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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X353643
審判 一部申立て  登録を維持 X353643
管理番号 1264502 
異議申立番号 異議2012-900082 
総通号数 155 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-11-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-04-02 
確定日 2012-10-19 
異議申立件数
事件の表示 登録第5462860号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5462860号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
登録第5462860号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成からなり、平成23年7月12日に登録出願、第35類、第36類及び第43類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同年11月30日に登録査定、同24年1月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する商標は、以下の(1)ないし(7)のとおりであり、現在、いずれも有効に存続するものである。なお、これらをまとめていうときは、引用各商標という。
(1)登録第3015395号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、平成4年9月18日に登録出願、第42類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成6年12月22日に設定登録されたものである。
(2)登録第3184310号商標(以下「引用商標2」という。)は、「METRO」の文字を横書きしてなり、平成4年9月29日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成8年8月30日に設定登録、その後、同18年8月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(3)登録第4393898号商標(以下「引用商標3」という。)は、「METRO」の標準文字を書してなり、平成9年7月23日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成12年6月23日に設定登録、その後、同22年6月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(4)登録第4464831号商標(以下「引用商標4」という。)は、同じく「METRO」の標準文字を書してなり、平成11年10月1日に登録出願、第36類、第37類及び第41類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成13年4月6日に設定登録、その後、同23年4月12日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(5)登録第4711010号商標(以下「引用商標5」という。)は、「メトロ」の文字を横書きしてなり、平成14年11月20日に登録出願、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成15年9月19日に設定登録されたものである。
(6)登録第5352663号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲(3)に示す構成からなり、平成19年4月2日登録出願の商願2007-31901の分割出願として、同22年6月21日に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同年9月10日に設定登録されたものである。
(7)国際登録第825372号商標(以下「引用商標7」という。)は、同じく別掲(3)に示す構成からなり、2003年9月22日にドイツ国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成16年3月16日(国際登録の日)に登録出願、第35類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成18年1月13日に設定登録されたものである。

3 具体的理由
本件商標は、「Sweets」「De」「Metro」の三語から構成されているところ、これらの語頭の「S」「D」「M」が、黒の円内に白抜きで表されているため、視覚的に一語一語が明確に分離し認識される。
また、本件商標中の中央の「De」の語は、その前後の語より小さく表されており、前後の「Sweets」と「Metro」の語が際立って看て取れる。また、「De」の語は、日本においては観念が生じるとは考えられない。
よって、「Sweets」及び「Metro」が、これらの意味する「甘いもの、菓子」及び「地下鉄、市庁」とは関連の無い指定役務との関係では、いずれも識別標識として強く支配的な印象を与えるため、それぞれが要部となり得、本件商標からは、「スイーツ」及び「メトロ」の称呼も生じ、それぞれ、「甘いもの、菓子」及び「地下鉄、市庁」の観念を生じる。
また、本件商標の指定役務中、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、「Sweets」部分の識別標識機能が無いか、極めて弱く、「Metro」のみが、その要部となる。
これに対し、引用商標1及び5は、片仮名の「メトロ」からなり、その他の引用商標2ないし4、6及び7は、いずれも欧文字「METRO」の文字からなり、「メトロ」の称呼及び「地下鉄、市庁」の観念を生じる。
よって、本件商標と引用各商標は、称呼及び観念及において類似し、その指定商品・役務も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、第35類全指定役務(ただし、「トレーディングスタンプの発行,ポイントカード及び割引等特典付カードの発行・清算及び管理,経営の診断又は経営に関する助言」を除く。)、第36類及び第43類全指定役務について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、黒い円内に「S」を白抜きにしたものの右に「weets」の文字を配し、その右に半文字程度の間隔をおいて、黒い円内に「D」を白抜きにしたものの右に「e」の文字を配し、さらに、その右に半文字程度の間隔をおいて、黒い円内に「M」を白抜きにしたものの右に「etro」の文字を配した構成よりなるところ、これより、全体として、「Sweets De Metro」を表した標章として看取されるものである。
そして、「Sweets」、「De」及び「Metro」の各部分は、纏まり良く表されたその構成態様上も、また、指定役務との関係でみた場合においても、いずれかの部分のみが殊に強く印象され、記憶されるとすべき理由はみいだせないから、「Metro」部分のみに相応する「メトロ」の称呼及び「地下鉄、市庁」の観念をもって取引に資されるものとは認めることはできない。
また、構成全体に相応して生じる「スイーツデメトロ」の称呼も、格別冗長とはいえないものであり、一連に称呼し得るものである。
してみれば、本件商標は、「スイーツデメトロ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じさせることのない造語として看取されるというのが相当である。
一方、引用各商標は、いずれも、その構成態様に相応して、「メトロ」の称呼及び「地下鉄、市庁」の観念を生じるものである。
しかして、本件商標と引用各商標とを比較した場合、両者は、その外観構成において著しく相違するものであるから、外観上相紛れるおそれはないものである。
また、本件商標の称呼「スイーツデメトロ」と引用各商標の称呼「メトロ」とを対比すると、両者は、構成音数が明らかに異なる上、前半部で「スイーツデ」の音の有無の差異を有するものであるから、称呼上、彼此相紛れるおそれはないものである。
さらに、本件商標と引用各商標とは、観念について比較することができないものであるから、観念上相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、引用各商標とは非類似の商標と認められるものであるから、指定商品・役務の類否について論及するまでもなく、引用各商標をもって、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)本件商標




別掲(2)引用商標1 (色彩は、原本参照)



別掲(3)引用商標6及び7(色彩は、原本参照)



異議決定日 2012-10-11 
出願番号 商願2011-48835(T2011-48835) 
審決分類 T 1 652・ 262- Y (X353643)
T 1 652・ 263- Y (X353643)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大森 健司 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 井出 英一郎
渡邉 健司
登録日 2012-01-13 
登録番号 商標登録第5462860号(T5462860) 
権利者 株式会社メトロフードサービス
商標の称呼 スイーツドゥメトロ、スウイーツドゥメトロ、スイーツデメトロ、スウイーツデメトロ、スイーツ、スウイーツ、メトロ 
代理人 葦原 エミ 

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