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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900144 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W05
管理番号 1282418 
異議申立番号 異議2013-900223 
総通号数 169 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2014-01-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-07-16 
確定日 2013-12-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5572228号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5572228号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5572228号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成24年11月14日に登録出願、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,サプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品,栄養補助用飼料添加物(薬剤に属するものを除く。)」を指定商品として、平成25年3月11日に登録査定、同年4月5日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録第5122673号商標(以下「引用商標」という。)
商標 別掲2のとおり
指定商品 「ビタミン等を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,水産物の抽出物を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,豆の抽出物を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,納豆の抽出物を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,植物油の抽出物を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,牛乳抽出精製物を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,食物繊維を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,ペプチドを主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,植物を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品,αリポ酸を主原料にした粉末状・錠剤状・カプセル状・粒状・顆粒状・ゼリー状・液状の加工食品」を含む、第29類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
出願日 平成19年1月31日
登録日 平成20年3月28日

3 登録異議の申立ての理由
本件商標は、その構成中、漢字「骨」から「月」を除いた部分とその下方に右手を挙げた立ち姿の人図形は、一体的に認識できるが、それとその下方に配された「Quality of Life」の欧文字部分は、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められない。
また、「Quality of Life」の欧文字部分は、指定商品中「サプリメント」との関係上、商品の品質等を表示するものではない。
したがって、本件商標は、「Quality of Life」の欧文字部分が独立して自他商品識別力を発揮し、そこから生ずる称呼「クオリティ(ー)オブライフ」をもって取引に供されることは明らかである。
他方、引用商標は、「Livita」の欧文字部分と、「QOL」及び「Quality of Life」の欧文字部分とは、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものではない。さらに、「QOL」及び「Quality of Life」部分もまた、色彩及び大きさが異なることから、「Quality of Life」が独立して自他商品識別標識として機能することは明らかである。
また、上述したように、「Quality of Life」の欧文字部分は、いわゆる「サプリメント」との関係上、商品の品質等を表示するものではない。
したがって、引用商標は、「Quality of Life」の欧文字部分が独立して自他商品識別力を発揮し、そこから生ずる称呼「クオリティーオブライフ」をもって取引に供されるものである。
よって、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成中、「Quality of Life」の欧文字部分が独立して自他商品識別力を発揮し、そこから生ずる称呼「クオリティーオブライフ」をもって取引に供されるものであるから、「クオリティーオブライフ」を共通にする類似の商標である。
また、引用商標は、本件商標よりも先願の地位を有しており、かつ、指定商品がいずれも「32F15」の類似群に属するものであるから、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法43条の2第1号により取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)「Quality of Life」の語について
「クオリティー オブ ライフ」(Quality of Life)は、「生活を物質的な面から量的にとらえるのではなく、個人の生き甲斐や精神的な豊かさを重視して質的に把握しようとする考え方。医療や福祉でいう。生活の質。生命の質。QOL。」(広辞苑第6版)を意味する語として、一般に使用されているものである。
そして、本件商標と引用商標の指定商品中、同一又は類似の商品と認められるサプリメントは、健康維持のために摂取する商品であり、サプリメントが、「クオリティー オブ ライフ」を維持し、高める商品として、販売されていることなどからすると、「Quality of Life」の文字は、サプリメントとの関係において、前記意味合い(考え方)に係る商品であることを想起させるものであり、自他商品の識別力は、弱いものと認められる。
(2)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標は、別掲1のとおり、緑色の正方形内に白抜きで、「骨」の文字の「月」の部分を人の立ち姿図形に置き換えた形状の図形とその下に「Quality of Life」の欧文字を横書きしてなるものである。
そして、大きく描かれた図形部分は、特徴的な構成よりなるものであって、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものであり、「Quality of Life」の文字部分は、前記(1)のとおり、自他商品の識別力が弱い語である。
そうとすると、本件商標において「Quality of Life」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすものということができない。
イ 引用商標は、別掲2のとおり、青色正方形内に白抜きで「Livita」(「a」の文字は図案化されている。以下同じ。)を配し、その青色正方形の右下部分に重ねて、楕円の輪郭線が右上と左下に広がって伸びるように描かれた図形に、「QOL」の欧文字を青色で大きく表し、当該文字の下に「Quality of life」の欧文字を赤色で横書きしてなるものである。
そして、構成全体に大きく表された図形部分は、極めて特徴的に描かれてなるものであって、また、構成中に顕著に表された「Livita」の文字は、特段意味を有しない造語と認められるものであって、これらの図形及び文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たすものであり、「Quality of life」の文字部分は、前記(1)のとおり、自他商品の識別力が弱い語である。
そうとすると、引用商標において「Quality of life」の部分が自他商品の識別標識としての機能を果たすものということができない。
以上のとおりであるから、本件商標と引用商標は、それぞれその構成中に「Quality of Life」又は「Quality of life」の文字を有するとしても、当該文字部分をもって取引に資するものとはいうことができないから、これによって、両者が類似する商標とはいうことができない。
その他、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の事由は存しない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
1 本件商標(色彩は原本参照)


2 引用商標(色彩は原本参照)


異議決定日 2013-11-27 
出願番号 商願2012-92405(T2012-92405) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (W05)
最終処分 維持  
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 井出 英一郎
田中 亨子
登録日 2013-04-05 
登録番号 商標登録第5572228号(T5572228) 
権利者 旭化成ファーマ株式会社
商標の称呼 クオリティオブライフ、ライフ 
代理人 古関 宏 

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