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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201222573 審決 商標
不服201216040 審決 商標
不服201218680 審決 商標
不服201220247 審決 商標
不服201221127 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X19
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X19
管理番号 1273933 
審判番号 不服2012-22253 
総通号数 162 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-11-09 
確定日 2013-05-08 
事件の表示 商願2012-21900拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第19類「樹脂製サッシ,樹脂製窓,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),木材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。),可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。)」を指定商品とし、平成23年11月7日に登録出願された商願2011-79628に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同24年3月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第5304120号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成21年2月12日に登録出願、第17類「窓ガラスに貼着する紫外線遮断用プラスチックフィルムシート,窓ガラスに貼着する断熱用プラスチックフィルムシート,窓際に立てかけて窓回りの冷気の流れを阻止するプラスチック製ボード,窓枠に貼着して用いられる裏面に接着剤を添付した断熱用プラスチック製テープ,窓枠に貼着して用いられる裏面に接着剤を添付した結露発生防止用プラスチック製テープ」、第19類「プラスチック製の窓用防音・断熱材,窓枠の隙間を塞ぐ隙間風防止用テープ」及び第21類「結露水吸水テープ」を指定商品として、同22年2月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、青色で表してなる「エコ」の文字と、その左方に、該文字と同色からなる下向きの「コ」の字状の図形(横線部中央に上向き縦短線を付してなるもの)、2つの円図形(輪郭線の右内側に半円を接してなるもの)、「ム」の字状図形及び「ニ」の字状図形の左右にそれぞれ斜線を表してなる図形を組み合わせてなるものを配してなるところ、該図形の組合せからなるものは、その構成態様に照らせば、「窓」の漢字を想起することがあるとはいえるものの、その図案化の程度は高く、独創的な表現がなされたものとみるのが相当であるから、これより、直ちに特定の称呼及び観念が生じるとまではいい難い。
また、本願商標の構成中の「エコ」の文字部分についてみるに、該文字は、「環境に配慮すること」といった意味を有する語として一般に広く知られているものであって、本願の指定商品を取り扱う業界においても、例えば、環境に配慮した建材を「エコ建材」と指称する等、その意味に即して用いられている場合が少なからずあるというのが実情であるから、該「エコ」の文字部分の自他商品識別力は極めて弱いというのが相当であり、該文字部分のみが分離抽出されて、自他商品の識別標識として機能するとはいい難い。
そうとすると、本願商標は、その構成全体が同色の青色で表されていることと相まって、上記図形と「エコ」の文字との組合せからなる一体の標章として看取、把握されるものであって、特定の称呼及び観念を生じないものとみるのが相当である。
他方、引用商標は、別掲2のとおり、緑色で表してなる「まどエコ」の文字(「エコ」の文字部分は、籠字で表されている。以下同じ。)と、その上方に、該「まどエコ」の文字と同色とし、文字幅を揃えて表してなる「地球とおさいふにあったかい」の文字、同じく、左方に、該「まどエコ」の文字と同色で表してなる上向き矢印状図形(該矢印状図形の右斜め線部には、双葉様の図形が付加され、また、該矢印状図形のほぼ中央には、薄緑色で表された縦長角丸長方形及び2つの黒点が表されている。)を配してなるところ、該図形部分は、特定の事物を表したものとして直ちに看取、理解されるとはいい難い。
また、引用商標の構成中の「地球とおさいふにあったかい」の文字部分についてみるに、該文字は、その字句に照らし、「地球に穏やかで、経済上の負担も少ない」程の意味合いを比喩的に表したものとして看取され、キャッチフレーズの一種として理解される場合も少なくないとみるのが相当であるから、該文字自体の自他商品識別力は、決して強いものとはいえない。
さらに、引用商標の構成中の「まどエコ」の文字部分についてみるに、該文字は、構成各文字の書体及び大きさを概ね同じくするものであって、かつ、同色で表されており、また、その構成全体から生じる「マドエコ」の称呼も一気に称呼し得るものであることからすれば、その構成全体をもって一連一体の語からなり、「エコ」の文字部分のみ飾りを施したもの(籠字)として看取されるとみるのが相当である。
加えて、上記「まどエコ」の文字は、辞書類に載録が認められず、特定の意味を有するものとして慣れ親しまれているものでもない。
そうとすると、引用商標は、その構成中の「まどエコ」の文字部分に相応して、「マドエコ」の称呼を生じるものであり、また、特定の観念を生じることのないものと認める。
そこで、本願商標と引用商標との類否についてみるに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、外観上、明確に区別し得るものである。
また、本願商標は、特定の称呼及び観念を生じないものである一方、引用商標は、「マドエコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、両商標は、称呼及び観念において、相紛れるおそれはない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのないものであり、また、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれがあるとみるべき特段の取引の実情は見いだせないから、両商標は、非類似の商標というべきである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取り消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本願商標

(色彩は原本参照)

引用商標(登録第5304120号商標)

(色彩は原本参照)

審決日 2013-04-10 
出願番号 商願2012-21900(T2012-21900) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X19)
T 1 8・ 263- WY (X19)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中島 光 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 池田 佐代子
田中 敬規
商標の称呼 マドエコ 
代理人 為谷 博 

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