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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない X091825 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X091825 審判 査定不服 観念類似 登録しない X091825 |
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管理番号 | 1280041 |
審判番号 | 不服2012-24573 |
総通号数 | 167 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-11-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-12-11 |
確定日 | 2013-09-11 |
事件の表示 | 商願2011-58886拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「スマートフォン,スマートフォン用のカバー,携帯情報端末,携帯情報端末用のカバー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」、第18類「ハンドバッグ,財布,がま口,かばん類,袋物」及び第25類「ブーツ,履物,運動用特殊靴」を指定商品とし、2011年5月13日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成23年8月17日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第2695055号-1商標(以下「引用商標1」という。) 商標の構成:SPIRIT 登録出願日:平成3年5月14日 設定登録日:平成6年9月30日 最新更新登録日:平成16年7月20日 書換登録日:平成17年3月2日 指定商品:第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具」 (2)登録第4273089号商標(以下「引用商標2」という。) 商標の構成:別掲2のとおり 登録出願日:平成9年9月16日 設定登録日:平成11年5月14日 最新更新登録日:平成21年3月24日 指定商品:第9類「加工ガラス(建築用のものを除く。),電子応用機械器具及びその部品,計算尺」 (3)登録第4415526号商標(以下「引用商標3」という。) 商標の構成:SPIRIT(標準文字) 登録出願日:平成11年6月18日 設定登録日:平成12年9月8日 最新更新登録日:平成22年9月14日 指定商品:第18類「皮革,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,愛玩動物用被服類」 (4)登録第4447056号商標(以下「引用商標4」という。) 商標の構成:SPIRITS(標準文字) 登録出願日:平成11年8月19日 設定登録日:平成13年1月19日 最新更新登録日:平成23年1月25日 指定商品:第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター」を含む第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品 (5)登録第5040673号商標(以下「引用商標5」という。) 商標の構成:別掲3のとおり 登録出願日:平成18年5月24日 設定登録日:平成19年4月13日 指定商品:第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服」 以上、引用商標1ないし5を、まとめて「引用商標」ということがある。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲1のとおり、人型のシルエットからなる図形(一部に透かし模様がある。)、並びに、当該図形の直下にやや隙間を空けて、飾り文字風にデザイン化された「Spirit」の文字と、その下方に、「BY」の文字及びその右横に筆記体風に表した「Lucchese」の文字を、それぞれ上段の「Spirit」の文字より格段に小さく一連に配してなるものであり、図形部分を含めた全体として特定の観念を生ずるとはいい難いものである。 そして、上記構成並びに本願商標が全体として特定の観念を生ずるものではないことからすると、本願商標に接する取引者、需要者は、特異な書体で顕著に表された「Spirit」の文字部分のみをとらえて取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。そうすると、本願商標は、その文字部分全体から生ずる称呼のほか、前記「Spirit」の文字部分から、「スピリット」のみの称呼及び「心、精神」程の観念も生ずるものといえる。 (2)引用商標について 引用商標1及び引用商標3は「SPIRIT」の文字からなり、また、引用商標5は、別掲3のとおり、「スピリット」及び「SPIRIT」の文字を上下2段に書してなるところ、それぞれの構成文字に相応して「スピリット」の称呼及び「心、精神」程の観念を生ずるものである。 そして、引用商標2は、別掲2のとおり、「スピリッツ」及び「SPIRIT」の文字を上下2段に書してなるところ、それぞれの構成文字に相応して「スピリッツ」及び「スピリット」の称呼が生じ、「スピリッツ」は「SPIRIT」の複数形の片仮名表記と認められるから、両文字に相応して「心、精神」程の観念を生ずるものである。 また、引用商標4は「SPIRITS」の文字からなるところ、これは「SPIRIT」の複数形と認められ、その構成文字に相応して「スピリッツ」の称呼及び「心、精神」程の観念を生ずるものである。 (3)本願商標と引用商標との類否について まず、外観においては、本願商標と引用商標とは、その全体の構成において相違するものの、本願商標と引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5とは、本願商標の構成中、独立して自他商品の識別標識として認識される「Spirit」の文字部分において綴りを同じくし、また、本願商標と引用商標4との相違は、前記文字部分の末尾における「S」の有無に過ぎないから、本願商標は引用商標と外観上近似するといえるものである。 次に、称呼においては、本願商標から生ずる「スピリット」の称呼は、引用商標1ないし引用商標3及び引用商標5から生ずる「スピリット」の称呼と同一であり、また、引用商標4から生ずる「スピリッツ」とは、語頭部分の「スピリッ」を共通にし、語尾音の「ト」と「ツ」に差異を有するのみであるところ、当該差異音にしても、子音「t」を共通にする近似した音であるから、両称呼を一連に称呼するときは、その語調、語感が近似したものとなり、称呼上相紛れるおそれがある。 そうすると、本願商標と引用商標は称呼上類似するといえるものである。 さらに、観念においては、本願商標と引用商標とは、前記(1)及び(2)のとおり、共に「心、精神」程の観念を生ずるものであるから、両者は観念上類似するものである。 そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点を考慮しても、互いに相紛れるおそれのある類似の商標といわなければならない。 そして、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似するものである。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (4)まとめ 以上から、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) 別掲2(引用商標2) 別掲3(引用商標5) |
審理終結日 | 2013-04-17 |
結審通知日 | 2013-04-19 |
審決日 | 2013-05-01 |
出願番号 | 商願2011-58886(T2011-58886) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(X091825)
T 1 8・ 262- Z (X091825) T 1 8・ 263- Z (X091825) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 松江 |
特許庁審判長 |
村上 照美 |
特許庁審判官 |
梶原 良子 冨澤 武志 |
商標の称呼 | スピリットバイルケーシー、スピリットバイルチェス、スピリットバイルーチェス、スピリット、バイルケーシー、バイルチェス、バイルーチェス、ルケーシー、ルチェス、ルーチェス |
代理人 | 塩谷 信 |
代理人 | 今岡 智紀 |
代理人 | 勝沼 宏仁 |
代理人 | 黒瀬 雅志 |
代理人 | 宇梶 暁貴 |