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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201212875 審決 商標
不服201217005 審決 商標
不服201222983 審決 商標
不服201126189 審決 商標
不服201223682 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 取り消して登録 X30
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X30
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X30
管理番号 1272664 
審判番号 不服2011-16950 
総通号数 161 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-08-05 
確定日 2013-04-22 
事件の表示 商願2010-52888拒絶査定不服審判事件についてした平成24年6月5日付け審決に対し,知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成24年(行ケ)第10285号,平成25年1月24日判決言渡)があったので,さらに審理のうえ,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「あずきバー」の文字を標準文字で表してなり,第30類「あずきを加味してなる菓子」を指定商品として,平成22年7月5日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『あずきバー』の文字を標準文字で表してなるところ,本願指定商品との関係において,その構成中『あずき』は,『小豆』に通じ,本願指定商品の原材料を,また,『バー』は,『棒状の商品』を,それぞれ看取させ,本願指定商品中,例えば『アイスキャンディー』との関係において,本願商標を構成する各文字の持つ意味合いより『小豆を使用した棒状のアイスキャンディー』程の意味合いを無理なく看取させることから,単に商品の品質(原材料,形状)を表したもので自他商品識別機能を果たさないものとみるのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。また,本願商標は,使用実績資料を考慮しても,自他商品識別機能を果たし得ない。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
請求人が提出した甲第1号証ないし甲第46号証,職権により採用した請求人が裁判所に提出した甲第47号証ないし甲第67号証(枝番を含む。)及び請求人の主張並びに,職権により調査し裁判所に提出した乙第1号証ないし乙第38号証によれば,以下のとおり判断される。
(1)商標法第3条第1項第3号の該当性について
ア 本願商標の構成及び指定商品について
(ア)本願商標は,「あずきバー」という標準文字からなるものであるが,「あずき」という語は,一般的な辞書に,「【小豆】マメ科の一年生作物。」であって,「あん・菓子などの材料とする。」などと記載され,併せて,複合語として「あずきアイス(小豆アイス)」,「あずきがゆ(小豆粥)」,「あずきめし(小豆飯)」及び「あずきもち(小豆餅)」という用例が紹介されている。これらの中で,「あずきアイス(小豆アイス)」については,「小倉アイスに同じ。」と記載され,同じ辞書の「小倉アイス」の欄には,「小豆の粒餡をまぜたアイスクリーム。小豆アイス。」と記載されている。(乙9,11。広辞苑第6版)。このように,「あずき」という語を食物の名称の冒頭に付して複合語とした場合,当該複合語は,一般に,小豆又はそれから作られた成分を含有する食品を意味するものと理解される。
また,「バー」という語は,一般的な辞書に,「棒。横木。」などと記載されている(乙10。広辞苑第6版)ほか,菓子類に関する辞典には,「原義は棒,棒状のもの。1)棒状の菓子や氷菓のスティックタイプのこと。」と記載されている(乙8)から,菓子類の名称の一部として用いられた場合,棒状の形状を有する菓子を意味するものと理解される。
(イ)そして,本願商標の指定商品は,第30類「あずきを加味してなる菓子」を指定商品とするものであるところ,菓子業界では,アイスキャンデー等の棒状の氷菓子のほか,棒状の形状を有するそれ以外の菓子に,「○○(原材料又は風味等)バー」と称するものが存在することが認められる(甲1?35,37?57,63?67,乙8,13?22。なお,枝番は省略する。以下同じ。)。
(ウ)したがって,本願商標(「あずきバー」)が指定商品(「あずきを加味してなる菓子」)について使用された場合,これに接した菓子の取引者,需要者は,小豆又はそれから作られたあんを含有する棒状の菓子を想起し,本願商標が商品の品質,原材料又は形状を表しているものと認識すると認められる。
(エ)そして,本願商標は,「あずきバー」という標準文字からなるものであるにすぎないから,指定商品の品質,原材料又は形状を普通に用いられる方法で表示したものというほかない。
イ 小括
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するものというべきである。
(2)商標法第3条第2項の該当性について
ア 本願商標の周知性について
(ア)ある標章が商標法第3条第2項所定の「使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるもの」に該当するか否かは,出願に係る商標と外観において同一とみられる標章が指定商品とされる商品に使用されたことを前提として,その使用開始時期,使用期間,使用地域,使用態様,当該商品の販売数量又は売上高等,当該商品又はこれに類似した商品に関する当該標章に類似した他の標章の存否などの事情を総合考慮して判断されるべきである。
(イ)これを本件についてみると,請求人は,昭和47年に,「あずきバー」という商品名のあずきを加味してなる棒状の氷菓子(以下「本件商品」という。)の販売を開始,全国の小売店等でその販売を継続しており,その販売数量も,平成17年度に1億3700万本,平成19年度に1億7700万本,平成21年度に1億9700万本,平成22年度に2億5800万本となっている。また,請求人は,毎年7月1日を「井村屋あずきバーの日」と定め,平成元年以来,本件商品について中断を挟みながらもテレビコマーシャルを放映しており,その放映料は,少なくとも平成20年以降,毎年1億2000万円を超えているほか,新聞その他の媒体等を通じて全国で広告を実施している。
請求人は,本件商品の発売以来,本件商品の包装に請求人の会社名とともに,丸文字体の一種といえる書体により「あずき」の文字を縦書きし,その「き」の文字の左下に「あ」「ず」「き」の各文字の約4分の1程度の大きさで丸文字の一種といえる書体による「バー」の文字を縦書きした構成からなるもの,これを横書きにしたもの又はこれと外観において同視できる程度の標章を付しており,上記の宣伝広告等においても当該包装が映った写真又は映像を使用することが少なくなく,当該宣伝広告等においては,ほぼ常に請求人の会社名を重ねて紹介している。
このような本件商品の販売実績及び宣伝広告実績により,「あずきバー」との語でインターネット上の検索を行うと,表示される多数のウェブページではいずれも本願商標が請求人の製造・販売に係る本件商品を意味するものとして使用されているほか,請求人とは直接の関係が認められない著者により,「あずきバーはなぜ堅い?」との表題の書籍(平成22年7月16日刊行)が執筆・出版されるに至っている。
以上のような本件商品の販売実績及び宣伝広告実績並びにこれらを通じて得られた知名度によれば,本件商品の商品名を標準文字で表す「あずきバー」との商標(本願商標)は,本件商品の販売開始当時以来,請求人の製造・販売に係る本件商品を意味するものとして取引者,需要者の間で用いられる取引書類等で全国的に使用されてきたことが容易に推認され,本件商品を意味するものとして価格表や取引書類等で現に広く使用されている。(以上につき,甲1?31,33?35,37?57,63?67)
(ウ)なお,「あずきバー」との商標は,証拠上確認できる範囲内では,請求人以外に3社が自社の商品に使用しているが,いずれも,「玄米あずきバー」(乙20),「十勝あずきバー」(乙21)及び「セイヒョー金太郎あずきバー」(乙22)という各商品の名称の一部として使用されているものである。しかも,これらのうち,「セイヒョー金太郎あずきバー」も,自社名を商品に付していることで差別化を図っていることがうかがえるばかりか,「玄米あずきバー」の広告ウェブページには,「ライバルは井○屋!!」との大きな記載があり,請求人と本件商品との関係を強く意識した内容となっており,このことは,とりもなおさず本件商品が請求人の製造・販売に係る商品として高い知名度を獲得していることを裏付けるものであるといえる。
(エ)以上のとおり,本件商品は,「あずきを加味してなる菓子」に包含される商品であるところ,遅くとも本件審決の時点において,我が国の菓子の取引者,需要者の間で請求人の製造・販売に係る商品として高い知名度を獲得しているものと認められ,これに伴い,本件商品の商品名を標準文字で表す「あずきバー」との商標(本願商標)は,「あずきを加味してなる菓子」(指定商品)に使用された結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったものと認められる。
イ 小括
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第2項の要件を満たすものであるから,商標登録を受けることができるものである。
(3)商標法第4条第1項第16号の該当性について
本願商標(「あずきバー」)は,前記(1)アに説示のとおり,指定商品(「あずきを加味してなる菓子」)について使用された場合,これに接した菓子の取引者,需要者が小豆又はそれから作られたあんを含有する棒状の菓子を想起し,本願商標が商品の品質,原材料又は形状を表しているものと認識すると認められる一方,本願商標には,それ以上に商品の品質について特段の観念を生じさせる部分が存在しない。
そうだとすると,本願商標は,商品の品質の誤認を生じるおそれがある商標ということはできない。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第16号に該当するものではない。
(4)結論
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当するものの,同法第3条第2項により商標登録を受けることができるものであり,かつ,同法第4条第1項第16号にも該当しないものであるから,原査定は取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決日 2013-03-18 
出願番号 商願2010-52888(T2010-52888) 
審決分類 T 1 8・ 17- WY (X30)
T 1 8・ 272- WY (X30)
T 1 8・ 13- WY (X30)
最終処分 成立 
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 鈴木 修
特許庁審判官 小川 きみえ
冨澤 武志
商標の称呼 アズキバー、バー 
代理人 後藤 憲秋 
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