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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X0942
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X0942
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X0942
管理番号 1266000 
審判番号 不服2012-3808 
総通号数 156 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-02-28 
確定日 2012-11-09 
事件の表示 商願2008-89213拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「WINDOWS AZURE」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成20年11月4日に登録出願され、当審における同24年3月6日受付け及び平成24年10月12日受付けの手続補正書により、最終的に、第9類「電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「オンラインによるダウンロード不可能なコンピュータソフトウエアの提供,コンピュータソフトウエアの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータウエブサイトのホスティング,電子計算機のプログラム設計・作成・保守に関する情報の提供,電子計算機のプログラムの設計・作成・保守・コンピュータハードウェアの設計に関する指導及び助言,情報技術の分野における電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する指導及び助言,クラウドコンピューティングネットワークの分野における電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関する指導及び助言,コンピュータネットワークの設計及び開発,コンピュータソフトウエアの設計及び開発,コンピュータの貸与,ソフトウェアの開発及びウェブサイトの開発に用いるオンラインによるダウンロード不可能なコンピュータソフトウエアの提供,コンピュータネットワーク及びサーバーの運用・管理・保守に用いるオンラインによるダウンロード不可能なコンピュータソフトウエアの提供,データベースの管理に用いるオンラインによるダウンロード不可能なコンピュータソフトウエアの提供」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4822561号商標(以下「引用商標1」という。)は、「AZUL」の文字を標準文字で表してなり、2002年12月10日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成15年6月6日登録出願、第9類「コンピュータハードウェア,コンピュータオペレーティングシステム用コンピュータソフトウェア,コンピュータオペレーティングシステムに関連して用いられるコンピュータソフトウェア,その他の電子応用機械器具及びその部品(但し電子管・半導体素子および電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)を除く)」を指定商品として、同16年12月3日に設定登録がされたものである。
(2)登録第4943460号商標(以下「引用商標2」という。)は、「アジュール」の片仮名及び「AZURE」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成17年9月6日登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」のほか、第36類、第37類、第39類、第41類、第42類及び第43類を指定役務として、同18年4月7日に設定登録がされたものである。
以下、引用商標1及び2を総称するときは、単に「引用商標」という。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「WINDOWS AZURE」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、「WINDOWS」と「AZURE」との間には一文字程度の間隔を有するものの、同じ書体、同じ大きさで表されていることから、その構成文字全体をもって一体不可分のものと認識し把握されるとみるのが自然である。
また、その構成中、「WINDOWS」の文字は、請求人がコンピュータソフトウェア等に使用して、取引者、需要者の間に広く知られている商標を表したものであり、「AZURE」の文字は、「空色、空色の」の意味を有する英語を表したものであるから、その構成文字全体に相応して、「ウインドウズの空色」程の意味合い(観念)を生ずるものというのが相当である。
さらに、その構成中、「WINDOWS」の文字は、「ウインドウズ」の称呼を生ずるものであり、「AZURE」の文字は、一般の英語辞書において、その発音記号から「アジャー」と発音されるから、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「ウィンドウズアジャー」の称呼を生ずるというのが相当である。
なお、「AZURE」の文字は、それ自体がさほど強い識別力を有するものとは認められないことから、当該文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情を見いだすことができない。
(2)引用商標1について
引用商標1は、前記2(1)のとおり、「AZUL」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、スペイン語の「青、青い」の意味を有する語であるが、我が国におけるスペイン語の普及度を勘案すれば、これより直ちに特定の観念を生ずるものとはいい得ないものであり、我が国において、外国語の中では英語の普及率が圧倒的に高いものであることからすると、引用商標1は、英語風の発音にしたがって、「アズール」の称呼を生じるものとみるのが自然である。
(3)引用商標2について
引用商標2は、前記2(2)のとおり、「アジュール」の片仮名及び「AZURE」の欧文字を二段に横書きしてなるものであるところ、その構成中、上段の「アジュール」の文字が下段の「AZURE」の文字から生ずる読みを特定しているものと無理なく理解できるものであるから、これよりは、「アジュール」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じないものである。
(4)本願商標と引用商標1との類否について
本願商標と引用商標1は、外観においては、明らかに区別し得るものである。
また、本願商標から生ずる「ウィンドウズアジャー」の称呼と引用商標から生ずる「アズール」の称呼を比較すると、音構成、構成音数において著しい差異を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものである。
さらに、観念については、上記したとおり、比較することができない。
してみると、本願商標と引用商標1は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(5)本願商標と引用商標2との類否について
本願商標と引用商標2は、外観においては、明らかに区別し得るものである。
また、本願商標から生ずる「ウィンドウズアジャー」の称呼と引用商標から生ずる「アジュール」の称呼を比較すると、音構成、構成音数において著しい差異を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものである。
さらに、観念については、上記したとおり、比較することができない。
してみると、本願商標と引用商標2は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(6)結び
したがって、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても非類似の商標といえるものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2012-10-30 
出願番号 商願2008-89213(T2008-89213) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (X0942)
T 1 8・ 262- WY (X0942)
T 1 8・ 263- WY (X0942)
最終処分 成立  
前審関与審査官 田中 敬規矢澤 一幸 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 前山 るり子
小林 正和
商標の称呼 ウインドーズアジャー、ウインドーズ、アジャー 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 田中 克郎 
代理人 石田 昌彦 

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