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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X09
管理番号 1268412 
審判番号 不服2011-13716 
総通号数 158 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-06-28 
確定日 2012-12-21 
事件の表示 商願2010-35519拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「セルフリペア」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第17類及び第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年5月7日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における平成23年1月13日受付及び当審における同年6月28日受付の手続補正書によって、第9類「電気通信機械器具の、自己修復機能を有する部品及び附属品(自分自身で修繕・修理するための商品を除く)」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『セルフリペア』の文字を標準文字で表してなるところ、本願商標の構成中の『セルフ』の文字は、『自分自身の,自動の』などの意味合いで複合語をつくる語として、『リペア』の文字は、『修繕。修理。修復。』ほどの意味合いを有する語として、それぞれ一般に知られていることから、本願商標は、その指定商品との関係において、これに接する取引者・需要者に、例えば、『所有者自身又は機器自身が修復すること』を表したものと理解・認識させるにとどまり、商品の品質を表示するにすぎないものというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審においてした審尋
当審において、請求人に対し、平成24年5月10日付けで、別掲1ないし4のとおりの内容を示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものである旨の以下の審尋をし、意見を求めた。
本願商標は、「セルフリペア」の文字を書してなるところ、その構成中の「セルフ」の文字は、「自分自身で。自動的に」の意味を有するものであって、例えば、「セルフコントロール【self control】」や「セルフタイマー【selfーtimer】」のように、他の語の上に付いて熟語を形成し易いものであり、同じく「リペア」の文字は、「修理すること。回復すること。」の意味を有するものである(別掲の1及び2参照)。
また、「セルフリペア」及びこれに通じる「セルフリペアリング」又は「self-repairing」の文字が、別掲の3に示すとおり、「自分自身で修復すること(自己修復)」を意味する語として使用されていることに加え、本願の指定商品を取り扱う業界において、自己修復機能を有する加工をされた製品が広く開発、製造されていることが、別掲の4に示す内容によっても認められる。
そうとすると、「セルフリペア」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成全体から容易に「自己修復機能を有するもの」程の意味合いを想起し、これが商品の品質を表したものとして認識するにとどまるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 審尋に対する請求人の意見の要点
本願商標「セルフリペア」は、標準文字で等間隔に表されたまとまりの良い一体不可分の商標であるので、これを「セルフ」と「リペア」とに分離して観察を行なうことは適切でなく、「セルフリペア」自体を一つの商標として捉えるべきであり、また、「セルフリペア」は、その意味が曖昧なものであって、商品の性質を直接的に表示するものとはなり得ないことから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。

5 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「セルフリペア」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、前記3の審尋のとおり、「セルフ」の文字と「リペア」の文字との組み合わせからなる語であって、これに通じる「self-repair」の語は「自己修復」の意味を有するものであり、また、その派生といえる「セルフリペアリング」の語を含め、全体をもって「自分自身で修復すること(自己修復)」を意味するものとして使用されている実情からすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、これを一体不可分の文字ととらえた上で、その構成全体から容易に「自分自身で修復すること(自己修復)」程の意味合いを理解するものであるといえる。
さらに、本願の指定商品を取り扱う業界においては、上記意味合いに照応する自己修復機能を有する加工をされた製品が広く開発、製造されているというのが実情である。
以上を踏まえれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その構成文字全体から容易に「自己修復機能を有するもの」程の意味合いを想起し、これが商品の品質を表したものとして認識するにとどまるとみるのが相当である。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲

1 「セルフ」の文字について
(1)「広辞苑 第六版」(岩波書店、2008年)において、「セルフ【self】」の項に、「『自分自身で』『みずから』『自動的に』の意。」との記載がある。
(2)「大辞林」(三省堂 第3版 2006年)において、「セルフ【self】」の項に、「『自分自身で』『自動的に』の意。他の外来語の上に付いて複合語をつくる。」との記載がある。
(3)「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」(三省堂 2010年)において、「セルフ[self]」の項に、「自分,自身.また,『自分自身の,自動の』などの意で複合語をつくる.」との記載がある。

2 「リペア」の文字について
(1)「大辞林」(同前出)において、「リペア【repair】」の項に、「修理すること。修繕すること。回復すること。取り戻すこと。」との記載がある。
(2)「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」(同前出)において、「リペア[repair]」の項に、「修繕.修理.」との記載がある。

3 「セルフリペア」の文字について
(1)「英辞郎 on the WEB」(http://eow.alc.co.jp/search?q=self+repair&ref=sa)において、「self-repair 自己修正[修復・修理](する)」及び「self-repairing 自己修復」との記載がある。
(2)「株式会社Impress Watch」のウェブサイト「Car Watch」において、「ミシュラン『セルフ・リペアリングタイヤ』」の見出しの下、「そんなミシュランから発表された最新のテクノロジーが、『パンクをしても自己修復を行う』という『セルフ・リペアリングタイヤ」だ。」との記載がある(http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20120123_505175.html)。
(3)「有限会社ワールドサイクル」のウェブサイトにおいて、「エクリプス 26×1.9?2.3 セルフリペアリングチューブ SRT261」の見出しの下、「シーラントを注入して使用する、パンク自動修理機能を持ったチューブです。」との記載がある(http://item.rakuten.co.jp/worldcycle/ecl-e-slfrptb-srt261/)。

4 自己修復機能を有する製品について
(1)「株式会社技術情報協会」のウェブサイトにおいて、書籍「?スマートフォン,自動車に付いた『キズ』や『凹み』を治すコーティング,フィルム,シートなど? 自己修復(キズ復元)材料の最新技術,メーカー採用のトレンド」の紹介があり、その「目次」中の「◆第3章 自己修復材料による製品開発および用途展開」の見出しの下、「7節 自己修復液晶画面保護フィルム」、「11節 スマートフォンへの自己治癒コーティングの採用とキズおよび指紋への対応」、「12節 携帯電話への自己治癒コーティングの採用とその効果について」及び「13節 ドコモの携帯電話,スマートフォンの『キズに対する考え方』と『キズ修復材料』への見解」との記載がある(http://www.gijutu.co.jp/doc/b_1616.htm)。
(2)「株式会社サンクレスト」のウェブサイトにおいて、「★液晶保護フィルム 豊富なサイズ、キャラクター、カラーバリエーションのフィルムで携帯をキズから守ります!」の見出しの下、「キズ自己修復フィルム。 マジックフィルム」の項に貼られたリンク先には、「マジックフィルム★一覧」があり、そのうちの「マジックフィルム 3.2インチ キズがついても元通り!!魔法のフィルム!! ※....MGF-32」の「詳細を見る」の項に貼られたリンク先に、「キズがついても元通り!魔法のフィルム!!」の見出しの下、「●キズを防止:特殊コーティングの自己修復効果により、キズがついてもしばらくすると元通りになります。」との記載がある(http://www.suncrest.co.jp/shop/goods.html?item_base_id=462)。
(3)「株式会社トクシキ」のウェブサイトにおいて、「UV硬化型自己修復塗料」の見出しの下、特長として「・クリヤコートで浅い傷・すり傷は、瞬時に修復・復元します。」、用途として「・携帯電話、ノートPCなどの筐体部分」との記載がある(http://www.orizuru.co.jp/technology/pdf/self.pdf)。
(4)「東レフィルム加工株式会社」のウェブサイトにおいて、2012年4月19日付けの「傷修復性と成形性に優れる『自己治癒コートフィルム』の本格販売を開始」の見出しの下、「傷修復性に優れ、かつ2倍以上に伸ばすことが可能な高い成形性を有する『自己治癒コートフィルム』の本格販売を開始します。モバイル機器などの外装用の加飾成型フィルムや、タッチパネルの保護フィルムを中心に幅広い用途に向けて展開し、2014年には20億円の売上規模を目指します。」及び「『自己治癒コートフィルム』は、表面についた凹み傷が、時間が経てば元通りに修復される高機能フィルムの一つで、意匠成形品の表面保護材や、ディスプレイやタッチパネルの保護フィルムとしての利用が期待されています。」との記載がある(http://www.toray-taf.co.jp/topics/index.html)。
(5)「公益財団法人 名古屋産業振興公社」のウェブサイトにおいて、同公社発行の技術情報誌「技術のひろば No.43 2005-春」に、「新製品・新技術紹介」の見出しの下、「『自己修復型傷付き防止コーティング材料』『自己治癒塗料』」の記事があり、該商品使用例として携帯電話が挙げられている(http://www.nipc.city.nagoya.jp/kougyou/teikyo/pdf/no43_3.pdf)。
(6)「株式会社マイナビ」のウェブサイトにおいて、「日産が自己修復するiPhoneケースを開発中-自動車用塗装技術を応用」(2012年1月20日付)の見出しの下、「ASWは『環動高分子材料(スライドリングマテリアル)をコーティング材料に応用することで、優れた傷復元性を示す』と説明している。」及び「日産は、同ケースのメリットとして、『小さな傷であれば自己修復できること』『通常の塗装と比べるとキズがつきにくく握りやすいこと』『自動車業界でよく利用されるABS樹脂を利用しており頑丈なこと』の3点を挙げている。」との記載がある(http://news.mynavi.jp/news/2012/01/20/059/index.html)。
(7)「株式会社リックス」のウェブサイトにおいて、「製品案内」の見出しの下、「携帯電話アクセサリ」の「液晶保護フィルム」のうちの「キズ修復」の項に貼られたリンク先に「【RX-PFAR30/32/35】」があり、該文字に貼られたリンク先には、「PROTECTION FILM AUTO REPAIR」の見出しの下、「お持ちの携帯をキズや汚れからガード!自己キズ修復プロテクションフィルム。」及び「キズがついても自己修復する特殊フィルム」との記載がある(http://www.e-rix.co.jp/product/pf.html)。

審理終結日 2012-06-06 
結審通知日 2012-06-13 
審決日 2012-06-26 
出願番号 商願2010-35519(T2010-35519) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X09)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 豊田 緋呂子高橋 幸志 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 大塚 順子
田中 敬規
商標の称呼 セルフリペア 
代理人 奥野 彰彦 
代理人 伊藤 寛之 
代理人 SK特許業務法人 
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