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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X4142
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X4142
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X4142
管理番号 1276396 
審判番号 不服2013-3914 
総通号数 164 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-08-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-02-28 
確定日 2013-07-03 
事件の表示 商願2011- 21068拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成23年3月25日に登録出願されたものである。
そして,指定役務については,原審における同年11月29日受付の手続補正書により,第41類「知識又は技芸の教授,シンポジウム・見本市・展示会・会議における栄養学的解決法及び科学に基づく栄養学に関する他人のための教育情報の提供,栄養学的解決法及び科学に基づく栄養学に関する他人のための教育情報の開発及び提供を目的としたシンポジウム・会議の企画・運営又は開催,オンラインによる栄養学に関する電子出版物の提供,オンラインによる栄養学に関する教育情報の提供,オンラインによる栄養学に関する教育又は指導」及び第42類「医療又は医学に関する研究,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,機械器具に関する試験・検査又は研究」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願の拒絶の理由に引用した登録第4983536号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成17年2月8日に登録出願,第38類「テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,デジタルテレビジョン放送,衛星テレビジョン放送,ラジオ放送,その他の放送」,第41類「テレビジョン放送・有線テレビジョン放送・デジタルテレビジョン放送・衛星テレビジョン放送・ラジオ放送の番組の制作・配給・上演,有線テレビジョン放送・テレビジョン放送・ラジオ放送及びコンピュータ情報ネットワークを通して提供される連続漫画・ドラマ・アクション・アドベンチャー・アニメーション番組シリーズ及び映画フィルムの制作,その他映画の上映・制作又は配給,オンラインによる映画の上映,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,音響用又は映像用のスタジオの提供,娯楽施設の提供,娯楽及びテーマパークの提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,オンラインデータベースを利用した娯楽に関する情報の提供,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,図書の貸与,ウェブサイトにおける書籍・雑誌・新聞の供覧,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,娯楽情報の提供」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,娯楽に関する情報を特徴とするウェブサイトの作成,他のウエブサイトへのオンラインリンクのプログラムの作成,オンラインソフトウエアの一時使用のためのプログラムの作成,電子計算機の貸与,電子計算機用のプログラムの提供,コンピュータネットワークへの多数のユーザーによるアクセスを可能とするコンピュータプログラムの提供」を指定役務として,平成18年9月1日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は,別掲1のとおり,ぎざぎざのある円形状の図形の下部に重なるようにリボンを模した図形を配し,該円形状の図形の縁に沿うように「AN INTEGRATED APPROACH TO PATIENT CARE」の文字を,また,その内部中央に大きく「TNT」の文字を,該図形の下部に「TOTAL NUTRITION THERAPY」の文字を表記した構成からなるものである。そして,上記の図形及び文字は,バランスよくまとまっており,外観上一体的に看取されるものである。
そして,本願商標は,その構成中,文字の大きさ及び配置された位置から,「TNT」及び「TOTAL NUTRITION THERAPY」の文字部分が,看者の注意を惹き易く,取引に資される識別標識として強く印象されるものである。
そうとすれば,本願商標は,これらの構成文字に相応して,「ティエヌティ」,「トータルニュートリションセラピー」及び「ティエヌティトータルニュートリションセラピー」の称呼を生じるものである。
また,本願商標の構成中,「完全な栄養療法」程の意味合いを有する「TOTAL NUTRITION THERAPY」の文字は,それぞれの頭文字「T」「N」「T」が他の文字に比して少し大きく表されていること,欧文字3文字を組み合わせて略称として用いることが一般に行われていることからすれば,円形状の図形の内部に表された「TNT」の文字は,「TOTAL NUTRITION THERAPY」の頭文字を表したものと認識されるというのが相当である。
そうすると,本願商標に接する者は,その構成中の「TNT」と「TOTAL NUTRITION THERAPY」の文字部分とを関連付けて理解し,認識するものというべきであるから,これらの文字からは,「完全な栄養療法」程の観念を生じるものである。
そして,両文字の関連性からすれば,「TNT」の文字部分のみが,本願商標において,出所識別標識としての機能を単独で果たすということもできないものというのが相当である。
他方,引用商標は,別掲2のとおり,円の内部中央に大きく「TNT」の文字を表記した構成からなるところ,その構成文字に相応して,「ティエヌティ」の称呼を生じ,また,該文字は,特定の意味合いを有しない一種の造語と認められるものであるから,これよりは,特定の観念を生じないものである。
そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,本願商標と引用商標の構成は,それぞれ上記のとおりであるから,両商標は,外観上明確に区別できるものである。
次に,称呼においては,本願商標から生じる「ティエヌティ」の称呼と引用商標から生じる「ティエヌティ」の称呼とは,その称呼において共通するものである。また,本願商標の「トータルニュートリションセラピー」の称呼と引用商標の「ティエヌティ」の称呼とは,音構成に明らかな相違があるから,両称呼は,明確に区別できるものである。そして,本願商標の「ティエヌティトータルニュートリションセラピー」の称呼と引用商標の「ティエヌティ」の称呼とは,「ティエヌティ」のあとに「トータルニュートリションセラピー」の音の有無という明らかな差異があるから,両称呼は,明確に区別できるものである。
また,観念においては,本願商標からは「完全な栄養療法」程の観念を生じるのに対し,引用商標からは特定の観念を生じないものであるから,両商標は,観念上類似するものとはいえないものである。
そうとすれば,本願商標と引用商標とは,「ティエヌティ」の称呼を共通にする場合があるとしても,外観において明確に区別でき,観念において類似するものではないことから,両商標の比較において,一の称呼の共通性が他の外観及び観念における差異等を凌駕するものとはいい難く,外観,称呼及び観念を総合的に判断すると,両商標は,役務の出所の誤認,混同を生ずるおそれのないものであり,全体として非類似の商標というのが相当である。
以上のとおり,本願商標と引用商標とは,互いに類似しない商標であって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)



別掲2(引用商標)



審決日 2013-06-19 
出願番号 商願2011-21068(T2011-21068) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (X4142)
T 1 8・ 262- WY (X4142)
T 1 8・ 263- WY (X4142)
最終処分 成立  
前審関与審査官 矢代 達雄田中 瑠美 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 田中 亨子
谷村 浩幸
商標の称呼 アンインテグレーテッドアプローチトゥペイシェントケア、アンインテグレーテッドアプローチトゥペーシェントケア、テイエヌテイ、トータルニュートリションセラピー、トータルニュートリション、ニュートリションセラピー 
代理人 中山 健一 

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