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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X03
審判 全部申立て  登録を維持 X03
審判 全部申立て  登録を維持 X03
管理番号 1261663 
異議申立番号 異議2011-900454 
総通号数 153 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-09-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-12-22 
確定日 2012-08-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第5441166号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5441166号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5441166号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成23年3月22日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」及び第21類「化粧用具,清掃用具及び洗濯用具」を指定商品として、同年8月4日に登録査定、同年9月30日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、次のとおりであり、いずれも現に有効に存続している。
(1)登録第384707号商標(以下「引用商標1」という。)は、「LOTAS」の欧文字と「ロータス」の片仮名とを上下二段に横書きした構成よりなり、昭和23年4月16日に登録出願、第3類「香料及他類ニ属セサル化粧品」を指定商品として、同25年5月30日に設定登録されたものである。
その後、指定商品については、平成12年7月12日に、第3類「香料類(薫料・香精・天然じゃ香・芳香油を除く。),吸香,におい袋,香水類,フケ取り香水,香油,髪膏,おしろい,化粧下」及び第30類「食品香料(香精のもの・精油のものを除く。)」とする書換登録がされ、さらに、同22年3月23日の商標権の存続期間の更新登録においては、第3類のみを更新している。
(2)登録第1508124号商標(以下「引用商標2」という。)は、「LOTUS」の欧文字を横書きしてなり、昭和45年3月30日に登録出願、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品」を指定商品として、同57年4月30日に設定登録されたものである。
その後、指定商品については、平成14年5月8日に、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品」とする書換登録がされている。
なお、これらをまとめていうときは、以下「引用商標」という。

3 登録異議申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、及び同第16号に該当するものであるから、取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第11号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成中の第二段目の大きく記載された「LOTUS」からは、ごく自然に「ロータス」との称呼、及び「蓮」との観念が生じる。
他方、引用商標1からは、その片仮名にしたがって、ごく自然に「ロータス」との称呼、及び「蓮」との観念が生じる。また、引用商標2からも、ごく自然に「ロータス」との称呼及び「蓮」との観念が生じる。
よって、本件商標は、引用商標と称呼及び観念を同一にする商標であるから、その指定商品中、第3類「化粧品,せっけん類,香料類」については、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標の構成中の太字にて記載されている「Cosme Beaut」の文字間には、空白が存在しており、かつ、後半の「Beaut」の第一番目の文字は大文字の「B」であることからして、分断して把握されるものである。
ところで、「Cosme」、「コスメ」は、「化粧品」を意味する語である「Cosmetic」、「コスメチック」の略語であるから、本件商標がその構成中に「Cosme」の文字を有している以上、これに接する需要者・取引者は、その文字から実に容易に「化粧品」を想起し、「化粧品」以外の「せっけん類、香料類」に使用されたときは、その商品の品質につき誤認を生じさせるおそれかある。
よって、本件商標は、その指定商品中、第3類「せっけん類,香料類」については、商標法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、別掲のとおり、上段にゴシック体で「ロータスコスメビュート」の片仮名を表し、この下段には、図案化された欧文字「LOTUS」、すなわち冒頭の「L」の縦棒を茎に見立て、その上部に蓮と思しき花を描き、また、横棒を茎ないし根に見立て、はうように右に延ばした上に「OTUS」の文字を大きく表してなり、その横棒の下に接するように、筆記体風の「Cosme Beaut」の欧文字を配した構成からなるものである。
そして、本件商標の構成中、下段においては、「LOTUS」の文字が「蓮」の意味を有し、「Cosme」の文字が英単語「cosmetic」の略として理解されて、「化粧(用)の、美容の、化粧品」などの意味を有し、「Beaut」の文字が「すてきなもの、美しい人」の意味をそれぞれに有するとしても、その各構成部分は、外観上まとまりよく表されているものである。
加えて、本件商標の構成中、上段の「ロータスコスメビュート」の片仮名部分は、下段の欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識させるものであるから、本件商標は、その構成文字全体に相応して「ロータスコスメビュート」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものといわなければならない。
一方、引用商標1は、「LOTAS」の欧文字と「ロータス」の片仮名とを上下二段に横書きした構成からなり、引用商標2は、「LOTUS」の欧文字を横書きしてなるところ、「LOTUS」が「蓮」の意味を表す成語として、我が国においても広く親しまれた英語であることから、引用商標は、「蓮」の観念を生ずるものであり、かつ、それぞれの構成文字に相応して「ロータス」の称呼を生ずる。
してみれば、本件商標から単に「ロータス」の称呼及び「蓮」の観念をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼及び観念において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は見出せない。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、前記(1)のとおり、構成全体として特定の観念を生じない商標というべきものであるから、かかる構成態様の本件商標にあって、「Cosme」及び「コスメ」の各文字部分が、商品の品質を表示したものと認識されるとはいい難いものである。
そうとすれば、本件商標は、特定の商品の品質を表したものとはいえないから、これをその指定商品中の「化粧品」以外の「せっけん類,香料類」について使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれはないというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標




異議決定日 2012-07-04 
出願番号 商願2011-23703(T2011-23703) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (X03)
T 1 651・ 262- Y (X03)
T 1 651・ 272- Y (X03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 半田 正人 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 井出 英一郎
渡邉 健司
登録日 2011-09-30 
登録番号 商標登録第5441166号(T5441166) 
権利者 右田 智子
商標の称呼 ロータスコスメビュート、ロータス、コスメビュート 
代理人 吉村 仁 

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