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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900065 審決 商標
異議2013900080 審決 商標
異議2013900038 審決 商標
異議2013900052 審決 商標
異議2013900025 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W33
審判 全部申立て  登録を維持 W33
審判 全部申立て  登録を維持 W33
審判 全部申立て  登録を維持 W33
審判 全部申立て  登録を維持 W33
管理番号 1276511 
異議申立番号 異議2013-900053 
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-08-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-02-25 
確定日 2013-06-27 
異議申立件数
事件の表示 登録第5537439号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5537439号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5537439号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成からなり、平成24年7月3日に登録出願され、第33類「焼酎」を指定商品として、同年10月23日に登録査定、同年11月22日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する商標は、商品「焼酎」に使用するものであって、別掲2に示すとおりの構成からなるもの(以下「引用商標」という。)である。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第19号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第26号証(枝番を含む。)を提出した。
1 商標法第4条第1項第10号について
(1)申立人の先使用商標について
申立人は、甲第4号証の1及び2に示すとおり、第33類「日本酒、洋酒、果実酒、中国酒、薬味酒」について「はなやま」及び「花山」の文字を2行に縦書きにしてなる商標を、平成15年6月17日に商標登録出願し、平成16年3月26日に商標登録されている(登録第4758424号)。
申立人は、上記登録商標の出願日とほぼ同時期に、甲類焼酎「花山」を発売し、その酒瓶に別掲2に示す引用商標と同一のラベルを貼付して販売を始め、現在に至るまで完全に同一ラベルを用いて、販売を継続して行っている。したがって、引用商標は、申立人が甲類焼酎について使用する商標として、取引者、需要者の間に広く知られた商標となっており、本件商標の出願日前に、申立人の周知商標となっていたものである。
(2)商標権者の使用する商標
商標権者は本件商標と同一の商標を使用せず、甲第3号証に提示するラベルの見本と同一ラベルを商品「甲類焼酎」の酒瓶に貼付して販売を行っている。同号証の原本に示すラベルは、紙に金属アルミニウムを蒸着したと思われる銀色の用紙を用いており、その上に金箔で「花見山」の文字を表示してなるものである。
(3)本件商標と引用商標の類似性について
本件商標と引用商標を比較すると、全体の下地の色彩は、銀色と赤味がかった灰色の若干の相違があるものの、本件商標の「花見山」の文字の表示と、引用商標の「花山」の文字は極めて類似する。それらの文字の全体の配置が左上から右下に斜めに配置する点、本件商標の「花見山」の文字が黄褐色で描かれるのに対し、引用商標の「花山」の文字は金色に表示されているが、引用商標の「花山」の文字の金色の輝きを消せば、略同じ色彩となる点、両商標の「花」と「山」の文字が互いに類似し、特に「花」の文字の「化」の部分の第3画が両者とも「花びらの如き形状」を紫色で表示する点、「熟成仕立」の文字を2行に縦書きにし、その4文字全体を四角形の枠で囲み、その全体を赤色で表示する点、若干位置の相違はあるが、縦にやや太い赤色の直線を描いた点、その赤色の線の左右の違いがあるが、赤色の線に沿って、本件商標では「焼酎」、甲第2号証のラベルでは「吟醸焼酎」の文字を同じ明朝体の略同じ大きさの黒文字で表示する点、中央右寄り上方に本件商標では「HANAMIYAMA」、「shouchu」、「produced by」及び「cave de vin oiwake」の文字を4行に小さく黒色の文字で表示するのに対し、甲第3号証のラベルでは「HANAYAMA」、「Gnjyo Shochu」、「Produced by」及び「Ryujin Shuzou co.ltd.」の文字を4行に小さく黒色の文字で表示しており、その表示内容、文字の大きさ、文字の色、文字の配置が極めて互いに類似する点を有し、本件商標と引用商標は互いに極めて類似する。またその商標を使用する商品は共に「焼酎」であり、同一商品である。
(4)引用商標の周知性について
引用商標が本願出願日前に周知商標となっていたことは、甲第5号証ないし甲第19号証、甲第23号証、甲第25号証及び甲第26号証(枝番を含む。)により明らかである。
申立人は、引用商標を平成16年から現在に至るまで、継続して、商品「甲類焼酎」について使用しており、その取引先は福島県、関東一円、信越地方、東海地方に拡がり、本件商標の出願日前に需要者、取引者に広く知られており、先使用により周知商標となっていたことは明らかである。
2 商標法第4条第1項第19号について
申立人の使用するラベル(甲2)と商標権者が使用するラベル(甲3)を比較すると、上記の本件商標と甲第2号証の比較よりも更に極めて互いに類似するラベルであることがわかる。両者共そのラベルの用紙として、紙に金属アルミニウムを蒸着した銀色の同じ用紙を用いている点、「花見山」及び「花山」の文字をともに金箔を用いて表示している点、「花」の文字の「化」の部分の第3画を「紫色の花びらの形状」にデザインして表示している点が全く同一であり、両者の差異は、「見」の字の有無のみの差異となり、両者を隔離観察すれば、両ラベルは極めて紛れやすいものであることは明らかである。しかもその「見」の文字をわざと小さく表示して、目立たなくしているのである。
上記の事実から商標権者は優れた品質の甲類焼酎として名声を博し、大量に販売されている申立人の甲類焼酎「花山」のラベルに極めて似せたデザインのラベルを故意に制作して、これを品質の劣る商標権者の甲類焼酎に貼付して、取引者、需要者の眼を欺き、恰も商標権者の甲類焼酎が申立人の甲類焼酎の商品であると、需要者・取引者に誤認させて販売しようと企んだものと認めざるを得ない。
そして、本件商標を商標登録出願する際には、申立人の使用する甲第2号証のラベルに余りにも酷似する、商標権者が使用する甲第3号証に示すラベルをそのまま商標見本として出願するのは、あまりにもひどいものであると考えて、甲第3号証のラベルの「下地の色」と「花見山」の文字の金箔による表示を、本件商標の如く変更して出願したものと認められる。そして本件商標が登録された暁には、商標権者の甲第3号証のラベルの使用は「登録商標の使用」であり、これを使用する権利があるとして、堂々と使用する意図があったといわざるを得ない。
上記の意図は明白であり、本件商標は商標法第4条第1項第19号に該当するものである。
さらに、申立人は甲第3号証に示すラベルを貼付した「甲類商標」を販売する商標権者及びその焼酎の製造業者である「花巻酒造株式会社」に対し、それぞれ甲第20号証及び甲第21号証に示す「通告書」を送付した所、商標権者の代理人から、甲第22号証に示す回答書が送付された。
3 結び
以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第19号に該当し、その登録を取消されるべきである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第10号該当について
(1)引用商標の周知性について
ア 事実認定
申立人が提出した甲各号証によれば、以下の事実が認められる。
(ア)「『龍神』『花山』復活」「龍神酒造(株)のブランド銘」との見出しのもと、「龍神酒造(株)では、日本酒『龍神』ブランドと、焼酎『花山』ブランドを復活させた。・・・館林のツツジをアッピールするために『花山』銘も復活、」との記事と商品の写真が掲載されている。
そして、この写真の焼酎「花山」には、引用商標のものとおぼしきラベルが貼付されている(平成16年11月26日付「関東新聞」:甲5)。
(イ)「花山」の文字部分が引用商標のそれと類似する文字を使用した「焼酎」の広告が掲載されている(平成20年1月18日付「関東新聞」:甲6)。
(ウ)引用商標を使用した焼酎「花山」を含む申立人のギフトセットのパンフレットが、平成20年ないし平成22年に発行されている(甲7ないし甲10)。
(エ)平成19年ないし同21年に日本蒸留酒酒造組合関東信越支部によって、他の21メーカーの商品と並んで引用商標を使用した焼酎「花山」が掲載されたインターネットによるハワイ旅行招待クイズの甲類焼中キャンペーンが行われた(甲11ないし甲13)。
(オ)取引先の酒販店による引用商標を使用した焼酎「花山」のインターネットによる宣伝広告がなされた(甲14ないし甲19)。
(カ)取引先の酒店に焼酎「花山」を販売した際の平成24年の日付がある納品伝票によれば、同商品は、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、新潟県、静岡県及び愛知県に販売されている(甲23の1ないし20)。
(キ)申立人が作成したと思われる資料によれば、平成18年9月から平成23年8月の5年間における甲類焼酎「花山」(720ml)の合計販売本数が約67万3千本となり、年平均では約13万5千本であり、近年では年間10万本を超える程度である(甲25)。
(ク)申立人が作成したと思われる資料によれば、平成23年3月から翌24年2月までの1年間の取引先数が133店である(甲26)。
なお、この点に関して、職権による調査をしたところ、甲第26号証に記載された都府県の酒小売業数は、公表されている資料によれば、平成19年において約23,500(全国では約47,700)であることが認められる(経済産業省 商業統計 平成19年商業統計確報 統計表 第2巻 産業編(都道府県表) 平成20年11月28日公表:経済産業省ホームページ)。
周知性の判断
上記によれば、引用商標を使用した焼酎「花山」について、新聞、雑誌などで広範に多数の宣伝、広告がされていたとの事実及び雑誌などのマスコミ媒体等で取り上げられたなどの事実は確認できない。
そして、引用商標を使用した焼酎「花山」を含む申立人のギフトセットのパンフレットが作成されたことは確認できるものの、その配布枚数、配布先などは明らかではない。
また、平成18年9月から平成23年8月の5年間における焼酎「花山」の合計販売本数が約67万3千本であって、年平均では約13万5千本であるとしても、その販売本数は、決して多いものということはできないものであって、また、平成23年3月から翌24年2月までの1年間の取引先数が133店であるとしても、都道府県の酒小売業数が平成19年においては約47,700であることからすれば、同商品を取り扱い販売する店は、かなり少ないものである。
そうとすれば、酒類製造事業者が比較的中・小規模の事業者であること及び申立人の「酒類における周知性の要件は緩和されるべきである」旨の主張を考慮しても、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が取引者、需要者間に広く認識されていたと認めることはできない。
(2)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、別掲1に示すとおり、灰色をした背景地の中央部に、「花見山」の文字を左上から右下に向けて黄褐色の毛筆体で表してなり、当該「花」の文字の「化」の部分の第三画部分を花びら状に紫色で表示してなり、この「花」の文字の右側に赤色で「熟成」「仕立」の各文字を2行で縦書きし、これを赤色の枠で囲み、その右側に赤色の縦線を介して黒色で「焼酎」の文字を縦書きし、さらにその上部には、「HANAMIYAMA」、「shochu」、「produced by」及び「cave de vin oiwake」の欧文字を4段に横書きしてなるものである。
そして、本件商標からは、その構成中、独立して自他商品の識別機能を有すると認められる、「花見山」及びその欧文字表記と認識される「HANAMIYAMA」の文字部分から、「ハナミヤマ」の称呼が生じるものであって、また、該「花見山」の文字は、「花見ができる山」程の意味合いを理解させるものである。
そうとすれば、本件商標は、その構成中の「花見山」及び「HANAMIYAMA」の文字部分に相応して、「ハナミヤマ」の称呼を生じ、「花見ができる山」の観念を生じるものというのが相当である。
これに対して、引用商標は、別掲2に示すとおり、銀色の背景地の中央部に、「花山」の文字を左上から右下に向けて金色の毛筆体で表してなり、当該「花」の文字の「化」の部分の第三画部分を花びら状に紫色で表示してなり、この「花」の文字の右側に黒色で「吟醸焼酎」の文字を縦書きし、その右に赤色の縦線を介して、「HANAYAMA」、「Ginjyo Shochu」、「produced by」及び「Ryujin Shuzo Co.,ltd」の欧文字を4段に横書きしてなり、その下部に、赤色で「熟成」「仕立」の各文字を2行で縦書きし、これを赤色の枠で囲んでなるものである。
そして、引用商標からは、その構成中、独立して自他商品の識別機能を有すると認められる、「花山」及びその欧文字表記と認識される「HANAYAMA」の文字部分から、「ハナヤマ」の称呼が生じるものであって、また、該「花山」の文字は、「花の山」程の意味合いを理解させるものである。
そうとすれば、引用商標は、その構成中の「花山」及び「HANAYAMA」の文字部分に相応して、「ハナヤマ」の称呼を生じ、「花の山」の観念を生じるものというのが相当である。
そこで、本件商標と引用商標との類否を検討するに、外観においては、両者は、背景の地色、文字の配置や構成に似通った印象があるものの、中央に大きく表されている「花見山」と「花山」の文字において、「見」の文字の有無という明確な差異を有するものであるから、外観上、十分に区別できるものである。
次に、称呼においては、本件商標からは、「ハナミヤマ」の称呼が生じるものであるのに対し、引用商標からは、「ハナヤマ」の称呼が生じるものであるから、両称呼は、「ミ」の音の有無により、称呼上、判然と区別できるものである。
また、観念については、本件商標からは、「花見ができる山」の観念を生じるのに対し、引用商標からは、「花の山」の観念を生じるものであるから、観念上、明らかに類似しないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点
においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(3)小括
以上のとおり、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間で広く認識されていたということはできないものであって、かつ、本件商標と引用商標は非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反するということはできないといわなければならない。
2 商標法第4条第1項第19号について
引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において需要者の間で広く認識されていたということができないことは、前記1(1)で判断したとおりであり、また、本件商標が引用商標と類似しないと判断されることは、前記1(2)のとおりである(なお、商標権者が実際に使用する商標の背景が銀色であり、「花見山」の文字が金色であることを考慮しても同様である。)。
そして、不正の目的については、本件で提出された証拠によっては、本件商標が引用商標の周知性などに便乗して不正の利益を得ることを目的にしていたとか、申立人に損害を与えることを目的に登録出願したとの事情は見いだし得ないものである。そのほか、本件商標が不正の目的をもって登録出願されたとの事情も窺うことはできないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するということはできないものである。
3 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第19号に違反してなされたとは認められないから、同法第43条の3第4項に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標:色彩については原本を参照。)

別掲2(引用商標:色彩については原本を参照。甲2)



異議決定日 2013-06-18 
出願番号 商願2012-57189(T2012-57189) 
審決分類 T 1 651・ 25- Y (W33)
T 1 651・ 222- Y (W33)
T 1 651・ 251- Y (W33)
T 1 651・ 252- Y (W33)
T 1 651・ 253- Y (W33)
最終処分 維持 
前審関与審査官 安達 輝幸石井 亮 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 小川 きみえ
井出 英一郎
登録日 2012-11-22 
登録番号 商標登録第5537439号(T5537439) 
権利者 株式会社追分
商標の称呼 ハナミヤマショーチュー、ハナミヤマ、プロデュースドバイカーブドゥバンオイワケ、プロデュースドバイカーブドバンオイワケ、カーブドゥバンオイワケ、カーブドバンオイワケ、カーブドゥバン、カーブドバン、カーブ、オイワケ、ショーチュージュクセージタテハナミヤマ、ジュクセージタテハナミヤマ、ジュクセージタテ 
代理人 小山 義之 
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