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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X30
管理番号 1272605 
審判番号 不服2012-7378 
総通号数 161 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-04-23 
確定日 2013-03-28 
事件の表示 商願2011-14848拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「PEANUT BRITTLE」の文字を標準文字で表してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年3月2日に登録出願され、その後、指定商品について、原審における同年11月10日付け及び当審における同24年5月28日付け手続補正書により、最終的に、第30類「菓子」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『PEANUT BRITTLE』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『PEANUT』の文字は、指定商品との関係より、『落花生』の意味を有する語であり、また、『BRITTLE』の文字は『ハードキャンディーの一種。砂糖と水あめにバターを混ぜて加熱し、クルミ、ピーナッツなどを加えて平たく固めたもの。』の意味合いで使用されている語であるから、これをその指定商品中、前記文字に照応する商品(例えば、前述のブリットル)に使用しても、『ピーナッツを加えた(硬いキャンディーの一種である)ブリットル』程の意味合いを理解させるにとどまり、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「PEANUT BRITTLE」の文字を書してなるところ、その構成中「PEANUT」の文字は「ピーナッツ」を意味するものであり、また、「BRITTLE」の文字は「ハードキャンディの一種であるブリットル」を意味する語(「改訂調理用語辞典」:全国調理師養成施設協会発行、「菓子(新・食品事典10)」:真珠書院発行、「総合食品事典 ハンディ版 第六版新訂版」:株式会社同文書院発行(以下の「ア」参照)」)として、菓子について普通に使用されているものである。
そして、原審で示した事例のほか、以下のアないしコのとおり、「PEANUT BRITTLE(ピーナッツブリットル)」及び「BRITTLE(ブリットル)」の語が、本願指定商品を取り扱う業界等において、商品の品質を表示するものとして一般に使用されている実情がある。(下線は、当合議体で付したものである。)
ア 「総合食品事典 ハンディ版 第六版新訂版」(平成7年4月8日 株式会社同文書院発行)の833頁に、「ブリットル[Brittles]」の見出しの下、「ハードキャンデーの1種である。一般にはらっかせいを混合成型したピーナッツブリットルが知られている。」との記載がある。
イ 「シュリロ トレーディングカンパニー リミテッド」のウェブサイトにおいて、「Peanut Brittle(141g)」の商品説明として「板状のバターキャラメルと塩味のピーナッツのパリパリした食感が癖になる美味しさです。」の記載がある(http://www.seescandies.jp/fs/seescandies/c_candies/sc-rcd003-m)。
ウ 「未決定」なるウェブサイトにおいて、「ピーナッツブリットル」のタイトルの下、「そういうことで、うちでは『ピーナッツブリットル』というピーナッツのあめがけを作りました。」の記載がある(http://ntsu.blog42.fc2.com/?mode=m&no=102)。
エ 「手作り 天然酵母パン テルケル」なるウェブサイトにおいて、「ピーナッツ ブリットル クッキー」のタイトルの下「粉100gに対して大体30gのバターと卵黄1個 お砂糖はきび砂糖を使い、キャラメルにもきび砂糖とはちみつ、生クリームで煮詰めたものをサブレの上にかけて焼くだけ。」の記載がある(http://telquel.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-a393.html)。
オ 「myfood.jp」なるウェブサイトにおける「クローズアップインタビュー」の項において、「Vol.27 じつは健康食!安全なアメリカ産ピーナッツを日本へ!ピーナッツミッション来日団」のタイトルの下、「ピーナッツブリットル(Peanut Brittle、コーンシロップ、砂糖、ピーナッツとバター、塩、水と重曹を混ぜて鍋で煮つめて平たくのばして冷やしてから一口サイズに割ったもの)・・・」の記載がある(http://www.myfood.jp/w_myfood/interview/2011/09/post.html)。
カ 「食と旅とつれづれに」なるウェブサイトにおいて、「ミックスナッツ・ブリットル」のタイトルの下、「ピーナッツ・ブリットルならぬミックスナッツ・ブリットル。」の記載がある(http://blogs.yahoo.co.jp/takakyoj/23603064.html)。
キ 「ウインズ・フロム・ハワイ・ジャパン株式会社」のウェブサイトにおいて、商品「マカダミア・ナッツ・ブリットル」の商品説明として「すべて優れた品質の原料を使用し、厳選したマカダミア・ナッツを飾ったのが、このハマクア・プランテーションズのマカダミア・ナッツ・ブリットルです。」の記載がある(http://www.windsfromhawaii.jp/hamakua/brittle/index.html)。
ク 「NAVERまとめ」なるウェブサイトにおいて、「ちょっと意外!?高カロリーな食べ物まとめ」のタイトルの下、「ブリットル 521kcal/語源は砕けやすいという意味で、ナッツ等を混ぜて作る糖菓。カリカリさせるため、高温で煮詰めた後、すぐに膨張剤をいれて膨らませたハ-ドキャンデ-です。」の記載がある(http://matome.naver.jp/odai/2133435890059232501/2133570800957078203)。
ケ 「奇食ハッチポッチ Lite」なるウェブサイトにおいて、「チリガーリック味のブリットル」のタイトルの下、「ブリットルはナッツ類をキャラメルみたいので固めたカロリー高めの菓子なのだが、なぜかチリガーリック味。」の記載がある(http://ymnnmy.blog70.fc2.com/blog-entry-359.html)。
コ 「おいしいアメリカ」なるウェブサイトにおいて、「おいしいアーモンドトフィー」のタイトルの下、「キャラメル味のハードキャンディーのようなものです。板状のものを自分で割って食べます。この種類のお菓子はブリットル、トフィー、そしてプレリーン(プラリネ)など、いろんな名前で呼ばれています。」の記載がある(http://www.oishiiamerica.com/2012/03/18/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%BC/)。

そうとすれば、本願商標は、本願指定商品との関係においては、「ピーナッツを原材料とするハードキャンディの一種であるブリットル」を認識させるというのが相当である。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、その商品の品質を表示するにすぎないといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について
請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべき旨主張しているが、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであって、前記の使用例をはじめとする取引の実情からすれば、上述のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものとした原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2012-10-25 
結審通知日 2012-10-31 
審決日 2012-11-14 
出願番号 商願2011-14848(T2011-14848) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X30)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 豊瀬 京太郎
堀内 仁子
商標の称呼 ピーナツブリトル、ピーナツブリットル、ピーナッツブリトル、ピーナッツブリットル 
代理人 中山 健一 

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