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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 041
管理番号 1269628 
審判番号 取消2010-300738 
総通号数 159 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-03-29 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2010-07-05 
確定日 2013-01-16 
事件の表示 上記当事者間の登録第3003547号商標の商標登録無効審判事件についてされた平成23年6月21日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成23年(行ケ)第10348号平成24年5月31日判決言渡)がなされ、同判決が最高裁判所の決定(平成24年(行ツ)第263号及び平成24年(行ヒ)第309号、平成24年10月23日決定)により確定したので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第3003547号商標(以下「本件商標」という。)は、「The BRIDGE」の欧文字を横書きしてなり、平成4年8月4日に登録出願、第41類「哲学の教授その他の技芸・スポーツ又は知識の教授」を指定役務として、同6年8月31日に設定登録され、その後、当該商標権は、同16年6月29日にその存続期間の更新登録がされて、現に有効に存続しているものであり、本件審判の請求の登録は、同22年7月22日にされたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨以下のように述べている。
1 請求の理由
本件商標は、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもがその指定役務について継続して3年以上日本全国において登録商標の使用をした事実が存在しないから、商標法第50条の規定により、その登録は取り消されるべきものである。
2 弁駁の理由
(1)国際サイエントロジー協会のウェブサイトについて
ア 国際サイエントロジー協会のウェブサイトにおける「The Bridge(R) Course」、「The Bridge(R) Training」(審決注:「(R)」は、○内に「R」の右肩の記号を表す。以下同じ。)は、全体として一つの商標であり、「The Bridge」が著名である等の特段の事情がない限り、これを分離することができないから、本件商標との社会通念上の同一性はない(最高裁昭和37年(オ)第953号、同平成3年(行ツ)第103号)。
イ 国際サイエントロジー協会の英文のウェブサイトが、日本からもアクセス可能であったとしても、当該ウェブページ上の商標の記載は、日本国内における使用には該当しない(取消2007-300017号審決等、知財高裁平成17年(行ケ)第10098号判決等)。
ウ 上記アあるいはイのとおり、国際サイエントロジー協会(以下「CSI」という。)のウェブサイトは、本件商標が日本国内において使用されていることの証拠とはならない。
(2)サイエントロジー東京による本件商標の使用について
ア サイエントロジー東京のポスター等における「ブリッジ(R)」なる記載と本件商標との社会通念上の同一性がないことは明らかである。
イ 被請求人は、本件商標は「The BRIDGE」を片仮名表記にした場合には、本件商標中の「The」を記載しないことは当然である旨の主張をしているが、我が国において、「The」を片仮名表記にした「ザ」を省略せずに、商標中に含むことは一般的であり、また、登録商標においても「The」を片仮名表記にした「ザ」を含む商標は多数存在するから、被請求人の上記主張は理由がなく、失当である。
ウ 上記アあるいはイのとおり、サイエントロジー東京のポスター等は、本件商標が日本国内において使用されていることの証拠とはならない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第24号証(枝番を含む。ただし、枝番のすべてを引用する場合は、その枝番の記載を省略することとし、また、証拠番号の表記については、「乙○」のように略す場合がある。)を提出した。
(1)被請求人について
商標権者である「レリジャス テクノロジー センター(Religious Technology Center)は、「サイエントロジー(Scientology)宗教哲学」に関する商標を所有し管理している団体であり(乙3)、被請求人のウェブページからリンクが貼られているサイエントロジー宗教哲学の公式ウェブサイトに示すとおり、「The Bridge」コースを含むサイエントロジーサービスの促進、普及、提供活動は、各国にあるサイエントロジー教会がこれにあたっている(乙4)。
(2)国際サイエントロジー教会(Church of Scientology International)のウェブサイトについて
ア CSIは、被請求人の商標に係る通常使用権者であり、上述の公式ウェブサイトを運営するほか、「The Bridge(R) Course」、「The Bridge(R) Training」がサイエントロジー宗教哲学の学習プログラムの名称として使用されている英語ウェブページを管理・運営している(乙5の1及び乙6の1)。そして、これらのページがCSIによって運営されていることは、その著作権表示欄の表示から明らかである。
また、「The Bridge(R) Course」(The Bridgeの講座)及び「The Bridge(R) Training」(The Bridgeの訓練)の表示自体から、本件商標がその指定役務である「哲学の教授その他の技芸・スポーツ又は知識の教授」に属する役務(具体的には「宗教哲学の教授」)について使用されていることは明らかである。そして、該指定役務との関係において、「講座」を意味する「Course」及び「訓練」を意味する「Training」の語は、識別力の全くないものであるから、「The Bridge(R) Course」及び「The Bridge(R) Training」の表示の要部は、明らかに「The Bridge」にあり、本件商標と社会通念上同一と解すべきである。
なお、上記各ウェブページは、英語によるものではあるが、同ウェブページよりCSIの日本支部(サイエントロジー東京)に容易にコンタクトできるようリンクが貼られているものであって、日本国内において何ら障害なく閲覧可能であり、しかも後述するとおり、そのサービスは日本において現に提供されているから、これが本件商標の使用に該当することは明らかである。
イ 乙第5号証の1は、「The Bridge(R) Course」(The Bridgeの講座)のウェブページであるところ、サイトの過去のページを保存しているインターネットアーカイブサービス(乙7)である「Wayback machine」によれば、例えば2007年(平成19年)9月7日時点において、このウェブページが存在していたことは明らかである(乙5の2)。
そして、同ウェブページから、サイエントロジー東京のウェブサイトにアクセスできるようになっている(乙5の3及び乙5の4)。
ウ 乙第6号証の1は、「The Bridge(R) Training」(The Bridgeの訓練)のウェブページであるところ、前出の「Wayback machine」によれば、例えば2008年(平成20年)6月16日時点において、このウェブページが存在していたことは明らかである(乙6の2)。
そして、同ウェブページから、上記CSIが運営するウェブサイトにとび、これより日本語のページを表示できるようになっており、そのページからは、サイエントロジー東京を含む日本にあるサイエントロジー教会へコンタクトがとれるよう情報が提示されている(乙6の3及び乙6の4)。
エ 本件指定役務の提供にあたっては、被請求人の「サイエントロジー宗教哲学」の原典が英語により記述されているものであるため、学習者は、英語での情報を求め利用する場合があり、英語は、その祖語といえるところ、現に、サイエントロジー東京は、英語版書籍を日本において販売している(乙18ないし乙20)。
なお、乙第18号証ないし乙第20号証の撮影日は、本件審判の請求後であるが、乙第24号証の1ないし3のとおり、サイエントロジー東京がサイエントロジー宗教哲学に関するビデオ等の英語版を本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間」ということがある。)に、生徒が購入できるように保有・陳列していたことは明らかであり、また、英語版書籍を生徒に販売していたことも明らかである(乙21)。
本件においては、英語によるウェブサイトが、日本を含め世界中のサイエントロジー宗教哲学の学習者を対象としており、日本国内の学習者がそのウェブサイトを訪れる動機・機会は充分にあるから、英文ウェブサイトにおける本件商標の使用も、充分に日本国内における使用として認められるべきものである。
オ 以上のとおり、本件商標がサイエントロジー宗教哲学に関する知識の教授及び思想の教授のためのトレーニングの商標として使用されていることは、要証期間に存在していたウェブページ(乙5及び乙6)より明らかであって、同ウェブページより、日本語のページにアクセスして、サイエントロジー宗教哲学の教育トレーニングの申込みができるシステムとなっているから、本件商標は、日本において使用されていることにほかならない。
(3)サイエントロジー東京による本件商標の使用について
サイエントロジー東京は、上記のとおり、サイエントロジー教会の日本支部であり、通常使用権者である。
ア 乙第8号証は、サイエントロジー東京がサイエントロジー宗教哲学のトレーニング受講者などを対象に配布しているポスターである。
同ポスターには、上部に大きく表された「完全なる自由へのブリッジ(R)」の表示とともに、サイエントロジー宗教哲学の教育内容がレベル別に一覧表で表されている。
同ポスターの左右には、それぞれ「ブリッジ(R)のさまざまな地点で行うことのできる追加のトレーニング・サービス」及び「ブリッジ(R)のさまざまな地点で受けることのできる追加のプロセシング・サービス」と表示されており、このことから、「トレーニング」と「プロセシング」に含まれる様々な教育サービスを総称する商標として「ブリッジ(R)」が使用されていることが明らかである。
イ サイエントロジー東京が乙第8号証に示されている様々な教育サービスを提供していることを、以下に立証する。
(ア)乙第9号証は、サイエントロジー宗教哲学の教育コースの申込書であり、「サービス(名)」欄には提供される特定の教育コースの名称及びその教育を受ける対価が「合計金額」欄に表されている。
乙第10号証は、申し込んだ教育コース内容に関する契約用紙であり、これにも「サービス・商品名」欄に提供される教育コースの名称及びその教育を受ける対価が「販売または提供価格」欄に表されている。
そして、乙第10号証には、教育サービスの提供主体であるサイエントロジー東京の名前が示されている。
なお、乙第9号証及び乙第10号証に記載されている日付は、要証期間のものである。
(イ)乙第11号証は、乙第8号証において入門サービスの1つとして紹介されている「コミュニケーションによって成功するコース」のパンフレットであり、サイエントロジー東京が、乙第8号証に示されているカリキュラム「ブリッジ(R)」のもとで提供される各教育コースを受講者に紹介・勧誘し、教育活動を行っていることは明らかである。
(ウ)サイエントロジー東京は、乙第8号証のポスターの原典(英語版ポスター:乙17の1)を学習者に販売するために、要証期間に11部輸入し、展示している(乙22及び乙23)。
乙第17号証の1の裏面には、販売用のバーコードが付されている(乙17の3)。
乙第17号証のポスターには、上部に大きく「THE BRIDGE TO TOTAL FREEDOM」(日本語訳:完全なる自由へのブリッジ(R)」の文字が表示され、同ポスターの左右には、それぞれ「The following are / additional training / services that may be / done at various points on / The Bridge(R)」及び「The following are / additional processing / services that may be / done at various points on / The Bridge」と表示されており、これらも乙第8号証の左右の表示に対応するものである。
したがって、サイエントロジー東京が本件商標を本件指定役務について使用していることは明らかである。
ウ サイエントロジー東京は、「POWER」という題名の小冊子を発行・配布している(乙12)。
これらの小冊子の中では「あなたのブリッジ(R)を昇りましょう」(乙12の1)、「『知識の黄金時代ベーシック』で、ブリッジ(R)を昇ろう!」(乙12の2)、「自由への道ブリッジ(R)を昇ろう!」(乙12の3)、「ブリッジ(R)?自由への道?を昇りましょう」(乙12の4)といった「ブリッジ(R)」に関する特集が組まれており、その内容より「ブリッジ(R)」は、サイエントロジー宗教哲学の教育課程を表す商標として使用されていることは明らかである。
なお、これらの小冊子が要証期間に発行・配布されていることは、その著作権表示及び発行日についての証明書(乙13)より明らかである。
エ サイエントロジー東京が使用しているのは片仮名表記「ブリッジ」であって、本件商標とは外観は異なるが、「ブリッジ」と「BRIDGE」は、同一の称呼・観念を有し、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであるから、商標法第50条第1項所定の社会通念上同一の商標にほかならない。
なお、片仮名表記では「The」の文字がないが、定冠詞「The」は日本語に対応するものがなく、日本語の文法上、英語のように「a」、「The」といった冠詞を名詞の前に置く習慣も必要性もないから、本件商標を日本の顧客向けに片仮名表記にするときには、商標としてのわかりやすさという観点からも、定冠詞「The」なしで「ブリッジ」と表現することは極めて自然である。
これに対し、請求人は、「The」を片仮名表記した「ザ」を省略せずに商標中に含むことは一般的である旨主張する。
しかし、社会通念上同一といえるか否かは、単に物理的に「The」があるかないかではなく、識別性の観点から当該商標が「社会通念上同一と認められる」(商標法第50条第1項)かどうかであり、この観点から「The BRIDGE」と「ブリッジ」は、我が国において社会通念上同一というべきである。
例えば、乙第19号証の2のとおり、英語版書籍のタイトル「THE SCIENTOLOGY HANDBOOK」は、日本語版書籍では、「サイエントロジー ハンドブック」と訳されており、このように、英語における「The」を日本語に移す場合、これを省略することはむしろ普通であって、これにより同一性が損なわれることはない。
なお、日本においては、「唯一の、それこそが」といった特別感を出すために、「ザ」が特別な意味合いを持つ場合もあるが、本件の場合、「BRIDGE(ブリッジ)」の語自体に強い識別力があり、「The」は、単なる冠詞にすぎず、これが本件商標のニュアンスに特別な影響を与えることは有り得ない。
オ サイエントロジー東京は、「ブリッジ」の文字を使用する際、常に登録商標であることを示す「(R)」とともに使用しており、この点からも、「ブリッジ」を本件商標と同一の商標として、これをサイエントロジー宗教哲学の教育課程全体を示す商標として使用していることが明らかである。
カ 以上のとおり、本件商標と社会通念上同一の商標「ブリッジ」が、教育サービスについて要証期間に通常使用権者により使用されていることは明らかである。
(4)被請求人とCSI及びサイエントロジー東京との関係について
被請求人は、サイエントロジー宗教哲学に係る公式ウェブページ(乙14)が示すとおり、本件商標を含む「サイエントロジー(Scientology)宗教哲学」に関する多数の商標権を所有し、CSI及びサイエントロジー東京を含むその関連団体に対し、その所有に係る商標の使用を許諾しており、CSI及びサイエントロジー東京は、被請求人によって、本件商標の使用を許諾された通常使用権者である。
なお、CSIは、サイエントロジー宗教哲学の母教会であり、サイエントロジー東京がその傘下に属し、サイエントロジー東京は、CSIから被請求人が所有する商標の使用許諾を受けていることはライセンス契約書からも明らかであり(乙15)、そして、サイエントロジー東京は、法人格なき社団であるが、日本におけるサイエントロジー宗教哲学に関連するサービスの提供主体であることは、そのウェブページからも明らかである(乙16)。
(5)結語
以上のとおり、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本において、通常使用権者によって、請求に係る指定役務である第41類「哲学の教授その他の技芸・スポーツ又は知識の教授」に属する役務につき使用されているものである。

第4 当審の判断
1 本件商標の使用について、被請求人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下の事実を認めることができる。
2 認定事実
(1)商標の使用許諾について
ア サイエントロジー宗教哲学に係る公式ウェブサイトの2010年(平成22年)11月9日にプリントアウトされた日本語版には、「以下は…Religious Technology Centerが所有する登録商標およびサービスマークです。これらのマークは、国際サイエントロジー教会およびその関連団体による使用が許可されており、世界各国で登録されています。」との記載とともに、「ブリッジ」を含む多数の語の記載があり、また、同ウェブサイトの英語版の該当箇所には、「THE BRIDGE」を含む多数の語の記載がある(乙14)。
イ CSIとサイエントロジー東京との間で2004年(平成16年)9月23日付けで締結されたライセンス契約書には、CSIは、本件商標権者の同意に基づき、サイエントロジー東京に対し、同人により提供されるサイエントロジーの信仰に関するサービスに関連して、本件商標権者の所有するすべての商標の使用権及びその使用許諾をすることを許諾する旨の記載がされている(乙15)。
(2)サイエントロジー東京は、国際サイエントロジー教会の日本における支部ないし関連組織であって、サイエントロジー宗教の布教及び広告活動、サイエントロジー宗教哲学に基づいたトレーニングないし体験コースに関する契約の締結及び実践、日曜サービス等の提供及び実施、サイエントロジー宗教哲学の関連書籍、冊子、ポスター等の作成、展示及び販売などに関連した各種活動を行っている(乙5ないし乙13、乙15、乙17、乙22及び乙23)。
(3)サイエントロジー東京は、その生徒に配布する資料等として、印刷物(乙17)を輸入して、平成21年12月末に少なくとも11部所有し、生徒が購入できる状態に置いていた(乙22及び乙23)。
乙第17号証の詳細は、以下のとおりである。すなわち、
ア 最上部には「THE BRIDGE TO TOTAL FREEDOM」(乙8の邦訳「完全なる自由へのブリッジ」)との表題が大きく表記され、左上部には「The following are additional training services that may be done at various points on The Bridge(R) 」(乙8の邦訳「ブリッジ(R) のさまざまな地点で行うことのできる追加のトレーニング・サービス」)、右上部には「The following are additional processing services that may be done at various points on The Bridge.」(乙8の邦訳「ブリッジ(R) のさまざまな地点で受けることのできる追加のプロセシング・サービス」)と表記されている。
また、最下部には「・・・The Bridge,・・・are trademarks and servicemarks owned by RTC and used with its permission.」(乙8の邦訳「・・・ザ ブリッジ・・・は、Religious Technology Centerが所有する登録商標およびサービスマークであり、使用にあたってはその許可が必要です。」)と表記されている。
イ 最上段の表題の下に、「SCIENTOLOGY CLASSIFICATION GRADATION ANDAWARENESS CHART OF LEVELS AND CERTIFICATES」(乙8の邦訳「サイエントロジーレベルと認定証に関するクラス、グレード、意識のチャート」)の記載がある。中央部にはチャートが大きく記載され、その左側が「TRAINING」、右側が「PROCESSING」、中央が「Awareness Characteristics」の表題の下に克明詳細な内容が示されており、同チャートは、下方から上方に「Class」及び「Grade」等が昇進するように表記されている。
また、左下部には、「How to use this chart/This chart describes the route to human recovery and ultimate expansion of one's ability and power as a spiritual being. The field of human recovery belongs to Dianetics(R) technology. Scientology philosophy brings an individual to higher states of being and ability. The chart could be conceived as a map of the expansion of life. It shows at each level the realization of a greater potential with, at the left under Training, a new knowledge and skill in handling life, in the center of the chart under Awareness Characteristics, an expanded awareness, and at the right under Processing, the attainment of a higher state of beingness.・・・ 」(乙8の邦訳「このチャートの使い方/このチャートは、人間の回復と精神的なビーイングとしての人の能力とパワーの究極的な拡張への道筋を説明しています。人間の回復はダイアネティックスの技術に属しています。サイエントロジー哲学は個人に、より高いビーイングおよび能力の状態をもたらします。このチャートは生命拡張のための地図として考えることができます。それは、それぞれのレベルでの、さらに大きな潜在的能力に対する認識を示しています。左側のトレーニングの下では人生に対処する新しい知識と技能を、中央の意識の特性では拡張した意識を、右側のプロセシングの下では達成されるより高い状態の存在性を示しています。・・・」)との記載がある。
3 判断
上記2において認定した事実によれば、乙第17号証の印刷物には「The Bridge(R) 」及び「The Bridge」との記載があり、「The Bridge」については本件商標権者の商標であることが明確に注記されているから、乙第17号証における「The Bridge」は、本件商標権者の出所を識別するものとして使用されていることが認められるところ、該「The Bridge」と本件商標とは、大文字と小文字の若干の相違はあるものの、本件商標とは文字の綴りを共通にし、同一の称呼及び観念を生ずるものであるから、社会通念上同一の商標と認めることができる。
また、乙第17号証の印刷物は、サイエントロジー哲学を学習する者、又は、その学習を始めようとする者に対し、「完全なる自由」という意識の特性に至るチャートを示して、人間の回復と精神的な人の能力とパワーの究極的な拡張への道筋を説明し、その過程で受けることのできるサービスやトレーニングを紹介し、若しくは、自己の学習の進行状況を確認させることを目的として作成されたものと解される。
さらに、乙第17号証は、通常使用権者と認められるサイエントロジー東京の生徒向けの資料として輸入し、保有され、その部数も限られていることに照らすならば、同印刷物は、サイエントロジー哲学を学習する者、又は、その学習を始めようとする者に対して、供与されるものであって、不特定多数の者に対する販売をすることを目的としたものではないと解される。
そうすると、乙第17号証の印刷物は、サイエントロジー哲学の教授という役務の提供を受ける者の利用に供する物であるというべきであるから、これに本件商標と社会通念上同一の商標を付する行為は、本件商標の指定役務である「哲学の教授その他の技芸・スポーツ又は知識の教授」中、「哲学の教授」について本件商標を使用したものといえる(商標法第2条第3項第3号)。
4 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件審判の請求に係る指定役務中「哲学の教授」について、通常使用権者が本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。
したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2012-11-19 
結審通知日 2012-11-21 
審決日 2012-12-06 
出願番号 商願平4-151269 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (041)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 前山 るり子 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 寺光 幸子
田中 敬規
登録日 1994-08-31 
登録番号 商標登録第3003547号(T3003547) 
商標の称呼 ザブリッジ、ブリッジ 
代理人 大島 厚 
代理人 柴田 泰子 
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