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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20127820 審決 商標
不服201213286 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X09
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X09
管理番号 1264442 
審判番号 不服2012-7821 
総通号数 155 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-11-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2012-04-27 
確定日 2012-10-22 
事件の表示 商願2011-31537拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年5月10日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における平成23年11月16日付け手続補正書により、第9類「バッテリー,ケーブル,MP3プレーヤー,携帯用デジタルオーディオプレーヤー,ポータブルCDプレーヤー,CDプレーヤー,イヤホン,ヘッドホン,オーディオ用スピーカー,ホームシアターシステム用のオーディオスピーカー,低音域専用スピーカー(サブウーファー),スピーカー用のスタンド,音声周波機械器具,録音機械器具(電気通信機械器具),音声・映像受信機,ラジオ受信機,電気通信機械器具,電気通信機械器具の部品及び附属品,コンピュータ用スピーカー,コンピュータ用キーボードスタンド,コンピュータ周辺機器」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第2696339号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SOL」の欧文字と「ソール」の片仮名とを上下二段に書してなり、平成4年1月14日登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同6年9月30日に設定登録され、その後、同16年5月11日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同年6月2日に指定商品を別掲2のとおりとする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4861838号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SOL」の欧文字を横書きしてなり、平成13年11月1日登録出願、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極,電子計算機用プログラム」を指定商品として、同17年5月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4950574号商標(以下「引用商標3」という。)は、「SOL」の欧文字と「ソール」の片仮名とを上下二段に書してなり、平成17年7月7日登録出願、第9類「耳栓,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,スロットマシン」を指定商品として、同18年5月12日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、ややデザイン化された「S」の欧文字と「SOUL」の欧文字とを上下二段に書してなるところ、その構成中上段の「S」の欧文字は、下段の「SOUL」の欧文字の幅と同じほどに大きく表されているものであり、両欧文字は、視覚上、分離して把握され、また、これらを常に不可分一体のものとして把握、認識しなければならない格別の事情も見出せないものであるから、それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものというのが相当である。
そして、下段の「SOUL」の欧文字は、「魂,精神」を意味する英語として親しまれたものである。
そうとすると、本願商標は、親しまれた「SOUL」の文字部分をもって取引に資することも決して少なくないものといえ、その構成文字全体から生じる「エスソウル」の称呼のほかに、下段の「SOUL」の文字部分に相応して、「ソウル」の称呼及び「魂,精神」の観念をも生じるというのが相当である。
(2)引用商標
ア 引用商標1及び引用商標3
引用商標1及び引用商標3は、前記2の(1)及び(3)のとおり、「SOL」の欧文字と「ソール」の片仮名とを上下二段に書してなるところ、その構成中、上段の「SOL」の欧文字は、我が国で一般的に知られている語とはいえないことから、特定の語義を想起しない一種の造語を表したものというのが相当である。
他方、下段の「ソール」の片仮名は、上段の欧文字の読みを表したものとして無理なく認識し得るものというのが相当である。
そうとすると、引用商標1及び引用商標3は、その構成文字に相応する「ソール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2
引用商標2は、前記2の(2)のとおり、「SOL」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応する「ソール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否判断
本願商標と引用商標とは、各々、前述のとおりの構成からなるものであり、その文字構成の差異を有するものであるから、外観上、相紛れるおそれのないものである。
また、本願商標は、「魂,精神」の観念を生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、観念についても区別できるものである。
次に、称呼については、本願商標は、「ソウル」の称呼を生じるのに対し、引用商標は、「ソール」の称呼を生じるものである。そして、両者は、「ソ」及び「ル」の音を共通にし、「ウ」の音と「ソ」の長音(ー)に差異を有しているものであるところ、前者の「ウ」の音は、前音「ソ」の母音(o)と二重母音を形成する結果、前音の母音(o)をそのまま延ばす長音の如く発音され、後者の「ソー」の音とは、ほぼ同一の音として聴取されるものといえるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語感が近似するものである。
してみれば、本願商標と引用商標は、各々から生じる称呼が近似する場合があるとしても、外観上、相紛れるおそれのないものであり、観念も区別できるものであることから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、本願商標と引用商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれはないというべきであるから、本願商標と引用商標は、非類似の商標とみるのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、互いに紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本願商標と引用商標が類似するものとして本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 引用商標1の指定商品
第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」
第8類「電気かみそり及び電気バリカン」
第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極」
第10類「家庭用電気マッサージ器」
第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」
第12類「陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。)」
第17類「電気絶縁材料」
第21類「電気式歯ブラシ」

審決日 2012-09-28 
出願番号 商願2011-31537(T2011-31537) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X09)
T 1 8・ 263- WY (X09)
T 1 8・ 261- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 堀内 仁子
山田 和彦
商標の称呼 エスソール、ソール 
代理人 高橋 雅和 
代理人 高橋 剛 
代理人 高橋 友和 

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