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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない X05
管理番号 1266090 
審判番号 不服2012-9466 
総通号数 156 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-05-22 
確定日 2012-11-08 
事件の表示 商願2011- 12692拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「美人の湯」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成23年2月23日に登録出願され、その後、指定商品については、平成23年10月7日付けの手続補正書をもって、第5類「酵素入り入浴剤,その他の入浴剤」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『美人の湯』と標準文字で表してなるが、肌がすべすべになる等の温泉の効能から「美人の湯」と謳う温泉地が少なからず存在することを鑑みるに、本願の指定商品「入浴剤」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、前記商品が、肌がすべすべになる等のいわゆる、美人の湯の効能を有する商品であると理解するにとどまり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「美人の湯」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、我が国は有数の温泉国であり、別掲1のとおり、その泉質及び効能(「美肌効果」など)から「美人の湯」と呼ばれる温泉が各地に存在しており、「美人の湯」の文字は、「『美肌効果』などの効能のある温泉」程の意味合いを理解させ、その温泉の泉質の良さを誇称的に表示するものとして一般に使用されているものである。
そして、別掲2のとおり、各地の「美人の湯」と呼ばれる温泉と同様の成分や効能を有する入浴剤が一般に販売されている実情がある。
してみれば、本願商標は、これをその補正後の指定商品「入浴剤」に使用しても、これに接する取引者、需要者をして、単に「美人の湯」(「美肌効果」などの効能のある温泉)と同様の成分や効能を有する入浴剤であることを理解、認識させるにとどまるもので、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと見るのが相当であり、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわなければならない。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かの判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものである。そして、「美人の湯」の文字は「『美肌効果』などの効能のある温泉」を表す語として一般に使用され、認識されているものであること、及び「美人の湯」と呼ばれる温泉と同様の成分や効能を有する入浴剤が一般に販売されている実情があることからすれば、前述のとおり判断するのが相当であって、他の登録例の存在によってこの判断は何ら左右されるものではない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 温泉が「美人の湯」と呼ばれている事例
1 1995年11月23日付け毎日新聞(東京朝刊)には、「[今週のなるほど博士]2種類の入浴剤とは… 目的別に薬事法で規制」の見出しの下、「日本は世界でも有数の温泉国で、『美人の湯』『子宝の湯』などと効能がうたわれる温泉が各地にあり、多くの人に親しまれてきました。」と記載されている。
2 1990年10月4日付け北海道新聞(夕刊)には、「温泉でゆったり心と体。ぬるめの湯に鎮静効果-阿岸北大教授に聞く」の見出しの下、「北海道には、あちこちに名だたる温泉がある。その数、およそ二千。そのうち宿泊設備があるのは、二百カ所にのぼる。『のんびり、ゆったりと温泉につかれば、日ごろのストレスなんて、吹き飛びますよ』という阿岸祐幸・北大医学部教授。温泉と入浴の効用を聞いた。温泉は、泉質によって通称『熱の湯』とか、『冷えの湯』、『美人の湯』と呼ばれています。」と記載されている。
3 2005年5月4日付け北海道新聞(朝刊)には、「<いい湯で元気>5*『美人の湯』の正体*お肌つるつる『重曹泉』」の見出しの下、「ところで、ここで登場する重曹は、実は温泉でよくいう『美人の湯』の主成分です。では、美人の湯の正体はいったい何なのでしょうか。この温泉は一般に『重曹泉』と呼ばれます。正式な名前は『ナトリウム炭酸水素塩泉』です。」及び「さて、日本三大美人の湯は川中温泉(群馬県)、龍神温泉(和歌山県)、湯の川温泉(島根県)とされています。」と記載されている。
4 2011年8月29日付け静岡新聞(夕刊)には、「泉質アップ 千頭温泉“沸く” ナトリウム炭酸水素塩泉『美人の湯』に ポンプ一新、福と成す 集客向上へ組合設立-川根本町」の見出しの下、「町は約4200万円をつぎ込んでポンプの設備を一新し、地下1100メートルからくみ上げるようにした。泉質は『美人の湯』と称される、弱アルカリ性の『ナトリウム炭酸水素塩泉』に変わった。」と記載されている。
5 2012年4月22日付け毎日新聞(地方版/青森)には、「温泉ソムリエ:知識、身につけよう 平川で養成講座 /青森」の見出しの下、「遠間さんによると、泉質は9種類に分類され、肌をツルツルにする炭酸水素塩泉やアルカリ性単純温泉、肌を蘇生させる硫酸塩泉などは「美人の湯」として名高く、二酸化炭素泉は血行をよくして高血圧や動脈硬化に効くなど、それぞれ特徴的な効能がある。」と記載されている。
6 2012年5月13日付け読売新聞(西部朝刊)には、「[わがまちホームページ]山口市阿東徳佐地区 竹飼料で新生あとう和牛=山口」の見出しの下、「美人の湯 願成就温泉」の小見出しの下に「島根県津和野町との県境にある願成就(がんじょうじゅ)温泉。2003年に道の駅となり、現在は年間6万人以上が入浴や食事、買い物などで訪れる。・・・・・。温泉の泉質はナトリウム炭酸水素塩温泉で、駅運営会社の三浦辰美さんは『皮膚がなめらかになるため、美人の湯と言われています』と話す。」と記載されている。
7 2012年5月17日付け産経新聞(東京朝刊)には、「北海道物産展で『美人の湯』 19、20日 新宿高島屋」の見出しの下、「十勝川温泉は帯広市郊外の音更(おとふけ)町にあり、『モール泉』と呼ばれる泉質が特徴。同店などによると、アシなどの植物が長い年月をかけてできた土壌から沸き、植物性の有機物を多く含んでいるため肌への刺激が少なく、保湿成分も多く湯上がりに肌がしっとりツルツルになる『美人の湯』として知られるという。」と記載されている。
8 2012年7月4日朝日新聞(東京地方版/群馬)には、「(湯守の女房:28)新鹿沢温泉・鹿の湯つちや 美人の湯支える明るさ /群馬県」の見出しの下、「その効能は多岐にわたり、飲泉すれば胃腸病や貧血にも特効がある、といわれている。マグネシウムやナトリウムを多く含む炭酸水素塩温泉は、皮膚の角質(表層)をやわらかくし、肌をスベスベにする効果があるため、『美人の湯』とも呼ばれる。」と記載されている。
9 2012年7月15日付け読売新聞(西部朝刊)には、「[立ち寄りの湯](28)湯田温泉 つぼ湯でツルツル肌(連載)」の見出しの下、「坂本龍馬、高杉晋作ら明治維新の志士もつかったとされる湯田温泉は、山口市の中心部にある。JR湯田温泉駅から歩いて5?10分、車なら、中国自動車道小郡インターチェンジからおよそ10分で着く。1日に約2000トン湧き出る湯は美肌効果が高いといわれ、『美人の湯』とも呼ばれる。」と記載されている。

別掲2 「美人の湯」と呼ばれる温泉と同様の成分や効能を有する入浴剤が一般に販売されている事例
1 2001年7月13日付け北海道新聞(夕刊)には、「<ドライブ日和 道の駅めぐり>おとふけ*個性あふれる特産品PR基地*農畜産物がずらり*月2回の青空市も好評」の見出しの下、「美人の湯で名高い十勝川温泉の入浴剤(五個入り六百八十円)や十勝石の加工品のほか、音更の名が刻まれた特製キーホルダーなども目を引く。」と記載されている。
2 2002年12月14日付け読売新聞(大阪朝刊)には、「“美人の湯”試して! 入浴剤で健康施設PR 東浦町観光協=兵庫」の見出しの下、「東浦町が掘り当てた温泉『花の湯』の効用を体験してもらい、建設中の町健康増進施設(同町久留麻)のPRにつなげようと、町観光協会は、温泉の成分を再現した入浴剤約三万袋を製作し、無料配布を始めた。『“美人の湯”の愛称があるように肌がすべすべになり、心まで温まります。自宅のお風呂で泉質の良さを味わってほしい』という。」と記載されている。
3 2006年12月29日付け北海道新聞(朝刊)には、「“地元色”*鶴居の琥珀*評判の天然温泉原料に*『美人の湯』入浴剤」の見出しの下、「『鶴居ノーザンビレッジホテルTAITO』(釧路管内鶴居村)は二十九日、肌がつるつるになると評判の同ホテルの天然温泉『美人の湯』の成分を原料とする入浴剤『北海道鶴居村温泉美人の湯』を発売した。」と記載されている。
4 2007年4月29日付け中日新聞(朝刊)には、「自宅で名泉美人に変身 津市観光協会 榊原の湯 再現し入浴剤」の見出しの下、「“美人の湯”で知られる榊原温泉(津市榊原町)の入浴剤を、津市観光協会が初めてつくった。温泉の成分を分析し『ぬるぬるした特有の泉質を百パーセント再現した』という自信作。温泉のPRに無料配布したり、土産品として売り出したりする。」と記載されている。
5 2010年9月14日付け化学工業日報には、「クラシエHP、美肌効果の高い薬用入浴剤を発売」の見出しの下、「クラシエホームプロダクツ(クラシエHP)は13日、薬用入浴剤ブランド『旅の宿』から、美容効果の高い新シリーズ『美肌の湯』を21日に発売すると発表した。美肌・美人の湯としてしられる温泉に多いアルカリ性(pH8・0?9・2)の湯質にこだわり、佐賀県の『嬉野』や和歌山県の『龍神』など、4種の湯感触が楽しめる詰め合わせ品となる。」と記載されている。


審理終結日 2012-09-06 
結審通知日 2012-09-11 
審決日 2012-09-26 
出願番号 商願2011-12692(T2011-12692) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (X05)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 小林 薫 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 堀内 仁子
高野 和行
商標の称呼 ビジンノユ、ビジンノ、ビジン 
代理人 河野 誠 
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