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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X25
管理番号 1264493 
異議申立番号 異議2012-900069 
総通号数 155 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-11-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-03-23 
確定日 2012-10-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5458491号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5458491号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5458491号商標(以下「本件商標」という。)は、「COOLMAX ENERGY」の欧文字と「クールマックス エナジー」の片仮名を二段に横書きしてなり、平成23年7月8日に登録出願、第22類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年11月25日に登録査定、同年12月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定商品中第25類の全指定商品について商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)申立人が引用する商標
ア 登録第2675086号商標(以下「引用商標1」という。)は、「エネルギー」の片仮名と「ENERGY」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成4年3月17日に登録出願、同6年6月29日設定登録されたものであり、その商標権は第20類、第22類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
イ 登録第2573833号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ENERGY」の欧文字を書してなり、平成2年5月7日に登録出願、同5年9月30日設定登録されたものであり、その商標権は第25類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
以下、引用商標1及び2をまとめていうときは「引用各商標」という。
(2)具体的な理由
ア 本件商標は、「COOLMAX」と「ENERGY」との間には、スペースが設けられていることから、それぞれ別々の単語として、形式的に看取され認識される。このうち、第二語の「ENERGY」は、引用各商標の「ENERGY」と一致する。
イ 本件商標の構成中「COOLMAX」は、本件商標の商標権者の所有する複数の登録商標となっている(例えば、登録第2140132号商標、登録第2149563号商標など)。そして、インターネットの任意の検索サイトにおいて、「COOLMAX」の語を検索すると、本件商標の商標権者の「COOLMAX」が最上位から連続して多数検索される。したがって、本件商標の構成中「COOLMAX」は、単独で商標権者の商品の出所を表すものとして、市場において認識される識別性を有している状態となっている。
すなわち、本件商標「COOLMAX ENERGY」は、それを看取した者は、同標章を一体的に認識せず、まず、「COOLMAX」を認識し、それとは分離して「ENERGY」を(形式的にだけでなく)観念的に認識し把握することとなる。そうすると、本件商標を看取した際には、商標権者の出所を認識すると同時に、「ENERGY」が単独で表す商品の出所をも認識することとなり、商標権者と引用各商標の出所との二つを同時に表す、例えば、本件商標の商標権者と引用各商標の商標権者とが共同にて販売する商品であるとの誤認を生ずることとなる。
したがって、本件商標「COOLMAX ENERGY」は、引用各商標と認識される部分を含むために、引用各商標と出所の混同を生ずることとなるので、引用各商標と出所混同を生じ、引用各商標の出所を表すものと取り違えてしまうほど類似する商標である。
ウ さらに、本件商標の指定商品のうち、第25類の全ての商品は、引用各商標のいずれかの指定商品に含まれているから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中第25類の全指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

3 当審の判断
(1)本件商標と引用各商標との対比
ア 本件商標について
本件商標は、上記1のとおり、「COOLMAX ENERGY」と「クールマックス エナジー」の文字からなり、いずれの文字も同じ書体、同じ大きさでまとまりよく一体的に表され、それから生じる「クールマックスエナジー」の称呼も格別冗長とはいえず、一気一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標中の「COOLMAX」の文字部分が、商標権者の登録商標として存在し、検索サイトなどにおいて商標権者の「COOLMAX」が最上位に検索される場合があるとしても、そのことのみをもって、当該文字部分が取引者・需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものということはできないし、さらに、他に、本件商標はその構成中「COOLMAX(クールマックス)」又は「ENERGY(エナジー)」の文字部分が、取引者・需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える又はそれ以外の部分から出所識別標識としての称呼・観念を生じないと認め得る事情は見いだせない。
そうすると、本件商標は、その構成中「COOLMAX ENERGY」「クールマックス エナジー」の文字部分は一体不可分のものというべきであり、該文字に相応し「クールマックスエナジー」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものといわなければならない。
イ 引用各商標について
(ア)引用商標1は、上記2(1)アのとおり、「エネルギー」と「ENERGY」の文字からなり、その構成文字に相応して「エネルギー」の称呼を生じ、「エネルギー」の観念を生じるものである。
(イ)引用商標2は、上記2(1)イのとおり、「ENERGY」の文字からなり、その構成文字に相応して「エナジー」及び「エネルギー」の称呼を生じ、「エネルギー」の観念を生じるものである。
ウ 本件商標と引用各商標との類否について
本件商標から生ずる「クールマックスエナジー」と引用各商標から生ずる「エネルギー」及び「エナジー」の称呼とを比較すると、両者は、その構成音数において明らかな差異を有するから、両者をそれぞれ一連に称呼しても相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用各商標とは、外観においては、それぞれの構成文字に明らかな差異を有するから相紛れるおそれのないものであり、観念においては比較できないものである。
したがって、本件商標と引用各商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであり、かつ、他に出所の混同を生じさせるおそれがあるなど、両者が類似するというべき理由は見いだせないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る第25類の全指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2012-09-28 
出願番号 商願2011-48035(T2011-48035) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 野口 智代岩本 和雄 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 堀内 仁子
梶原 良子
登録日 2011-12-16 
登録番号 商標登録第5458491号(T5458491) 
権利者 インヴィスタ テクノロジーズ エスアエルエル
商標の称呼 クールマックスエナジー、クールマックスエネルギー、クールマックス、マックス、エムエイエックス、エナジー、エネルギー 
代理人 窪田 英一郎 
代理人 明石 昌毅 

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