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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20123358 | 審決 | 商標 |
不服20123359 | 審決 | 商標 |
不服20128011 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X09 審判 査定不服 外観類似 登録しない X09 |
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管理番号 | 1267089 |
審判番号 | 不服2011-25526 |
総通号数 | 157 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-01-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-11-28 |
確定日 | 2012-11-15 |
事件の表示 | 商願2011-7582拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第9類「理化学研究機械器具,放射光用ミラー(光学用のもの),X線ミラー(光学用のもの),特殊ミラー(光学用のもの),X線集光装置及びその部品(光学用のもの),その他の光学機械器具,干渉計を用いた高精度形状測定装置,その他の測定機械器具,電気磁気測定器,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成23年2月7日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第1668400号商標は、「TEC」の欧文字を表してなり、昭和53年4月12日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同59年3月22日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がされているものである。さらに、平成16年12月1日に指定商品を第7類「家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」及び第21類「電気式歯ブラシ」とする指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第4282285号商標は、「TEC」の欧文字を表してなり、昭和53年4月12日に登録出願、第10類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年6月11日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がされているものである。さらに、同21年8月12日に指定商品を第1類「写真材料」、第9類「理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具」及び第10類「医療用機械器具」とする指定商品の書換登録がされたものである。 (3)登録第4305304号商標は、「TEC」の欧文字を赤色で表してなり、平成5年12月20日に登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電気磁気測定器,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」を指定商品として、平成11年8月13日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がされているものである。 なお、上記(1)ないし(3)を以下「引用商標」という。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、別掲のとおり、図形と文字とからなるところ、左側の図形部分は、左より、横長の黒塗り平行四辺形とその右上端部分より右辺に沿って上部に伸びる棒図形からなる旗様図形と、旗様図形の棒に平行する4本の棒図形を描いてなるものであるから、該図形部分から自他商品を識別するための特定の称呼、観念が直ちに生ずるものとはいい難い。 また、右側の「TEC」の文字部分は、同書、同大、等間隔にまとまりよく一体的に表されており、これより生ずる「ティーイーシー」又は「テック」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、本願商標の図形部分及び文字部分は、これらを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の理由は見受けられないものであり、本願商標は、その構成中、文字として判読し得る「TEC」の文字部分が、特に看者の注意を惹きやすい部分であって、視覚上該文字部分が分離して認識し、把握され、自他商品識別機能を果たし得るものである。 してみれば、本願商標に接した取引者、需要者は、当該「TEC」の欧文字部分に着目し、これより生ずる称呼、観念をもって取引に当たる場合も決して少なくないものというのが相当であるから、本願商標は、当該文字部分に相応して「ティーイーシー」又は「テック」の称呼を生ずるものであり、該文字は特定の語義を有しない造語といえるものであるから、特定の観念は生じないものである。 (2)引用商標 他方、引用商標は、「TEC」の欧文字からなるものであるところ、本願商標と同様に「ティーイーシー」あるいは「テック」の称呼を生ずるものであり、該文字は特定の語義を有しない造語といえるものであるから、特定の観念は生じないものである。 (3)本願商標と引用商標の類否について そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、両商標の外観についてみると、それぞれの構成全体においては区別できるとしても、本願商標の「TEC」の欧文字部分と、引用商標とは、文字綴りを同じくするものであるから、本願商標の該欧文字部分に着目した場合には、外観上、近似した印象を与えるものである。 そして、称呼については、両商標は、いずれも「ティーイーシー」又は「テック」の称呼を生ずるものであるから、称呼を同一にするのものである。 また、観念については、両商標は、いずれも特定の観念が生じないものであるから、観念上は、両者を比較することができない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、前記のとおり、観念については比較し得ないものの、外観においては近似した印象、記憶、連想等を与え、称呼を同じくするものであることから、全体として互いに相紛れるおそれのある類似の商標というのが相当であって、また、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一又は類似する商品を含むものである。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (4)請求人の主張について 商標の類否判断に当たり考慮することのできる取引の実情とは、その指定役務、指定商品全般についての一般的、恒常的なものをいうのであって、単に当該商標が現在使用されている商品、役務についての特殊的、限定的なものを指すのではない(最高裁昭和47年(行ツ)第33号参照)と判示されているところ、請求人は、請求人が製造、販売する商品「X線ミラー(光学用のもの),X線集光装置及びその部品(光学用のもの)」について、「X線集光装置と、X線ミラーの表面の形状をナノレベルの精度で計測することができる干渉計を用いた高精度形状測定装置等を製造販売している。硬X線をスポットサイズが50nm以下に集光することができる高精度なX線ミラーを製造できる技術は、今のところ大阪大学で研究開発されたEEM(Elastic emission machining)加工法だけである。」旨述べるが、本願商標の指定商品は、「X線ミラー(光学用のもの),X線集光装置及びその部品(光学用のもの)」に限定されるものではなく、広く一般に取引される、「望遠鏡類」等の光学機械器具、「温度計」等の測定機械器具、「電子応用機械器具及びその部品」等を含むものであるから、本願指定商品中の一部に関する特殊的、限定的な実情にとどまる請求人の主張は、採用することができない。また、「本願商標の指定商品に係る製品は、最先端の研究機関でのみ使用されており、その取引範囲は非常に狭く特殊であり、需要者は大学、公的研究機関、企業の研究所の研究者といった特殊層である。」旨主張するが、本願商標が登録された場合、その使用権、禁止権の範囲は日本全国に及ぶものであるから、大学、公的研究機関等の研究者に限らないものである。 (6)結語 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 |
審理終結日 | 2012-09-12 |
結審通知日 | 2012-09-18 |
審決日 | 2012-10-02 |
出願番号 | 商願2011-7582(T2011-7582) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(X09)
T 1 8・ 262- Z (X09) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 蛭川 一治 |
特許庁審判長 |
鈴木 修 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 瀬戸 俊晶 |
商標の称呼 | ジェイテック、テック、テイイイシイ |