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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900128 審決 商標
異議2013900100 審決 商標
異議2013900123 審決 商標
異議2013900145 審決 商標
異議2012900296 審決 商標

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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W28
審判 一部申立て  登録を維持 W28
管理番号 1280167 
異議申立番号 異議2013-900113 
総通号数 167 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-11-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-04-19 
確定日 2013-10-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第5551345号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5551345号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5551345号商標(以下「本件商標」という。)は、「Skagit Tactics」の欧文字と「スカジットタクティクス」の片仮名とを上下二段に書してなり、平成24年7月31日に登録出願、第28類「釣り具」及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として、同24年12月26日に登録査定され、同25年1月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第3条第1項第3号及び同第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、「Skagit Tactics」及びこれを片仮名で表した「スカジットタクティクス」を上下二段に併記してなるところ、「Skagit」、「スカジット」は、アメリカ合衆国ワシントン州の西海岸部に位置する郡を示す語であり、同郡を流れるスカジットリバー(スカジット川)の釣りに適したキャスティング方法の名称としても、多くの釣り愛好家の間で広く知られている。他方、「Tactics」、「タクティクス」は、「戦術、戦法」の意を有する英単語として広く知られている。
そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、本件商標の構成より、「スカジット上級者用の釣り具」、「スカジットを戦術的に用いる釣り具」程度の意味を直接的に把握、認識するということができる。
してみれば、本件商標を、その指定商品中「スカジットに用いる釣り具」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その商品の品質、内容を記述的に表したものと理解するにとどまり、本件商標を以って自他商品の識別標識と認識することはできない。
したがって、本件商標は、前記商品の内容を記述的に表すものであって、何人もその使用を欲するものであるから、これを一私人に独占させることは適当ではなく、本件商標が商標法第3条第1項第3号に該当することは明らかである。
また、仮に、本件商標が、「スカジット(キャスト)」とは全く無関係のキャスティング(釣り)方法に用いられる釣り具に使用された場合、該商品が恰も「スカジット」用の釣り具であるかの如く、需要者において該商品の品質について誤認される可能性があることは明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4第1項第16号に該当することは明らかである。
(2)まとめ
したがって、本件商標は、第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当し、その指定商品及び指定役務中、第28類「釣り具」について、その登録は、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、前記1のとおり「Skagit Tactics」の欧文字と「スカジットタクティクス」の片仮名よりなるところ、上段の「Skagit Tactics」の文字は、同じ書体でまとまりよく一体的に表されており、また、下段の「スカジットタクティクス」の文字は、上段の欧文字の読みを表したものと無理なく理解し得るものである。
そして、「Skagit」及び「スカジット」の文字は、「スカジット群(アメリカ合衆国ワシントン州の西海岸部に位置する郡)、スカジット川」の意味合いとして理解されるものである(甲2)。
ところで、申立人の提出に係る証拠を徴してみるに、釣りに関する雑誌やインターネット情報によれば、釣りに関して、「スカジット」、「スカジットキャスト」及び「スカジットシステム」等の語が多数使用されていることが認められるものであって、「スカジット(Skagit)」の文字は、スカジット群に流れるスカジット川に由来する釣りの方法の一つの名称として理解されるものである。
また、「Tactics」及び「タクティクス」の文字は、「戦術、戦法」との意を有するものである。
そうとすると、本件商標は、異議申し立てに係る指定商品「釣り具」との関係においては、「スカジット釣りの戦術」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。
しかして、本件商標から上記意味合いを理解させるものとしても、「釣り具」との関係において、「Skagit Tactics」及び「スカジットタクティクス」の各文字が、直ちに「釣り具」の特定の品質などを直接的又は具体的に表示するものとして、一般に理解されるものとは認め難い。
また、「釣り具」を取り扱う業界において、「Skagit Tactics」及び「スカジットタクティクス」の各文字が、商品の品質を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実は、申立人の提出に係る証拠からはみいだせず、さらに、職権による調査をするも、上記事実は発見できなかった。
したがって、本件商標は、これをその指定商品及び指定役務中、「釣り具」について使用しても、商品の品質を表示するものでなく、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、その構成中に、「Skagit」及び「スカジット」の文字が含まれているとしても、上記意味合いを理解させる本件商標においては、商品の品質について誤認させるおそれもないものである。
(2)以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、第28類「釣り具」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2013-09-30 
出願番号 商願2012-61722(T2012-61722) 
審決分類 T 1 652・ 272- Y (W28)
T 1 652・ 13- Y (W28)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小出 浩子 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 井出 英一郎
小川 きみえ
登録日 2013-01-18 
登録番号 商標登録第5551345号(T5551345) 
権利者 株式会社フィッシュ・マーケティング・リンク
商標の称呼 スカジットタクティクス、スカジットタクティックス、スカジット、タクティクス、タクティックス 
代理人 永岡 愛 
代理人 岩瀬 吉和 
代理人 城山 康文 
代理人 北口 貴大 
代理人 岩崎 博孝 

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