ」と略称されている事実は、見いだせない。
2 本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)「ソラカラちゃん」の周知性の程度
上記1のとおり、「ソラカラちゃん」は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができる。
(2)本件商標と「ソラカラちゃん」との類似性
本件商標は、「ソラカラポスト」の片仮名を標準文字により表してなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって表されていることから、視覚上、まとまりよく一体的な印象を与えるものであり、また、本件商標の構成文字全体から生じる「ソラカラポスト」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものといえ、辞書などに載録が認められない語であるから、特定の観念を生じるものとはいえない。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「ソラカラポスト」の称呼が生じ、特定の観念は生じないとみるのが相当である。
他方、「ソラカラちゃん」は、東京スカイツリーの公式キャラクターとして、広く知られているといえ、「ソラカラチャン」の称呼のみが生じるものであり、東京スカイツリーの公式キャラクターとしての「ソラカラちゃん」程の観念が生じるとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成中に「ソラカラ」の片仮名を有しているとしても、本件商標と「ソラカラちゃん」の文字とは、外観において著しい差異を有していることから、両者は十分に区別し得るものである。
また、本件商標から生ずる「ソラカラポスト」の称呼は、「ソラカラちゃん」から生ずる「ソラカラチャン」の称呼と比較した場合、後半部分における「ポスト」と「チャン」の音の相違により、聞き誤るおそれはないといえるものであり、さらに、本件商標からは、特定の観念が生じなく、「ソラカラちゃん」からは、東京スカイツリーの公式キャラクターとしての「ソラカラちゃん」程の観念が生じるから、両者は、観念において類似するとはいい難い。
以上によれば、本件商標と「ソラカラちゃん」とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、類似するとはいえない。
なお、申立人は、本件商標の構成文字中、「ポスト」の文字が、その指定役務との関係で、「郵便物を投函する箱」などの意味を有し、また、「ソラカラちゃん」の後半部の「ちゃん」の部分は、女の子の愛称に使用される言葉であって、さらに、別掲のように、「ちゃん」の部分が小さく末尾に付されていることからも、「ポスト」及び「ちゃん」の各文字は、識別力が生じないか、弱いものであって、本件商標及び「ソラカラちゃん」の要部は、「ソラカラ」部分である旨主張している。
しかしながら、たとえ、本件商標の構成中、「ポスト」の文字において、申立人主張の意味があったとしても、その指定役務の具体的な質を表すものともいい難い上に、本件商標の構成文字は、まとまりよく一体に表されており、また、「ソラカラちゃん」は、東京スカイツリーの公式キャラクター名の「ソラカラちゃん」として、広く一般に知られており、本件商標及び「ソラカラちゃん」から、殊更に「ソラカラ」のみを持って取引される特段の事情があるともいえないから、申立人の該主張は採用することができない。
(3)本件商標の指定役務と「ソラカラちゃん」の使用に係る役務との関連性
本件商標の指定役務は、前記第1のとおり、第39類「信書便,信書便又はこれに関する情報の提供,貨物のこん包,貨物の輸送の媒介,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,配達物の一時預かり」である一方、「東京ソラマチ」において、本件商標に係る指定役務のうち、「貨物の輸送の媒介,他人の携帯品の一時預かり」が行われている(甲4-8及び9)としても、「ソラカラちゃん」を付して前記役務を提供している事実は、見いだせなく、むしろ、「ソラカラちゃん」の役割が東京スカイツリーに関する情報発信を行うことであること(甲4-2)からすれば、「ソラカラちゃん」を付して提供する役務は、東京スカイツリーに関する広告、情報の提供を主とする役務とみるのが相当というべきである。
そうとすると、本件商標の指定役務と「ソラカラちゃん」を付している役務とは、その提供の手段、目的などが相違するものといえることから、本件商標の指定役務と「ソラカラちゃん」を付して提供する役務とは、その関連性があるとはいえない。
(4)役務の出所の混同を生ずるおそれ
上記(1)ないし(3)のとおり、「ソラカラちゃん」が広く知られているとしても、本件商標と「ソラカラちゃん」とは、類似するものではなく、その使用に係る役務と本件商標の指定役務の関連性もあるとはいえないから、これらを総合して考察すれば、本件商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、申立人又は「ソラカラちゃん」を想起、連想させるものとは認められず、その役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
3 本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は、本件商標をインターネット検索すると、東京スカイツリーの公式キャラクター「ソラカラちゃん」が多数表示されることから、その構成中、「ソラカラ」は、「ソラカラちゃん」の略称であって、広く知られている「ソラカラちゃん」に化体した信用、顧客吸引力に便乗する意図のもとで出願されたものと推認される旨述べている。
しかしながら、申立人の提出に係る証拠を総合してみても、「ソラカラちゃん」の略称が「ソラカラ」であることは見いだせなく、本件商標の登録出願の経緯に、「ソラカラちゃん」に化体した信用、顧客吸引力に便乗しようとするなどの不正の意図・目的があったものとまではいえない。
また、本件商標をその指定役務について使用することが、社会の一般的道徳観念に反するような事情、あるいは、登録を認めることが商標法の予定する公正な競業秩序の維持に反するものとして到底容認し得ないとすべき事情等は見受けられない。
そして、本件商標は、その構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形ではないし、他の法律によってその使用等が禁止されているものでもない。
したがって、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標とはいえないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲



異議決定日 2013-12-03 
出願番号 商願2012-81265(T2012-81265) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W39)
T 1 651・ 22- Y (W39)
最終処分 維持 
前審関与審査官 小出 浩子 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 根岸 克弘
手塚 義明
登録日 2013-03-08 
登録番号 商標登録第5564244号(T5564244) 
権利者 株式会社ジィエィインク
商標の称呼 ソラカラポスト 
代理人 藁科 孝雄 
代理人 藁科 えりか 
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