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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X093842
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X093842
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X093842
管理番号 1276513 
異議申立番号 異議2011-900403 
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-08-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-11-14 
確定日 2013-06-24 
異議申立件数
事件の表示 登録第5431520号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5431520号商標の指定商品及び指定役務中の第38類「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く)」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品及び指定役務についての商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5431520号商標(以下「本件商標」という。)は、「パーソナルホットスポット」の片仮名と「PERSONAL HOTSPOT」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、平成23年2月24日に登録出願、第9類「携帯電話,スマートフォン,無線LAN用電気通信機械器具,電気通信機械器具,無線LAN用電子応用機械器具及びその部品,無線による通信及び接続性のためのネットワークソフトウエア用電子計算機用プログラム,無線通信システム用コンピュータハードウェア及びコンピュータソフトウェア,電子応用機械器具及びその部品,電子出版物」、第38類「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く),放送,無線通信機器の貸与」及び第42類「無線通信用ソフトウェアの提供,無線通信システムにおける電子計算機用プログラムの提供,無線による通信及び接続性のためのネットワークソフトウエア用電子計算機用プログラムの提供,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定商品及び指定役務として、同年7月28日に登録査定、同年8月12日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4539387号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ホットスポット」の文字を標準文字で表してなり、平成12年11月16日に登録出願、第38類「電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,コンピュータによるメッセージ及び映像の送信,デジタルデータ転送,移動体電話による通信,映像・音声伝送通信,電気通信に関する助言,電子メール通信,電子計算機端末による通信,電話による通信,付加価値通信網の提供,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,移動体電話による通信に関する情報の提供,電子計算機端末による通信に関するコンピュータデータベースによる情報の提供,電子計算機端末による通信に関する情報の提供,電話による通信に関する情報の提供,無線呼出しに関する情報の提供,コンピュータネットワークの加入に関する情報の提供,データ通信に関する情報の提供,電気通信に関連する情報の提供,電話の加入に関する情報の提供,テレビジョン放送・有線テレビジョン放送・ラジオ放送に関する情報の提供,報道をする者に対するニュースの供給に関する情報の提供,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与に関する情報の提供,電子通信情報の提供」を指定役務として、同14年1月25日に設定登録され、その後、同23年9月6日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(2)登録第4682174号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成14年4月23日に登録出願、第38類「電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,コンピュータを利用したメッセージ及び映像による通信,電子メールの自動転送,ホームページへの接続の自動転送,移動体電話による通信,映像・音声伝送交換,電気通信(放送を除く。)に関する助言,電子メール通信,その他の電子計算機端末による通信,電話による通信,付加価値通信網の提供,無線呼出し,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,移動体電話による通信に関する情報の提供,電子計算機端末による通信に関するコンピュータデータベースによる情報の提供,電子計算機端末による通信に関する情報の提供,電話による通信に関する情報の提供,無線呼出しに関する情報の提供,コンピュータネットワークの加入契約に関する情報の提供,データ通信に関する情報の提供,電気通信(放送を除く。)に関する情報の提供,電話による通信の加入契約に関する情報の提供,テレビジョン放送・有線テレビジョン放送・ラジオ放送に関する情報の提供,報道をする者に対するニュースの供給に関する情報の提供,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与に関する情報の提供」を指定役務として、同15年6月13日に設定登録されたものである。
(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)

第3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、登録異議の申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第105号証を提出している。
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、申立人の所有に係る引用商標と類似するものであって、かつ、本件商標の第38類に属する指定役務は引用商標の指定役務と同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
2 商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人がそれを「公衆無線LAN」サービスについて長年使用した結果、本件商標の登録出願前から広く知られているものであるところ、本件商標の第9類に属する指定商品及び第42類に属する指定役務は、いずれも無線通信に関連するものであって、本件商標が該指定商品及び指定役務について使用された場合、引用商標との間で、商品又は役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
3 まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2の規定に基づき、取り消されるべきである。

第4 本件商標に対する取消理由
当審において、平成24年10月19日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨以下のとおりである。
1 引用商標の周知性について
(1)申立人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 申立人は、2002年(平成14年)5月15日から、無線LANを利用した高速インターネット接続サービスを「ホットスポット」の名称の下に開始した。該サービスは、外出先から無線LANを使ってインターネットに接続することを可能とするものであり、利用者は、無線LANカード内蔵のノートパソコンやPDA(携帯情報端末)等を基地局(アクセスポイント)周辺に持ち込むことにより、無線での高速接続ができるとされている。申立人は、当初、ファストフード店、ホテル、家電量販店等の都内約200か所に小型の無線基地局を設置して該サービスを提供していた(甲第16号証ないし甲第18号証)。
その後、基地局(アクセスポイント)は、駅、空港、図書館や大学の構内等にも拡大し、平成17年には、全国47都道府県に約3,000か所、同19年には、約7,000か所以上に増加した(甲第62号証、甲第67号証、甲第86号証、甲第89号証及び甲第97号証)。
イ 申立人が提供する上記サービス「ホットスポット」は、各種新聞記事(甲第16号証ないし甲第18号証、甲第22号証ないし甲第32号証)、各種雑誌記事(甲第33号証ないし甲第39号証、第42号証ないし甲第52号証)、プロバイダーによるウェブサイト上の記事及び紹介広告(甲第56号証ないし甲第61号証、甲第64号証ないし甲第75号証及び甲第82号証)等において、多数取り上げられている。
また、申立人は、自らもウェブサイト(甲第55号証、甲第62号証及び甲第63号証)、パンフレット(甲第86号証、甲第88号証ないし甲第90号証)、雑誌(甲第92号証ないし甲第95号証)等の媒体において、自己の提供に係る上記無線LANを利用した高速インターネット接続サービスについて、引用商標を使用して広告宣伝を行っているほか、2009年(平成21年)4月ないし2010年(平成22年)3月までの間にも、インターネットや雑誌等の媒体を通じて、同様に広告宣伝を行っている(甲第96号証)。
さらに、上記と同様の記事掲載や広告は、本件商標の登録出願後においても行われている(甲第53号証、甲第54号証、甲第76号証ないし甲第81号証及び甲第83号証)。
(2)以上によれば、引用商標は、遅くとも本件商標の登録出願時(平成23年2月24日)までには、「無線LANを利用した高速インターネット接続サービス」分野の需要者の間において、申立人の提供に係る役務の出所を表示するものとして広く認識されるに至っており、その周知性は、本件商標の登録査定時(平成23年7月28日)においても継続していたものと認められる。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、前記第1のとおり、「パーソナルホットスポット」の片仮名と「PERSONAL HOTSPOT」の欧文字とを上下二段に横書きしてなるところ、上段の片仮名は、下段の欧文字の読みを表したものとして容易に理解されるものであり、かつ、そのいずれも特定の意味合いをもって知られたものではなく、また、その構成中の「パーソナル」及び「PERSONAL」の文字部分は、「個人的。個人用。」等の意味を表す英語及び外来語として一般に広く知られているもの(甲第7号証)であって、本件商標の指定商品及び指定役務を取り扱う分野においては、個人用のもの(パーソナルコンピュータ、パーソナル通信サービス、パーソナル移動通信システム等。甲第8号証ないし甲第11号証。)であることを表す語として一般に広く用いられているものである。
さらに、本件商標の指定商品及び指定役務中に含まれると認められる「無線LANを利用した高速インターネット接続サービス」分野においては、上記1(2)のとおり、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、その需要者間で、申立人の提供に係る役務の出所を表示するものとして広く認識されるに至っていたものである。
そうとすると、本件商標をその指定商品及び指定役務中、上記役務及び上記役務と密接な関連を有する「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く)」に使用した場合、これに接する需要者は、その構成中の「パーソナル」及び「PERSONAL」の文字部分が役務の質や用途を表示するものであって、自他役務の識別力を有しないか又は極めて弱い部分として認識する一方、その構成中の「ホットスポット」及び「HOTSPOT」の文字部分に注目し、その役務の出所につき、引用商標ないし申立人の提供に係る役務(無線LANを利用した高速インターネット接続サービス)を連想、想起して取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く)」との関係においては、その構成文字全体に相応する「パーソナルホットスポット」の称呼を生ずるほか、その構成中の「ホットスポット」及び「HOTSPOT」の文字部分に相応する「ホットスポット」の称呼をも生じ、かつ、「申立人の提供に係る無線LANを利用した高速インターネット接続サービス」の観念を生ずるものである。
(2)引用商標
引用商標1は、前記第2(1)のとおり、「ホットスポット」の文字を標準文字で表してなるものであり、また、引用商標2は、別掲のとおり、看者をして容易に「HOT SPOT」の文字をデザイン化してなるものと理解されるものであるから、いずれもその構成文字に相応する「ホットスポット」の称呼を生ずるものであり、また、上述のとおり、「申立人の提供に係る無線LANを利用した高速インターネット接続サービス」の観念を生ずるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否
ア 外観
本件商標は、「パーソナルホットスポット」の片仮名と「PERSONAL HOTSPOT」の欧文字とを上下2段に横書きしてなるものであるのに対し、引用商標は、それぞれ「ホットスポット」の文字を標準文字で表してなるもの及び「HOT SPOT」の欧文字をデザイン化してなるものであるから、両商標は、その構成全体をもって対比すれば、外観上、区別し得る差異を有するといえるものの、上述のとおり、本件商標の構成において、出所識別の要部たり得るのは「ホットスポット」及び「HOTSPOT」の文字部分といえることから、該文字部分と引用商標とを対比するときは、「ホットスポット」の文字を共通にする又は、1文字分程度の間隔の有無という差異はあるものの、「HOT」及び「SPOT」の文字を共通にするものである。
イ 称呼
本件商標は、「パーソナルホットスポット」のほか、「ホットスポット」の称呼をも生ずるものであるのに対し、引用商標は、「ホットスポット」の称呼を生ずるものであるから、両商標は、「ホットスポット」の称呼を共通にするものである。
ウ 観念
本件商標は、その構成全体からは特定の意味合いを認識させることはないものの、その構成中の「ホットスポット」及び「HOTSPOT」の文字部分から「申立人の提供に係る無線LANを利用した高速インターネット接続サービス」の観念を生ずるといえるものであるのに対し、引用商標からも同一の観念を生ずるものであるから、両商標は、観念を共通にするものである。
エ 本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定役務との関係
本件商標の指定商品及び指定役務は、前記第1のとおりであるところ、そのうちの第38類「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く)」と同一又は類似する役務は、引用商標の指定役務中に包含されているものである。
オ 小括
上記アないしエによれば、本件商標と引用商標とは、その構成全体をもって対比するときは、区別し得る差異を有するものの、本件商標における出所識別に係る要部といえる「ホットスポット」及び「HOTSPOT」の文字部分について引用商標と対比すれば、両者は、「ホットスポット」の文字又は「HOT」及び「SPOT」の文字を共通にするものであることに加え、該文字部分から生ずる称呼及び観念は、引用商標から生ずるそれらと同一のものであるから、これらを総合勘案すれば、本件商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきであり、また、本件商標の指定商品及び指定役務中の第38類「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く)」は、引用商標の指定役務と抵触関係にあるものである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
4 むすび
以上のとおり、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第38類「移動体電話による通信,無線通信機器を用いて行うデジタル通信,携帯無線通信用端末装置による通信,電気通信(放送を除く)」について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

第5 商標権者の意見
商標権者は、前記第4の取消理由に対し、指定した期間内に何ら意見を述べるところがない。

第6 当審の判断
本件商標についてした先の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本願商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、結論掲記の指定役務について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとする。
しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品及び指定役務については、取り消すべき理由が認められないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
引用商標2(登録第4682174号商標)

(色彩については、原本参照のこと。)

異議決定日 2013-02-14 
出願番号 商願2011-12912(T2011-12912) 
審決分類 T 1 651・ 262- ZC (X093842)
T 1 651・ 263- ZC (X093842)
T 1 651・ 261- ZC (X093842)
最終処分 一部取消 
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 酒井 福造
田中 敬規
登録日 2011-08-12 
登録番号 商標登録第5431520号(T5431520) 
権利者 アップル インコーポレイテッド
商標の称呼 パーソナルホットスポット、ホットスポット 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 柴田 泰子 
代理人 大島 厚 
代理人 幡 茂良 
代理人 小出 俊實 
代理人 石川 義雄 
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