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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない X25
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X25
管理番号 1276408 
審判番号 不服2012-25504 
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-12-05 
確定日 2013-06-21 
事件の表示 商願2011- 88552拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成23年11月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、次の(1)及び(2)の登録商標と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
(1)登録第4540006号商標(以下「引用商標1」という。)
引用商標1は、「ARMA」の欧文字と「アルマ」の片仮名とを二段に横書きしてなり、平成13年1月25日に登録出願、第28類「運動用具」を指定商品として、平成14年2月1日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)国際登録第686695号商標(以下「引用商標2」という。)
引用商標2は、「ARMA」の欧文字を横書きしてなり、2002年(平成14年)8月14日に国際商標登録出願(事後指定)、第25類「Leather clothing, leather footwear, leather headgear.」を指定商品として、平成18年9月22日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、別掲のとおり、左に心臓と思われる図形を配し、右に大きく「ALMA」の欧文字及びその下に小さく「JIU-JITSU/MIXED MARTIAL ARTS SUPPLY」の欧文字を書してなるものであり、その構成上、図形部分と文字部分とが視覚上分離して観察されるものである。
そして、本願商標は、全体を常に不可分一体のものとして把握しなければならない特段の事情は見いだせないものであるから、図形部分と文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとは認められないものである。
また、本願商標の文字部分については、「ALMA」の文字が大きく顕著に表されているため、本願商標に接する取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える一方、「JIU-JITSU/MIXED MARTIAL ARTS SUPPLY」の文字は非常に小さい文字で表されているため商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいえず、加えて、本願の指定商品中「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」との関係では、該文字部分は「柔術/総合格闘技に供給されるもの」といった意味合いを認識させ、自他商品の識別力が強いものとはいえないことから、出所識別標識としての称呼、観念が生じないものというのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成中「ALMA」の文字部分を分離、抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきであり、該文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものといえる。
してみれば、本願商標は、その構成中「ALMA」の文字部分から「アルマ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
一方、引用商標1は、「ARMA」の欧文字と「アルマ」の片仮名とを二段に横書きしてなり、その構成文字に相応して、「アルマ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
また、引用商標2は、「ARMA」の欧文字を横書きしてなり、「アルマ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標の構成中「ARMA」の文字部分と引用商標とを比較すると、外観においては、両者の欧文字部分は、いずれも4文字からなる構成において、語頭を含めた「A」、「M」及び「A」の3文字を共通にするものであるから、近似した印象を与えるものである。
次に、称呼においては、両者は「アルマ」の称呼を共通にするものであり、また、両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において区別することはできない。
してみれば、本願商標と引用商標との外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、「アルマ」の称呼を共通にし、外観において近似した印象を与え、観念において明確に区別することができない両者は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
そして、本願の指定商品中「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」と引用商標1の指定商品「運動用具」とは、いずれも専ら運動用として使用される商品であるから、両者は生産部門、販売部門、用途、需要者の範囲を共通にする類似の商品と判断するのが相当である。
また、本願の指定商品中「被服,履物」には、引用商標2の指定商品「Leather clothing, leather footwear, leather headgear.」が含まれるものである。
さらに、本願商標と引用商標とが出所の混同を生じないというべき取引の実情は見いだせない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標の構成中「ALMA」の文字部分は、ポルトガル語で「魂」を意味するため、「魂」の意味合いを想起させる旨主張している。
しかしながら、ポルトガル語は、我が国において親しまれた外国語とはいえないことからすると、該文字に接する取引者、需要者が「ALMA」の文字から「魂」の意味合いを認識するとはいい難く、特定の観念を生じないものと認識するとみるのが相当である。
また、請求人は、ファッション分野においては、外観や観念の印象の違いが商標の類否に与える影響が大きい旨主張しているが、仮にそうであるとしても、本願商標と引用商標とは、外観において近似した印象を与えるものであって、観念において明確に区別することができないこと前述のとおりであるから、結局、両者は類似の商標と判断するのが相当である。
(3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標



審理終結日 2013-04-11 
結審通知日 2013-04-19 
審決日 2013-05-01 
出願番号 商願2011-88552(T2011-88552) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X25)
T 1 8・ 261- Z (X25)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 田口 善久 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 前山 るり子
山田 啓之
商標の称呼 アルマ、ジュージツミックストマーシャルアーツサプライ、ジュージツミクストマーシャルアーツサプライ、ジュージツミックストマーシャルアーツ、ジュージツミクストマーシャルアーツ、ジュージツ、ミックストマーシャルアーツサプライ、ミクストマーシャルアーツサプライ、ミックストマーシャルアーツ、ミクストマーシャルアーツ、サプライ 
代理人 新田 紀仁 

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