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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X03
管理番号 1261670 
異議申立番号 異議2012-900094 
総通号数 153 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-09-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-04-16 
確定日 2012-08-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5463267号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5463267号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5463267号商標(以下「本件商標」という。)は、「OPTIMIZER」のローマ字を標準文字で表してなり、平成23年7月13日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」のほか、第1類、第29類、第30類、第32類及び第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月6日に登録査定、同24年1月13日に設定登録されたものである。

2 申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標はその指定商品中第3類の全指定商品について、商標法第3条第1項第6号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第25号証を提出した。
(1)本件商標は、英文字で「OPTIMIZER」と横書きしてなるものであって、「最適化」の意味を有する語である。
(2)しかるに、「OPTIMIZER(オプティマイザー)」の語は、「最適化」との意味を有する語であるが、今日においては、特にコンピュータシステムに絡んで使用されることが多い状況にあるものと考える。例えば、「OPTIMIZER(オプティマイザー)」の語は、最適なメディア・プランニングを支援するコンピュータシステム、ソフトウェアの総称を表す語として使用されたり、あるいは、コンピュータのプログラミングにおいてシステムがより効率的に作動するように調整することを意味する語として使用されたりするものである(甲1及び甲2)。さらに、DBM(データベースマーケティング)用語としても、最も効果的な方法を考えることを表す語として使用されているものであり(甲3)、いずれにしても「最適化」との意味合いをもって使用され、認識されているものである。
(3)一方、化粧水等をはじめとする本類の商品においても、「OPTIMIZER(オプティマイザー)」の語が、商品の販売名等に普通に使用されているものである(甲4ないし甲25)。
(4)本類における使用の場合、「OPTIMIZER(オプティマイザー)」の語が、「最適化」という意味合いを表す表現として使用されているということを、証拠書類等からは言い切れない面もあるが、「OPTIMIZER(オプティマイザー)」の語が、類を問わず今後ますます使用されていく可能性を考えると、商品の提供者及び使用者の間においては「OPTIMIZER(オプティマイザー)」に関する説明がなくても、「最適化」、すなわち「次に使用する商品の効果を最適化する商品」あるいは「肌の状態を最適化する商品」の意が通じる語となっていくことが容易に想定されるものである。
(5)したがって、上記のような状況を鑑みると、本件商標「OPTIMIZER」は、これを本件商標の指定商品に使用するときは、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識できない標章に相当するものであって、商標法第3条第1項第6号に該当するものである。

3 当審の判断
本件商標は、「OPTIMIZER」の文字よりなり、「最大限に利用する」の意味の英語「optimize」に名詞接尾語「er」を付したものであり、「最大限に利用するもの」程度の意味合いを有するものである。
そして、申立人提出の証拠についてみてみるに、甲第1号証から甲第3号証によれば、「optimizer(オプティマイザー)」の語は、マーケティング業界において「最適なメディア・プランニングを支援するコンピュータシステム、ソフトウェアの総称」(甲1)、「最も効果的な方法を考えること」(甲3)、IT業界において「オプティマイズ(最適化)を行うソフトウェア(や機能)」(甲2)を意味する専門的な語として使用されることがあることは認められるとしても、「最適化」を意味する語として一般的に使用されているものとはいえない。
また、甲第7号証ないし甲第25号証によれば、化粧品において6社がその取り扱う商品の商品名(商標)中に「optimizer」「オプティマイザー」の語を使用していることは認められるものの、特定の意味合い(品質等)を表すものとして使用されている事実もなく、また、商標中に使用されていることが認められるとしても上記のとおり、わずか6社の商品にすぎず、申立てに係る商品分野において、広く使用されている実情もうかがえない。
そうとすると、本件商標は、それを申立てに係る商品に使用しても「最大限に利用するもの」ほどの意味合いを認識させるものであって自他商品の識別力を有しないものとはいえず、また、「optimizer(オプティマイザー)」の文字が当該商品分野において、広くありふれて使用されている実情も認められないから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということができない。
申立人は、「『OPTIMIZER(オプティマイザー)』の語が、類を問わず今後使用されていく可能性を考えると、『最適化』、すなわち『次に使用する商品の効果を最適化する商品』あるいは『肌の状態を最適化する商品』の意が通じる語となっていくことが容易に想定されるものである」旨述べているが、上記提出された証拠によっては、「OPTIMIZER(オプティマイザー)」の語が前述の専門性の高い分野の用語として使用され、また、化粧品の分野でわずか6社の商品名中に使用されていることは認めることができるものの、それらをみても将来において、申立人の主張する意味合いで広く認識される可能性があるとまでは認めるには足りない。
してみれば、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第3条第1項第6号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2012-08-08 
出願番号 商願2011-49259(T2011-49259) 
審決分類 T 1 652・ 16- Y (X03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 高野 和行
前山 るり子
登録日 2012-01-13 
登録番号 商標登録第5463267号(T5463267) 
権利者 小川香料株式会社
商標の称呼 オプティマイザー 

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