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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服201220419 | 審決 | 商標 |
不服2013800 | 審決 | 商標 |
不服201316054 | 審決 | 商標 |
不服201311573 | 審決 | 商標 |
不服201312525 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X094042 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない X094042 |
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管理番号 | 1282334 |
審判番号 | 不服2013-1777 |
総通号数 | 169 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2014-01-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-01-30 |
確定日 | 2013-11-21 |
事件の表示 | 商願2011- 94603拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、「ソーシャルネットワ-クミュージック」の文字を標準文字で表してなり、第9類「音楽再生のためのコンピータプログラム,音楽データ管理用コンピュータプログラム,画像処理用コンピュータプログラム,画像・イラスト・文字・図形を作成・編集・加工するためのコンピュータプログラム,その他の電子計算機用プログラム,電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」、第40類「印刷」、第42類「音楽再生のためのコンピュータプログラムの提供及びこれに関する情報の提供,音楽データ管理用コンピュータプログラムの提供,画像処理用コンピュータプログラムの提供及びこれに関する情報の提供,画像・イラスト・文字・図形を作成・編集・加工するためのコンピュータプログラムの提供,サーバーの記憶領域の貸与及びこれに関する情報の提供,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供及びこれに関する情報の提供,ウェブサイトの作成と保守(他人のためのもの),電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,気象情報の提供,デザインの考案,機械器具に関する試験又は研究」を指定商品および指定役務として、平成23年12月29日に登録出願されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、『ソーシャルネットワークミュージック』の文字を標準文字で表してなるところ、構成中の『ソーシャルネットワーク』の文字部分は、一般的には『社会生活を送る上でのコミュニティーやその活動』等の意味合いを表すものであるが、情報通信との関係においては、『ソーシャルネットワーキングサービス(コミュニティー型のウェブサイトの一種で、会員制のウェブ上で名前や趣味等の個人情報を公開して会員同士で友人を紹介したりして新たな人間関係を構築するサービス)』程の意味合いを表すものとして使用されているものである。そして、構成後半の『ミュージック』の文字は、『音楽』の意味合いを表す平易な英語と認められる。また、インターネットの情報によれば、近年、コミュニティー型のウェブサイトの一種である『ソーシャルネットワーキングサービス』を利用した種々の音楽に関する情報の共有・交換が行われていることをうかがい知ることができる。そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品・指定役務に使用しても、『ソーシャルネットワーキングサービスを利用した音楽に関する情報の共有・交換に関するもの』程の意味合いを表したものと理解させるにすぎず、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。 」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。 第3 当審の判断 1 本願商標は、前記のとおり「ソーシャルネットワークミュージック」の文字よりなるところ、その構成中「ソーシャルネットワーク」の文字は、情報通信関連の分野で使用される場合、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス。コミュニティー型のウェブサイト(ホームページ)の一種。」(イミダス2007 集英社)を意味する語として、例えば、請求人提出の証拠資料に「動画サイトなどのソーシャルネットワーク上で活躍するクリエイターや歌い手などの人気アーティストを一同に集めたものとなっており・・・」のように使用されているものである。 また、以下のインターネット情報からは、本願商標の指定商品及び指定役務を取り扱う分野において、音楽や音楽に関する情報を共有できるソーシャル・ネットワーキング・サービスが提供されている事実、また、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを使用して、利用者同士が音楽を共有したり、音楽についての情報を交換するためのアプリケーションソフトウェアが製造・販売されている事実が認められる。 (1)「midomi」のウェブサイト 「midomi.comでは、楽しみながら簡単に音楽や仲間を見つけることができます。あなたの声で好きな曲を検索し、音楽のテイストが似ている人やコミュニティにすばやくつながることができる、初めてのサイトです。歌声を聴く、写真を見る、歌の評価をする、音楽を購入するなど、他にもたくさんのことができます。」との記載がある。 (http://www.midomi.co.jp/index.php) (2)「GIZMODO」のウェブサイト 「あまたの楽曲を検索・試聴できる音楽系SNS(ソーシャルネットワーキンクサービス)、『exfm』のスマホ用アプリをご紹介します。好きなアーティストや曲をシェアできるSNSって他にもありますが、一部有料だったり、試聴時間が短かったりと制限があって、愛用するまでに至らなかったんです。exfmは完全無料でフル試聴対応なので、曲探し、流し聴きに絶対おススメ。プレイヤーも、iOS(iPhone/iPOD touch/iPad)版、Android版、PCブラウザ版の3種が用意されています。」との記載がある。 (http://www.gizmodo.jp/2013/05/exfm_music.html) (3)ファミ通Appのウェブサイト 「ソーシャル音楽プレイヤー『Groovy』がiOSに対応」の見出しのもと、「ディー・エヌ・エーは、Android向けに好評配信中の音楽プレイヤー『Groovy』のiOS版の配信を開始した。本プレイヤーは、100万曲以上の登録楽曲の中から自分の好みの曲を聴き続けることで、曲のジャンルや歌手などから共通点を見つけ、ほかのユーザーたちとの交流を楽しむことが可能となっている。」との記載がある。 (http://app.famitsu.com/20130418_154855/) (4)Beatrobo blogのウェブサイト 「『Beatrobo』はYouTubeやSoundCloudなどインターネット上のサービスを通じて、友達の好みの音楽をまとめて聞かせてくれる無料のソーシャルミュージックプレーヤーです。最新ヒットソングや好きなアーティスト、友達の聴いている音楽を基準に音楽を視聴することができます。」との記載がある。 (https://blog.beatrobo.com/ja/2013/05/14/iphoneapp-release/) (5)OKMusicのウェブサイト 「ファン同士が交流できる新感覚の“ソーシャル音楽”アプリ『ミュージックファウンテン』登場!」の見出しのもと、「約118万アーティスト、約1600万曲の楽曲を無料試聴することができ、キャラクタースタンプやデコレーションスタンプ、漫画文字スタンプなど、60種類以上の無料スタンプを使って自分の気持ちを表すことができる。そのコメントやスタンプは楽曲再生画面に次々と表示され、同じ曲を聴いているファン同士で共有できるのが特徴のひとつ。また、聴いている楽曲をLINEやFacebook、Twitterで公開したり、ユーザー同士のフォローやアーティストページへのフォローにより、自分のお気に入りや友だちからのオススメを共有することも可能となっている。」との記載がある。 (http://okmusic.jp/#!/news/23635) そうとすれば、「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」を認識させる「ソーシャルネットワーク」の文字と「音楽」を意味する「ミュージック」の文字を結合した本願商標は、「ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して提供される音楽」の意味を、容易に認識、理解させるものであり、これを、その指定商品及び指定役務中の「ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して提供される音楽」に関連する商品及び役務、例えば「音楽再生のためのコンピュータプログラム,音楽データ管理用コンピュータプログラム,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,音楽再生のためのコンピュータプログラムの提供及びこれに関する情報の提供,音楽データ管理用コンピュータプログラムの提供」について使用しても、これに接する取引者、需要者は、「ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して提供される音楽に関する商品や役務」であること、すなわち商品の品質、役務の質を表示したものと認識、理解するに止まるものであって、自他商品・役務の識別標識として機能し得ないものというべきである。 したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当する。 2 請求人の主張について 本願商標は、請求人の造語で、請求人のみが使用している商標であって、取引者や一般需要者において使用されている商標ではなく、また、商標全体からは、直接的な意味合いが生ずることなく、自他商品等識別機能を有する商標である旨主張している。 しかしながら、商標法第3条第1項各号に該当する商標であるか否かは、現実の使用の事実が、各号の適用の要件となるものではないから、「ソーシャルネットワークミュージック」の使用例がないとしても、本件の判断が左右されるものではない。 また、前記1(1)ないし(5)のとおりの指定商品及び指定役務の分野における取引の実情を踏まえれば、本願商標を構成する「ソーシャルネットワークミュージック」の文字は、「ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して提供される音楽」を認識させ、商品の品質及び役務の質を表す語として、需要者に認識されるものというのが相当であり、本願商標は自他商品・役務識別標識としての機能は有し得ないものである。 よって、請求人の主張は採用できない。 3 まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、これを登録することはできない。 なお、原査定は、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶したものであるが、本願商標についてした前記認定、判断の内容は、原査定の認定、判断の内容と実質的に相違しないものであるから、本願を拒絶した原査定は、取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-09-19 |
結審通知日 | 2013-09-24 |
審決日 | 2013-10-07 |
出願番号 | 商願2011-94603(T2011-94603) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(X094042)
T 1 8・ 16- Z (X094042) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 早川 真規子 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
小川 きみえ 内藤 順子 |
商標の称呼 | ソーシャルネットワークミュージック、ソーシャルネットワーク |
代理人 | 寺田 雅弘 |