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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X01
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X01
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X01
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X01
管理番号 1274018 
審判番号 不服2012-20504 
総通号数 162 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-10-18 
確定日 2013-05-29 
事件の表示 商願2011-72418拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「トップITO」の文字と「TOP ITO」の文字とを上下二段に表してなり、第1類「めっき用化学品,その他の化学品,高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,原料プラスチック,陶磁器用釉薬」を指定商品として、平成23年10月11日に登録出願されたものであり、その後、本願の指定商品については、当審における同24年10月18日付け手続補正書により、第1類「プリント基板における酸化インジウムスズからなる電極部位のためのめっき用化学品,高級脂肪酸,非鉄金属,非金属鉱物,原料プラスチック,陶磁器用釉薬」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下の(1)及び(2)の拒絶の理由をもって、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第4条第1項第16号について
本願商標は、その構成中に、本願の指定商品との関係では「酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide)」の略称と認識させる「ITO」の文字を有してなるものであるから、これを本願の指定商品中、該文字に照応する商品(酸化インジウムスズ)以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4554061号商標及び登録第4763505号商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)は、いずれも「トップ」の文字と「TOP」の文字とを上下二段に表してなり、その指定商品及び設定登録の日は、それぞれの商標登録原簿に記載のとおりである。
なお、上記登録第4554061号商標については、平成24年7月4日に、第1類「非金属鉱物,パルプ,工業用粉類」及び第30類「みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,氷」を指定商品とする登録第4554061号の1商標と、第1類「化学品」及び第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品とする登録第4554061号の2商標とに、商標権の分割移転がされている。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第16号について
本願の指定商品について、前記1のとおり補正された結果、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、商品の品質の誤認を生ずるおそれはなくなったものと認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「トップITO」の文字と「TOP ITO」の文字とを上下二段に表してなるところ、各構成文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさで、外観上まとまりよく一体的に表され、また、該文字から生じる「トップアイティーオー」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
また、「ITO」の文字が、化学品を取り扱う業界において、「酸化インジウムスズ」を意味する略語として用いられる場合があるとしても、本願の指定商品は、前記1のとおり補正されているものであり、該補正後の指定商品との関係において、「ITO」の文字が商品の品質等を具体的に表すものとして、取引上、一般に使用されていると認めるに足る事実は見いだし得ないから、本願商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が、本願商標の構成中の「ITO」の文字部分から「酸化インジウムスズ」を想起し、商品の品質等を表したものとして看取、認識するとはいい難い。
そうすると、本願商標は、その構成中の「トップ」及び「TOP」の文字部分が、「ITO」の文字部分に比して、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいえず、また、該「ITO」の文字部分から商品の出所識別標識としての称呼、観念が生じないということもできない。
してみれば、本願商標は、その構成中の「トップ」及び「TOP」の文字部分を抽出し、該文字部分だけを引用商標と比較してその類否を判断することが許されないものというべきである。
したがって、本願商標は、「トップITO」及び「TOP ITO」の各構成文字に相応する「トップアイティーオー」の称呼のみを生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、前記2(2)のとおり、「トップ」の文字と「TOP」の文字とを上下二段に表してなるところ、その構成文字に相応する「トップ」の称呼及び「頂上、最上部」の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標との類否について検討するに、両者の構成は、それぞれ上記のとおりであって、明確に相違するものであるから、外観において相紛れるおそれはない。
次に、本願商標から生じる「トップアイティーオー」の称呼と、引用商標から生じる「トップ」の称呼とを比較するに、両者は、その音の構成及び数が明確に相違するものであるから、称呼において相紛れるおそれはない。
さらに、上記のとおり、本願商標は特定の観念を生じないものである一方、引用商標は「頂上、最上部」の観念を生じるものであるから、両者は、観念において相紛れるおそれはない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号及び商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2013-05-16 
出願番号 商願2011-72418(T2011-72418) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X01)
T 1 8・ 262- WY (X01)
T 1 8・ 261- WY (X01)
T 1 8・ 272- WY (X01)
最終処分 成立  
前審関与審査官 津金 純子山田 正樹 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 浦辺 淑絵
田中 敬規
商標の称呼 トップイトー、トップアイテイオオ、トップ、テイオオピイ、イトー、アイテイオオ 
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所 

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