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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Z16
管理番号 1271162 
審判番号 取消2012-300145 
総通号数 160 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-04-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2012-02-27 
確定日 2013-02-22 
事件の表示 上記当事者間の登録第4577295号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4577295号商標(以下「本件商標」という。)は、「BE-PAL」の欧文字と「ビーパル」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成13年7月12日に登録出願、第16類「紙類,紙製包装用容器,衛生手ふき,紙製テーブルナプキン,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,荷札,印刷物,書画,写真,写真立て,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印字用インクリボン,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,装飾塗工用ブラシ,観賞魚用水槽及びその附属品」を指定商品として、同14年6月14日に設定登録、その後、同24年6月12日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
なお、本件審判請求の登録は、平成24年3月13日にされている。
2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、「文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」についての登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする、旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は、その指定商品中、請求にかかる前記の指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)被請求人の答弁に対して
請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第12号証を提出した。
被請求人は、本件商標をオンライン通販サイト「PAL SHOP」において、請求にかかる指定商品中「文房具」に、本件審判請求の登録日前3年以内の平成21年3月13日ないし同24年3月12日(以下「要証期間内」という。)に日本国内において使用している。
(1)乙第3号証及び乙第4号証について
これらは、被請求人が発行する雑誌「BE-PAL」2010年1月号(2009年12月10日発売)及び同年12月号(2010年11月10日発売)であり、被請求人が本件商標が付されたフィールドノート(ダイアリー)カバー及びダイアリーカバーを販売している事実が掲載されている(それぞれ146頁及び128頁)。
(2)乙第5号証ないし乙第8号証について
これらは、上述のフィールドノートカバー及びダイアリーカバーを、被請求人により製造委託されている株式会社イケテイ(以下、「イケテイ」という。)が被請求人の子会社であり、オンライン通販サイトを管理している小学館集英社プロダクション(以下、「小学館集英社」という。)に対し送付した、商品納品書(2010年1月12日及び22日、同年2月15日及び2011年11月24日)である。
乙第5号証の商品は、品名のところに「BE-PAL フィールドノートカバー」と商標名と商品名が型番2500と共に記載されており、乙第6号証ないし乙第8号証には、型番002500が記載されており、乙第5号証の商品と同一の商品であることが理解できる。
(3)乙第9号証について
これは、「イケテイ」の代表取締役であるI氏の宣誓書であり、上記納品書に記載されている商品が乙第3号証及び乙第4号証に記載されている商品と同一であることを証明するものである。
(4)乙第10号証ないし乙第12号証について
これらは、被請求人が、上記商品を購入者に送付した際の代金受領書及び商品お届け明細書である(2011年11月30日)。これらの書類には、商品名の箇所に「BE-PAL オリジナルフィールドノートカバー」と書かれており、本件商標と商品名が記載されている。
(5)まとめ
上記商品「フィールドノートカバー、ダイアリーカバー」は、スケジュール手帳カバー、ノートブックカバーであり、請求に係る「文房具類」に属する商品である。また、上記乙第3号証ないし乙第5号証並びに乙第10号証ないし乙第12号証に記載されている商標は、本件商標と社会通念上同一の商標であることは明らかである。
以上、被請求人の提出に係る乙各号証により、本件商標は、請求に係る指定商品中の「文房具類(フィールドノートカバー、ダイアリーカバー)」について、要証期間内に、日本国内において、被請求人により、使用されていた事実が証明されたものである。

4 当審の判断
(1)被請求人の主張及び乙第3号証によれば、以下の事実が認められる。
乙第3号証は、被請求人が発行する「BE-PAL」なるタイトルの2010年1月号(2009年12月10日発行)の雑誌であるところ、その146頁の上段部には、「フィールド・ダイアリーが収まるオリジナルカバーが登場!」、「フィールドノートカバー」、「商品番号013」、「税込価格4,725円」、のほか、「カバーの見返し部分には、・・・さりげなくビーパルのロゴも入ってます。」と記載されているとともに、そのロゴ表示として、「BE-PAL」と記載されていることが認められる。
(2)以上の認定事実より、以下判断する。
ア 使用者、使用時期、使用商品等について
被請求人は、日本国内において、被請求人の発行に係る2009年(平成21年)12月10日発行の「BE-PAL」2010年1月号において、「ビーパル」と称する「BE-PAL」なる商標(以下「使用商標」という。)を付した「フィールドノートカバー」なる商品の広告を行っている。
そして、当該商品は、いわゆる「ノートカバー」であるとみるのが相当であって、「文房具類」に属する商品と認められる。
イ 使用商標について
当該「使用商標」は、前記したように「ビーパル」と称する「BE-PAL」であるのに対し、本件商標は、前記1のとおり「BE-PAL」の欧文字と「ビーパル」の片仮名を上下二段に横書きしたものである。
してみると、両商標はその称呼である「ビーパル」を共通にし、外観も「BE-PAL」の欧文字において共通するものであり、観念においても異なるものではないことから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認めるのが相当である。
(3)まとめ
以上よりすれば、被請求人は、被請求人が2009年(平成21年)12月10日(要証期間内)に日本国内で発行した「BE-PAL」なる雑誌において、本件取消審判請求に係る指定商品中の文房具類の範ちゅうに属する「ノートカバー」に関する広告に、本件商標と社会通念上同一の商標を付して、頒布したものであり、この行為は、商標法第2条3項第8号に該当するものと認められる。
したがって、本件商標の指定商品中、請求にかかる指定商品「文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤」についての登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2012-09-12 
結審通知日 2012-09-14 
審決日 2012-10-16 
出願番号 商願2001-63895(T2001-63895) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (Z16)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小川 きみえ松本 はるみ 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 渡邉 健司
井出 英一郎
登録日 2002-06-14 
登録番号 商標登録第4577295号(T4577295) 
商標の称呼 ビーパル 
代理人 名古屋国際特許業務法人 
代理人 黒瀬 雅志 
代理人 塩谷 信 
代理人 矢崎 和彦 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 中川 拓 
代理人 宮嶋 学 

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