• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2012900161 審決 商標
異議2013900030 審決 商標
異議2012900292 審決 商標
異議2012900299 審決 商標
異議2011900133 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W1428
審判 全部申立て  登録を維持 W1428
審判 全部申立て  登録を維持 W1428
管理番号 1272687 
異議申立番号 異議2012-900318 
総通号数 161 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-05-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-10-26 
確定日 2013-04-11 
異議申立件数
事件の表示 登録第5511217号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5511217号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5511217号商標(以下「本件商標」という。)は、「スイッチオンパーティー」の片仮名を標準文字で表してなり、平成24年3月12日に登録出願、第14類「キーホルダー,宝石箱,記念カップ,記念たて,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製靴飾り,時計」及び第28類「遊園地用機械器具,業務用テレビゲーム機,愛玩動物用おもちゃ,おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」を指定商品として、同年7月9日に登録査定、同月27日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第2033587号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲のとおり、「swatch」の欧文字を表してなり、昭和60年8月16日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年3月30日に設定登録、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成20年7月16日に第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,歌がるた,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」を指定商品とする書換登録がなされているものである。
(2)登録第4730932号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおり、「swatch」の欧文字を表してなり、平成15年3月4日に登録出願、第14類「時計,時計の部品及び附属品,身飾品(「カフスボタン」を除く。),カフスボタン,キーホルダー,貴金属製宝石箱,宝玉及びその模造品,貴金属製コンパクト」を指定商品として、同年12月5日に設定登録がなされているものである
上記引用商標1及び2は、いずれも現に有効に存続するものであり、以下、これらを一括して「引用商標」ということがある。

3 登録異議申立ての理由の要旨
(1)商標法第4条第1項第11号について
(ア)本件商標の出願日は平成24年3月12日であり、他方、引用商標1及び引用商標2の各出願日は、昭和60年8月16日及び平成15年3月4日であるから、本件商標よりも引用商標の方が先に出願しているのは明らかである。
(イ)本件登録商標の指定商品中「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉,宝玉の模造品,時計」は、引用商標2の指定商品と抵触している。
また、本件商標の指定商品中「おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」は、引用商標1の指定商品と抵触している。
(ウ)本件商標から生じる称呼
本件商標全体から生じる「スイッチオンパーティー」との称呼は、促音や長音等を含め全部で11音であり、極めて冗長であって、簡易かつ迅速を尊ぶ現実の商取引においては、全体が称呼されることはほとんど無いものと容易に推測することができる。
すなわち、本件商標は、容易に「スイッチ」「オン」「パーティー」の3つの部分に分断され、主として、聴者が最も注意を払い、かつ、商標の始まりの部分である冒頭の部分の「スイッチ」の称呼をもって取引に供されることとなるのは、経験則上明らかである。
そうすると、本件商標からは「スイッチ」との称呼が主として生じることとなる。
(エ)本件商標から生じる称呼と引用商標から生じる称呼を比較すると、本件商標からは、上記(ウ)に示したとおり、「スイッチ」との称呼が生じる。
他方、引用商標からは、いずれも、「スゥォッチ」との称呼が生じる。
両者を比較すると、両者は、称呼の識別において極めて印象の薄い中間音において近似した音「イ」と「ウォ」の相違を有するにすぎないから、両者を離隔的に聴取するときは、その語調・語感が近似し相紛れてしまうものである。
よって、本件商標と引用商標は、称呼を類似にする商標であり、本件商標と引用商標は類似する。
(オ)したがって、本件商標は、その指定商品中、第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉,宝玉の模造品,時計」及び第28類「おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」については、商標法第4条第1項第11号に該当し,商標法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
(ア)申立人は、1982年(昭和52年)(審決注:「昭和57年」の誤記と認める。)以降、商標「swatch」を付した「腕時計」を、世界各国において広く販売してきており、申立人の商標である「swatch」は、わが国のみならず世界各国において、広く知られており、周知になっており、著名になっている。
また、「SWATCH」「Swatch」は、申立人の名称「Swatch AG(Swatch SA)(Swatch Ltd)」の略称として、わが国のみならず世界各国において、広く知られており、周知になっており、著名になっている。
申立人は、2000年(平成12年)以降、「腕時計」だけでなく、種々の商品を販売する多角経営を開始しており、申立人の、周知であり著名である商標「swatch」や同じく周知であり著名である名称の略称「SWATCH」「Swatch」を使用してきている(甲第9号証)。
(イ)このように周知であり著名である商標「swatch」や同じく周知であり著名である名称の略称「SWATCH」「Swatch」からは、上記(1)(エ)に示すとおり、「スゥォッチ」の称呼が生じる。
(ウ)かかる事実に照らしてかんがみれば、周知であり著名である商標「swatch」や同じく周知であり著名である名称の略称「SWATCH」「Swatch」の称呼「スゥォッチ」と容易に聴き間違えてしまう「スイッチ」という称呼が生じる本件商標がその指定商品に関して使用されるともなると、本件商標が使用される商品の出所について混乱が生じ、本件商標の商標権者にとり「他人」である申立人の業務に係る商品であるかの如く受け取られてしまうので、混同を生じるおそれが多大に存在する。
(エ)したがって、本件商標は、その全指定商品について、商標法第4条第1項第15号に該当し、商標法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。
(3)むすび
以上のとおりであるから、本件商標は、その指定商品中、第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉,宝玉の模遺品,時計」及び第28類「おもちゃ,人形,家庭用テレビゲーム機,家庭用テレビゲーム機の部品及び附属品,携帯用液晶画面ゲーム機,携帯用液晶画面ゲーム機の部品及び附属品,電子おもちゃ,遊戯用カード,トレーディングカードゲーム用カード,ボードゲーム,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,スロットマシン,運動用具,釣り具」については、商標法第4条第1項第11号に該当し、また、その全指定商品について、商標法第4条第1項第15号に該当するので、商標法第43条の2第1号によって取り消されるべきものである。
(4)都合により、第28類の全指定商品に対する登録異議申立に付き、これを取り下げる。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
(ア)本件商標
本件商標は、「スイッチオンパーティー」の片仮名を標準文字で表してなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で表され、構成全体として、まとまりよく一体的に表されてなるものであって、「スイッチ」の文字部分が取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認められないものである。
そうすると、本件商標は、その構成全体として不可分一体の商標として、「スイッチオンパーティー」の称呼のみが生じ、一種の造語として認識され特定の観念を生じない商標と認められる。
(イ)引用商標
引用商標は、やや丸みを帯びた「swatch」の欧文字を表してなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で表されているものであるから、その構成に照らし「スウォッチ」の称呼を生じ特に観念を生じないというべきである。
(ウ)本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標について比較するに、両者は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるから、外観上、明らかに区別し得るものである。
また、本件商標より生ずる「スイッチオンパーティー」の称呼と引用商標より生ずる「スウォッチ」の称呼とを対比すると、両者は、構成音数が異なり、それぞれを一連に称呼するときは、全体の音感・音調が明らかに異なり、容易に区別することができるものである。
さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないから、観念上、類似するとはいえない。
してみれば、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点についても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標が引用商標と類似し商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号について
(ア)甲第9号証は、「一般社団法人 日本時計輸入協会」が、2011年11月30日に発行した「2012 時計ブランド年鑑/2012 WATCH&CLOCK Brands」であるところ、その2葉目には、上から順に「SWATCH」の文字、「スウォッチ」の文字、「腕時計」の写真及び引用商標が記載されている。また、その3葉目には、上から順に引用商標、「スウォッチ」の文字、「腕時計」の写真、「・・・1983年・・・彗星のごとく『スウォッチ』が誕生。・・・」及び「・・・2000年より展開しているジュエリー・ライン『Swatch Bijoux(スウォッチ・ビジュー)』・・・」の文字が記載されている。
また、甲第9号証以外に、引用商標、「SWATCH」及び「スウォッチ」の文字が、申立人の商品に使用されている証拠の提出はない。
そうとすれば、引用商標、「SWATCH」及び「スウォッチ」の文字が、申立人の商品「腕時計」に関する商標として使用されていることはうかがわれるとしても、提出された証拠によっては、申立人の業務に係る商品を表す商標として、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、需要者間に広く認識されるに至っているということはできないものであって、周知著名性を獲得した商標とは認め難いものである。
(イ)さらに、本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であり、別異の商標というべきであるから、本件商標を申立に係る指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が引用商標ないしは申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該商品が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれもないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
引用商標1及び2



異議決定日 2013-04-01 
出願番号 商願2012-18617(T2012-18617) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W1428)
T 1 651・ 271- Y (W1428)
T 1 651・ 262- Y (W1428)
最終処分 維持  
前審関与審査官 小田 明 
特許庁審判長 大橋 信彦
特許庁審判官 渡邉 健司
前山 るり子
登録日 2012-07-27 
登録番号 商標登録第5511217号(T5511217) 
権利者 株式会社バンダイ
商標の称呼 スイッチオンパーティー、オンパーティー 
代理人 吉村 仁 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ